外の世界と内の世界。いったい幻想卿はどちらにあるのだろう。
八雲紫は境界の境目に位置している博麗の神社にやってきた。巫女は、まだ寝ている時間だ。
「もうすぐ・・・」
紫は神社の縁側に座った。境界は揺らぎはない、未だに幻想郷は安泰だ。
「紫さま。こんのところにいたんですか」
「藍。どうしたの?」
「境界の一部がほつれていたので修復してきました」
「そう」
紫は、神社のお茶菓子を隙間から出した。
「ねぇ、藍。幻想郷は内か外か?どっちだと思う」
「なんですか急に。そうですね、内じゃないでしょうか。境界で閉じられてますし」
「そうね。でもね、幻想郷は外でもあるのよ。外にいる人間たちの認知外みたいにね」
私は、どういう思いで・・・・・・ここを閉じたのだろうか。
紫の目には煙を出して走る鉄の箱が見えていた。汚れた外の世界をだ。
今日の神社は、とても静かだ。魔法使いも妖怪も今はここにいない。
巫女が眠りにつくと決まって沈黙が訪れるのだ。
「・・・・・・」
お猪口を傾けて少しずつ飲んでいる紫は月を見ていた。まだ、満月には遠い欠けた月だったが美しく輝いていた。
紫さま、どうしてこんな時間に来たのですか。と藍は訊いたが紫は何も答えなかった。
主人である紫の事を藍はよくわからない時がある。考えたとしても自分の想像を遥かに超えることはわかっていた。
「紫さま。神社から見る月は美しいですね」
「そうね。でも、これは外の月よ」
「外の月・・・・・・ですか?」
「そう。幻想郷の月ではない。神社は内と外の境に存在しているからこんなことが起こる、ここは幻想郷であって幻想郷ではないのよ」
「私にはよくわかりませんね」
巫女の眠った神社は、とても静かだ。巫女がいなくなっても神社は残るだろう、次の巫女が決まるまで・・・・・・。
ねえ、藍。夢の終わりはあると思う?
あとは、「幻想卿」と間違えている所もあれば、ちゃんと「幻想郷」となっている所もあるから、きちんと推敲したらどう?
さらに言えば、三点リーダを使うといいかもしれない。「・・・・・・」よりも「……」っていう感じでね。
あと過去作品、指摘された誤字くらいは直した方がいいですよ~