Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

事件『キスメの桶が破壊される』

2009/05/10 05:27:37
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「…(えぐえぐ)」

 まず、起こった事を話そう

『キスメの桶が破壊された』

 博麗神社の宴会の会場で起こった悲しい事件であった
 
 容疑者は数名…


 
「ご、ごめんなさい…」
 珍しく宴会に連れてこられていた紅魔館の門番長
『紅美鈴』

「あ~…そ、その…ごめんなさい」
 酒が飲めて楽しい場所なら地下でも地上でも現われれる鬼
『星熊勇儀』

「ごめんよ…ちょっと悪ふざけが過ぎちまった…」
 三途の川の死神でサボリの泰斗
『小野塚小町』

「す、すぐに直す手筈を整えるから…」
 永遠亭の薬師にして月の頭脳
『八意永琳』

「ら、藍~!別の桶をすぐに用意して!」
 妖怪の賢者であり幻想郷の母である隙間妖怪
『八雲紫』

「ご、ごめんね…お願いだから泣きやんで?ね?」
 幻想郷最強と言われる花の大妖怪
『風見幽香』
 
 

 そうそうたる顔ぶれであるが
 その誰もがこんな事になるとは思っていなかった
 キスメの入っていた桶を破壊する事は
 このメンバー達なら、たやすい事である
 だが、容疑者達全員の偶然の犯行によって
 キスメの桶は破壊されたのだ

「黙りなさい!この駄目門番!」
「…ふん!嫉ましい…」
「小町は当然として、勿論皆有罪です!」
「師匠……」
「最低ね…紫」
「幽香さん自身は悪くないと思うけどさ…」

 他に宴会に来ていた者達も
 桶が破壊される現場を見ていたために
 容疑者達を非難する
 その誰もが、桶を破壊する一部始終を覗いていた

「…とりあえず、一番初めに悪乗りした奴を捕まえてきたわよ」
「痛てて!ワイヤーで縛るのは止めてくれよアリス」

 この事件の実行犯である魔理沙をアリスが捕まえてきた
 上海人形と蓬莱人形によって糸でグルグル巻きにされた魔理沙を

「…これより!審議を行なう!」

 その様子を見ていた、四季映姫ヤマザナドゥが事件裁く為に
 事件の一部始終を語る

「容疑者魔理沙…貴方がお酒に酔った勢いで
 キスメさんが入っている桶を投げつけた!」

 これが魔理沙がした犯行…

 お酒に酔っていたテンションのままで
 キスメが入っていた桶を思いっきり放り投げたのだ

「…無論!その行為は許されないものである…
 だが!それよりも許されないのは他の者!」

 映姫が小町を含めた皆を睨みつける
 それに伴い、霊夢や咲夜、パルスィ等の人物達が
 魔理沙を除く他の容疑者達を憎しみの目で睨みつける

「投げられた桶を加速して破壊したのは貴方達の責任!この罪はあまりにも重い!」

 閻魔の審判に対して容疑者達が慌てる
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「明らかにあの人間が一番悪いだろう!?」
「そ、そうですよ映姫様!品行方正が映姫様の方針だったじゃないですか!?」
「さ、流石にその裁判は…」
「それに、私達も意図して破壊したわけじゃあ…」
「そ、そうよ!私達は…」
 反論をしようとした容疑者達に対して閻魔が下した反応は

『黙れ』
『ひうっ!?』 

 閻魔以外の者達も含んだ『反論の却下』であった


「…よって、貴方達は死刑…もしくはそれに準じる罪を…」
 閻魔の言葉に、周りの者達が当然だという反応を示す
「…待って…」

 そんな中、一人の妖怪の声が裁判を止める
 あたりが静まり返る中、裁判長である映姫が少し冷静になり
 その妖怪がこの場で話す事を認めた
「…何か言いたい事があるのですね?」
「(こく)」

 精一杯頷いたのは
「異議を認めましょう…さあ、どうぞ」
 空になった酒樽に入ったキスメの姿だった
 周り中から見つめられておどおどした姿ではあるが
 覚悟を決めて声を出した

「…桶、直してくれたらそれで許してあげるの…」

 その言葉に、辺り中に居た者達がざわつき始める
 だが、そんな状態でもキスメは気丈に話を続ける

「…故意に壊したんじゃないのはわかるから…偶然が重なっただけだから」

 そう呟くキスメの姿に、うるさかった周りも静かになる

「だから…直してくれたらそれで良いの…」

 周り中から見つめられて、泣きそうになりながら
 最後までキスメが話し終えると
「…被害者が『偶然』と言ったのなら、仕方ありません
 速やかに桶を直す事…それが貴方達に出来る善行です」

 映姫がそう言って、裁判を終了しようとして…

「そうそう、霧雨魔理沙についての罰ですが
 桶と同じ目にあってもらう事で宜しいですね?」
「ちょ、ま、待て!?」
 おまけで付け加えられた言葉に、魔理沙が逃げようとするが
 ワイヤーで縛られているので逃げる事が出来ない
『異議無し』
 その上、周りに居たもの全てから許可が出たので


「…それじゃあ魔理沙…かわいそうだけど」
「ま、待てアリス…待ってくr!」


 人形達とアリスに固められた魔理沙が
 容疑者達の方に向かって放り投げられる



 主に『胸』の方に向かって…
『キスメの桶が破壊された事件ファイル』

 原因
 
 …霧雨魔理沙が酔っ払って投げつけた桶が容疑者達の『胸』にぶつかり
 跳ね返った桶が別の容疑者達の胸にぶつかるという事態になり
 その反射力によってドンドン速度が増し
 最終的に桶が速度に耐え切れずに破壊された…

 最終的な速度は重力を振り切る所まで行ったと思われるが
 その前に桶が耐え切れなかったとされる

 魔理沙?さあ…今頃包帯でグルグル巻きにされて
 アリスに看病されてるんじゃないかな?

                         提出 小野塚 小町

 追伸…映姫様も途中でやりすぎたと思っていたらしく
    キスメの話は有難かったみたいだって…やれやれ…



 どうも脇役です…
 何かいてるんだろう私?
 
 ちょっと、自殺する為に魔理沙や桶と同じ目に合いに行く…
脇役
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
脇役さん、あんたにだけいいかっこはさせないぜ
脇役さん(とこれから現れるであろう勇者達)にはそっちを任せるから
妹様、リリカ、橙、大ちゃん、諏訪子様、萃香の方は俺に任せろ!
2.名前が無い程度の能力削除
さすが200km級を投げる強肩と噂されるアリスさん、パねぇっス。
あれ?でもそれだと交通事故ってレベルじゃなくなるし……。
きっと幻想一の器用さで一名だけが怪我するように投げたんですね、わかります!
3.岩山更夜削除
最初に誤字を。
パルシィ→パルスィ
ぱるぱると鈴仙はちいさいほうなんですねぇ、なるほど。
いいキスメさんでした。
4.名前が無い程度の能力削除
つまり豊胸ピンボールだったわけですね…
同じことをやっても、桶(外装)の無かった魔理沙が包帯ぐるぐる巻きに
なるのも解りますとも。えぇ。
5.名前が無い程度の能力削除
よかったじゃあないか。
これで魔理沙は幻想郷最速の名を取り返したんだから!
それはそうと、勇パルはマイジャスティス
6.謳魚削除
オチがとてもよござんす。
胸部の包容(はかい)力が伊達じゃない方々ですね分かります。
では私はキスメお姉ちゃんの桶選びに逝きましょう。
7.名前が無い程度の能力削除
パルスィのセリフや、皆が妙に冷たいのが気になってはいたんだが、そういうことかwww

てか、それまで伏せられていた経緯を一発で理解させる最後の一行がすげえ
8.名前が無い程度の能力削除
なるほど、映姫様がご乱心になるわけだwww
裁判の間さぞ自分の胸元を気にしている映姫様の図が頭に浮かんできた俺は間違いなく死罪。
9.名前が無い程度の能力削除
>「ご、ごめんね…お願いだから泣きやんで?ね?」
幽香さんはどSなイメージだったからこのあせりまくりなセリフに
惚れたので幽香さんをもらってもいいですよね?
10.名前が無い程度の能力削除
あとがきでちゃんとえーき様のフォローまでしている貴方に惚れた。
かゆい所に手が届いてます。
11.名前が無い程度の能力削除
ああ・・・水橋氏がパルパルしてたのはそういう理由か・・・

ところで「品行方正」とありましたが、この場合「公平無私」とかのほうが適切ではないでしょうか。
12.謳魚削除
二回目失礼致します。
何とっ!
桶を修理するという下りを失念して桶選び等と戯けた事を打ってしまいましたorz
脇役さんごめんなさいorz
13.回転魔削除
幻想胸すげぇ!!
14.名前が無い程度の能力削除
魔理沙…お前どうやってキスメを桶から出したんだ…

その方法が気になって仕方なくて授業中しか眠れないw
15.名前が無い程度の能力削除
読み返して二度楽しめる SS の好例ですね