1年ぶりくらいになりますか。
覚えてらっしゃる方は居るんでしょうかね?
リハビリ程度の書いた話ですが、勢いは落ちていないと思います。
以下、本文です
「~♪」
ここは、紅魔館の厨房。
今日も咲夜さんは、みんなの食事を作っています。
もちろん、妖精メイドもいますが、基本的に咲夜さんのお手伝いをしているだけ。
お皿を出したり、使った調理器具を洗ったりするだけで、仕込みから盛り付けまでは、咲夜さんの仕事です。
と…
トンッ
「痛っ!…」
うっかりして指を包丁で切ってしまいました。
慣れているからこその、ちょっとした油断っていうのは誰しもがあること。
それは、普段からナイフという刃物を扱っている咲夜さんでも同じです。
ましてや、機械ではありません。人間ですから、ミスは誰だってありますよね。
「誰か絆創膏を持ってきてくれるかしら?」
「はい、わかりました」
こういうときの備えも万全です。
屋敷の要所にちゃんと救急箱が備え付けてあるんです。
厨房・図書館・門番詰め所などが代表的な場所ですね。
永遠亭という立派な薬局(?)もあるので、常に補給も効きますしね。
「…メイド長、絆創膏はありますが、消毒液がないです~」
おやおや、今回はなぜか一つ足りないようですね。
『完全で瀟洒な従者』という二つ名を戴く咲夜さんにしては、凡ミスですね。
「まぁ、それでもいいわ。仕事に支障がでるから、絆創膏だけでいいわ」
切ってしまった指に絆創膏をペタッと貼って、まだまだ仕事は続きます。
そうです、屋敷の管理を任されている咲夜さんには、休憩時間はほぼありません。
本人が、時を止めて休む時間は別ですが。
「メイド長~、この皿はここでいいですか~?」
「あぁっ!なんでそんな所に置くのよ。ちょっと待って、すぐ行くから」
あら、消毒のことなんてもうすっかり忘れていますね。
調理中だから、消毒しても料理からアルコール臭がしてしまうからですかね?
けど、その状態で掃除もするんですから、どうかと思いますけどね~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
数日後
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お昼のちょっと前。
この時間帯は、咲夜さんにとっては特別です。
なぜなら、屋敷の主が目を覚ますからです。
その食事の準備前に主人の様子を伺って、主人の気分でメニューが決定するからです
「おはようございます、お嬢様」
「ん、おはよう咲夜。今日も憎たらしいくらいにいい天気ね」
いつものような会話をしてから、これまたいつものように着替えを手伝い
そして、朝食のリクエストを待っているんですね。
と、今回はちょっと違いますね。
「あら、咲夜。あなた指が赤くなっていない?」
そう言うのは、屋敷の主。
レミリア・スカーレット様ですね。
咲夜さんは、妖精メイドを束ねるメイド長にして、レミリア様の従者なのです。
人間なのに、すごいですよね。
「え、そ…そうでしょうか?」
着替えを手伝っていた時に視界に入ったんでしょうか。
隠していたことを言い当てられた咲夜さん。
表情が驚いていますね、当たり前ですが。
「そうやって言いよどんだって事は、その状態を隠し通そうと思った訳ね。この私に」
「! い、いえ…そのような事は」
このレミリア様。
幼女の様な外見をしていますが、中身はれっきとした吸血鬼で、咲夜さんの何十倍も生きています。
友人のパチュリー様と比べても、年の差は明らか。
外見とは裏腹に、こんな風にカリスマがあるのです。不思議ですね。
「なら、指を出して御覧なさい」
「…わかりました」
差し出したその手の指。
数日前に包丁で切ってしまった場所が、ほんのりと赤くなっています。
絆創膏を貼ってはありますが、その範囲よりも大きくなっているので、隠しきれていないんですね。
「ふん。おおかた、厨房かどこかで切って、ろくに消毒もせずに放っておいたんでしょう?」
「面目次第もございません…」
「まぁいいわ。こんな状態じゃ満足に仕事なんて出来ていないんでしょう?暇を与えるから、診てもらっておいで」
さすがはレミリア様。
従者のケアは忘れませんね。こういう細かいところまで気配りできる辺りが流石です。
ある人とは大違いですね。
「…わかりました、では失礼致します」
そういうと、咲夜さんがフッと消えてしまいました。
時を止めて行ったんですね。
レミリア様の気遣いを無駄にしないように、可能な限りの事をする。
なかなかできることじゃないです。そして、だからこそ固い絆が生まれるんですね。
「さてと」
そういうと、レミリア様が立ち上がりました。
今日、これからの食事。一体どうするんでしょうか。
「そこのお前、見ているんでしょう?さっさと降りてきなさい」
…バレてたみたいですね。
グングニルが飛んでくる前に、素直に降りるとしましょう。
「…まったく。罰として、私の朝食はあなたが作りなさい。不味かったらその時は…」
わ、わかりましたよぅ…
でも、ま。
こういう日常の繰り返しが積み重なっていくから、面白いんですよね。色々と。
あの人もこういう風になってくれないかなぁ…
覚えてらっしゃる方は居るんでしょうかね?
リハビリ程度の書いた話ですが、勢いは落ちていないと思います。
以下、本文です
「~♪」
ここは、紅魔館の厨房。
今日も咲夜さんは、みんなの食事を作っています。
もちろん、妖精メイドもいますが、基本的に咲夜さんのお手伝いをしているだけ。
お皿を出したり、使った調理器具を洗ったりするだけで、仕込みから盛り付けまでは、咲夜さんの仕事です。
と…
トンッ
「痛っ!…」
うっかりして指を包丁で切ってしまいました。
慣れているからこその、ちょっとした油断っていうのは誰しもがあること。
それは、普段からナイフという刃物を扱っている咲夜さんでも同じです。
ましてや、機械ではありません。人間ですから、ミスは誰だってありますよね。
「誰か絆創膏を持ってきてくれるかしら?」
「はい、わかりました」
こういうときの備えも万全です。
屋敷の要所にちゃんと救急箱が備え付けてあるんです。
厨房・図書館・門番詰め所などが代表的な場所ですね。
永遠亭という立派な薬局(?)もあるので、常に補給も効きますしね。
「…メイド長、絆創膏はありますが、消毒液がないです~」
おやおや、今回はなぜか一つ足りないようですね。
『完全で瀟洒な従者』という二つ名を戴く咲夜さんにしては、凡ミスですね。
「まぁ、それでもいいわ。仕事に支障がでるから、絆創膏だけでいいわ」
切ってしまった指に絆創膏をペタッと貼って、まだまだ仕事は続きます。
そうです、屋敷の管理を任されている咲夜さんには、休憩時間はほぼありません。
本人が、時を止めて休む時間は別ですが。
「メイド長~、この皿はここでいいですか~?」
「あぁっ!なんでそんな所に置くのよ。ちょっと待って、すぐ行くから」
あら、消毒のことなんてもうすっかり忘れていますね。
調理中だから、消毒しても料理からアルコール臭がしてしまうからですかね?
けど、その状態で掃除もするんですから、どうかと思いますけどね~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
数日後
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お昼のちょっと前。
この時間帯は、咲夜さんにとっては特別です。
なぜなら、屋敷の主が目を覚ますからです。
その食事の準備前に主人の様子を伺って、主人の気分でメニューが決定するからです
「おはようございます、お嬢様」
「ん、おはよう咲夜。今日も憎たらしいくらいにいい天気ね」
いつものような会話をしてから、これまたいつものように着替えを手伝い
そして、朝食のリクエストを待っているんですね。
と、今回はちょっと違いますね。
「あら、咲夜。あなた指が赤くなっていない?」
そう言うのは、屋敷の主。
レミリア・スカーレット様ですね。
咲夜さんは、妖精メイドを束ねるメイド長にして、レミリア様の従者なのです。
人間なのに、すごいですよね。
「え、そ…そうでしょうか?」
着替えを手伝っていた時に視界に入ったんでしょうか。
隠していたことを言い当てられた咲夜さん。
表情が驚いていますね、当たり前ですが。
「そうやって言いよどんだって事は、その状態を隠し通そうと思った訳ね。この私に」
「! い、いえ…そのような事は」
このレミリア様。
幼女の様な外見をしていますが、中身はれっきとした吸血鬼で、咲夜さんの何十倍も生きています。
友人のパチュリー様と比べても、年の差は明らか。
外見とは裏腹に、こんな風にカリスマがあるのです。不思議ですね。
「なら、指を出して御覧なさい」
「…わかりました」
差し出したその手の指。
数日前に包丁で切ってしまった場所が、ほんのりと赤くなっています。
絆創膏を貼ってはありますが、その範囲よりも大きくなっているので、隠しきれていないんですね。
「ふん。おおかた、厨房かどこかで切って、ろくに消毒もせずに放っておいたんでしょう?」
「面目次第もございません…」
「まぁいいわ。こんな状態じゃ満足に仕事なんて出来ていないんでしょう?暇を与えるから、診てもらっておいで」
さすがはレミリア様。
従者のケアは忘れませんね。こういう細かいところまで気配りできる辺りが流石です。
ある人とは大違いですね。
「…わかりました、では失礼致します」
そういうと、咲夜さんがフッと消えてしまいました。
時を止めて行ったんですね。
レミリア様の気遣いを無駄にしないように、可能な限りの事をする。
なかなかできることじゃないです。そして、だからこそ固い絆が生まれるんですね。
「さてと」
そういうと、レミリア様が立ち上がりました。
今日、これからの食事。一体どうするんでしょうか。
「そこのお前、見ているんでしょう?さっさと降りてきなさい」
…バレてたみたいですね。
グングニルが飛んでくる前に、素直に降りるとしましょう。
「…まったく。罰として、私の朝食はあなたが作りなさい。不味かったらその時は…」
わ、わかりましたよぅ…
でも、ま。
こういう日常の繰り返しが積み重なっていくから、面白いんですよね。色々と。
あの人もこういう風になってくれないかなぁ…
やはり紅魔館にはアットホームな空気があう。
2>以前の私の作品を見てくださっていたようですね。ありがとうございます。
これから頑張っていきます。