Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

大航海時代

2009/05/26 01:01:57
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いつもどおり、幽霊を彼岸に運んでいたある日。
あたいは、一人の船乗りに出会った。


まぁ、船乗りって言っても、まっとうに働いたタイプではないらしく、行商の他に海賊行為なんかもやっていたらしい。


最近まで、自分の宝に執念を残して、地縛霊になっていたらしいが、彼の妨害を難なく潜り抜ける一人のトレジャーハンターの姿を見て、自分が本当に求めていたものが冒険であったことに気がついて、成仏(地縛を解き放つだけではあるが)することにしたらしい。


金銭への欲という悲しい呪縛から解き放たれた彼は、非常に清清しい表情をしていて、あたいにはとても魅力的に見えた。
それにあたいはこういった波乱万丈な霊魂をどうにかして閻魔様のところへ送り届けるのが趣味みたいなものだったから、彼を運ぶことにした。


彼の人生の中心には、海があった。
怨霊となってなお、海が忘れられなかったと彼は語った。
海をしらないあたいには全てが新鮮だった。


巨大な蛸の化け物と戦ったこと、西廻り航路を進んで胡椒を仕入れた話、時化の怖さ、異民族との戦争、黄金の国と呼ばれるジパングにたどり着いて、嬉しさのあまり宝刀を持ち出してしまったこと。

そのどれもが魅力的で、愉快な話だった。


彼を送り届けてからもあたいは、彼の語った海に思いを馳せていた。
いつもあたいは霊を運ぶために彼岸を目指して船を漕ぐ。
しかし、海ならば彼岸はないのだ。
どこまでだって船を漕いでいける。
そうなったら、あたいはどこまでいけるんだろう?
彼のように波乱万丈に、副官に「あんな化け物相手に一騎打ちなんて無茶ですよ!」と止められるような愉快な旅ができるんだろうか?


ああ、大海よ。
いつか、あたいもお前の上で船を漕ぎたいね。



















「で、それがシエスタの言い訳ですか?小町」
「あ、あっはは・・・ ちょっと目を瞑って思いを馳せていただけですよ」

あたいのお尻から、ペシンッ!と良い音が響き、次いで非常に強い痛み。
思わず叫ぶ、きゃん!の声。

「海で船を漕ぐ想像をするのは結構。 しかし、仕事中に舟を漕ぐのはおやめなさい。 そのうち霊夢のところよりお給金が少なくなるわ」
「は、はいぃぃ」

戻っていく四季様の後姿をお尻をさすりながらぼんやり見つめ、思う。
やっぱり居眠りと舟を漕ぐをかけた駄洒落じゃ、オチが弱かったか。


後悔先に立たず。
小町、今まさに大後悔時代なのであった。
「小町」
「なんですか?四季様」
「今度、海に行きませんか?」
「え?!」
「これから夏ですし、隙間妖怪から海でのバカンスを進められまして」
小町は思った。
これだから四季様は大好きだ!

居眠りをすることを舟を漕ぐ、というらしいですね。
大航海のごまかし方で大後悔、こんなオチでスミマセンorz

実は私は大航海時代というゲームが好きでして。
海賊を駆逐したり、イスラム艦隊駆逐したり、隣接都市を条約違反して侵略したり・・・アレ?大侵略時代になっていらっしゃる。
もし、ところどころの小ネタを分かっていただける方がいたら嬉しいです。

誤字報告、意見、感想、海に対する思いなど書いていただけたら喜びます!
3D
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
いいからcivを始めるんだ。話はそれからだ。
2.名前が無い程度の能力削除
大航海時代オンラインからきましたw

これから四季様と小町で航海に乗り出すんですね!
3.3D削除
コメントありがとうございます!
>>1様
civ楽しそうですね!
今度時間があったらやってみます!

>>2様
この二人、やたらスキルが高そうですよ!
四季様は言語学マスターしてそうですし、小町は航海術と測量はマスターしてそうです。
またいつか、もっとネタを練って書いてみるかもしれません!