Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

チャチャチャ!

2009/01/23 00:51:18
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 空に、煌めく星が踊る頃。





 博麗神社の一室で、ばふばふつんつんころころりんと音がする――。



 ――ばふばふ言うなぁ!
 ――誰も言ってないわよ。煩いわね。静かにしろ。
 ――まぁまぁ、折角今夜はお客様が来てくれているんですから。



 水を向けられ動きだす。
 ぺこりひゅうひゅうずん・ばら・りん。



 ――お招き頂き、至極光栄。今夜は何を致しましょう?
 ――おしくらまんじゅう、我慢大会、なんでもいいぜ。
 ――ずるっこは、許さない。
 ――ずるっこは、メー!


 かきんかっきん鈍い音。
 はらはらひらひら。



 ――け、喧嘩もいけません!



 すらりと撫でる。
 切れやしないか皆が焦った。大丈夫、手品ですもの。



 ――その通り。とりあえず、何時も通りでいいんじゃない?



 ばふばふつんつんころころりん。
 ぺこりひゅうひゅうずんばらりん。
 はらはらひらひらすらすらり。



 空に煌めく星が踊る頃。

 得物は主人を飛び出して。

 歌うは得物の――チャッチャッチャ!



 ――だから、ばふばふ言うなぁ!





 朝。



「ふぁ……ん、おはよう、上海。……なんだか、表情がいいわね」

「あるのか、表情。……あったか。んー、私の八卦炉も調子がいい気がする」

「暖房や風の出が何時もより良かったり? みょわ、楼観剣と白楼剣がぁ!?」

「……刃零れして――る様に見えるわね。様に、だけよ。なんなら、ナイフと一緒に研いであげるけど?」

「どちらも、曇り一つないような。あれ、お祓い棒が凄く綺麗になってる」

 首を捻って考える。

 考えても解らない。

 そう言えば、と話を切り出す。解らないものは解らない。



「霊夢さんはまだ起きてないんですか?」



 少女五人が顔を突き合わせ、一拍の後、歩き出す。

 向かうは神社の一部屋、巫女の寝室。

 襖を開けて、かける言葉は――「おはようございます、霊夢さん!」

「あー……おはよ、早苗。あんた達も」

 寝ぼけ眼で応えるが、瞳に映るは怪訝な表情。



「――って、何? 何かあった?」



 巫女の周りを揃って示す。



「何かあったと言うよりは」

「現在進行形で何かがあるぜ」

「札に針、陰陽玉まで持ち出して」

「朝も早くからお仕事とはね。お疲れ様」



 言われて周りを見渡せば、何時の間にやらフル装備。



「……あー、あれってお札だったんですね。座布団じゃないんだ」



 風祝の呟きに、巫女はお札を振って大抗議。



「座布団って言うなぁ!」
「冗談ですよぅ」



 振ったお札は布団に当たり、大きな大きな音が出る――ばふばふ!






                        <了>
情景を想像すれば、たぶん、シュール。

09/01/23
誤字訂正。ご報告ありがとうございます。あがが。
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コメント



1.謳魚削除
九十九神ですか違いますかそですかっ!(自己三段完結)
シュールな光景ものスゴく見てみたい。
誤字らしきもの
「獲物」→「得物」
かと。