香霖堂、
「…これは中々面白いな…」
ここ、香霖堂の店主、森近霖之助は今日も何かを一心不乱に何かをいじっていた。そこへ…
カラン、コロン
「おーい、霖之助ー。本返せ―」
(あ、やっぱり居た)
「いらs…、なんだ君か。期待して損した」「むか、そういう言い方は酷いんじゃない?」
(うっ、やっぱり霖之助は私の事嫌いなのかな…)
「だからといって今更だろう?それに本は返さん」「ふん、まあいいや。こんにちは霖之助」
(まあそれでもいいや、これから絶対に私の事好きになって貰うんだから!!)
「…ようこそ香霖堂へ、朱鷺子」「それで何をしてたの?」
(本…、前に言ってた…、ぱそこんって奴の本かな)
「ん?これか?これは外の世界の漫画だ」「へー、どんなの読んでるの?歴史系?」
(霖之助が読む漫画って…、歴史系?)
「いや、女の子が包丁を持って飛天御剣流並みの速度で相手を愛しちゃうような漫画だ」「どんな漫画!?」
(怖っ!外の世界怖っ!!)
「で、今日はどうしたんだい?」
「霖之助!!本をk「ダーメ」ええ!?」
(即答!?酷くない!?)
「なんで!?」「本はもう僕の物だ、返してほしければそれ相応の代価を持ってくればいい。そうしたら返してあげよう」
「むー、霖之助の意地悪…」
「何か言ったかい?」
「別にー」
(だって本が帰ってきちゃったらもうここに来る理由がないもん…)
「…朱鷺子ちょっとそこに立ってくれるか?」「ん?何、ここ?」
(一体なんだろう…)
「そうそう。朱鷺子、パス」そう言って霖之助はふよふよと浮かぶナニかを朱鷺子に投げた。それを朱鷺子が受け取ろうとした時…。
「…フッ!!」
パァン!!!
「ふみゃあぁぁぁ!!!?」
破裂した。
ゴンッ!!
「~~~~!?!?!?」
(~~~~!?!?!?)
「…今すごく痛い音がしたけど大丈夫かい?朱鷺子」「霖之助のせいじゃん!!!」
(痛~、何あれ破裂した?)
「すまないすまない、今のはゴム風船というものだ」「ごむふうせん?」
(ごむふうせんって何?外の世界の物かな?)
「多分分かっていると思うがこれは外の世界の風船でゴムという素材を使って出来ているらしい」「あ、なるほど」
(一体何に使うんだろう)
「名称は風船、用途は飛ばす、爆発させる、形状を真似るなどだそうだ」「へ~、って霖之助。その手に持っているのは何?」
(聞かなくても分かるけどまさか…)
「…吹き矢だ」「やっぱりか!つまり狙って爆発させたわけだ!!しかもメガネをクイってやんな!!」
(うう~、いつもならイラッてくる動作がカッコよく見えるのは何故!?うう~、解らない…)
「悪かったから広辞苑をしまってくれさすがにそれは痛い」「全く…、うう~、まだ痛い」
(たんこぶ出来てないよね…ってあれは?)
「ん?どうしたんだい?」「霖之助、あれ何?」
「あれかい?今朝無縁塚で拾って来たんだが名称をマキタ100mm ディスク・グラインダーと言って 用途は主人公と使用者を殺す為の物らしい。紫に聞いてみたところ埼玉県川越市という魔郷で使われていて住人が皆魔理沙と同じかそれ以上の魔法を撃ったり出来るような街らしい。ちなみに使用者はいつも奇声を上げていたそうだ」
「…想像したくないよ」
(あの時はマジでヤバかったのにあれ以上って)
「ちなみにその近くにあるのもそうだ。名称をマキタ エンジン・チェーンソーと言って用途は敵を調理するための物らしい」「いや、それは無いと思う…けどな…」
(でも霖之助の能力は絶対だし…、外の世界怖!!)
「他にも色々あるぞ?例えばこれ、名称をマキタ 生垣バリカンと言って…」「マキタ好きだね…」
(てか物騒すぎるよ!)
「(前略)(中略)(後略)」「ま、どうでもいいけどね…」
「ぷっぽるぎゃるぴるぎゃっぽっぱぁぁぁぁぁ!!!」
「うっさい!!!」
(霖之助が壊れた!!)
ゴンッ!!ドサッ!!「ぐはっ!?」
「ふっ…、私の広辞苑が火を吹くぜ!!」
「………」
香霖堂、夕方
「さて、そろそろ僕の膝の上から下りてもらいたいんだが」
「やだ」
(だって霖之助の膝の上って暖かくて安心するんだもん)
「君がどいてくれないと夜ごはんが作れないんだよ。どうせ君も食べていくんだろう?」「うーん…そうする」
(どうしよう。ま、いっか、お言葉に甘えよう)
「ならどいてくれ」「はーい」
(むー、ちょっと残念)
「…後でホットケーキを作ってあげるからそれで手を打ってくれないかい?」「ホント!!?」
(ホットケーキ!?ウフフフフ…)
「…帰ってこい朱鷺子」ポーン
「ふえ?」
「…フッ!!」
パァン!!!
「ふみゃあぁぁぁ!!!?」
ゴンッ!!
「~~~~!?!?!?」
(痛ーーー!!!肘のファニーボーンより痛いところぶつけた~~!!!)
「…すまん」「り~んの~すけ?また私の広辞苑を喰らいたいのかな?かな?」
(ちょっとさっきのマジで痛かったんだからね!!)
「悪かった、悪かったから…」「ふんっ!霖之助なんて大っ嫌い!!」
(嘘…、本当は大好き…。なんで嫌いはすぐに言えて好きは言えないんだろう…。私のバカ…)
「……ちょっと待っててくれ」「?」
そう言うと霖之助は後ろの棚の中をあさって何かを探していた。
そして数分後、
「あったあった、これだこれ。前から君に渡そうと思ってたんだが…」
「何?この箱」
(霖之助が私に渡したい物って何だろう…)
「見れば分かると思うが、中身は指輪だ」「へー…、って指輪!?」
(ま、まさか…)
「?まあいい。この指輪は僕も付けているちょっとした魔法具でね少し呪いをかけている」そう言って右手の薬指に付けた指輪を朱鷺子に見せた。
「へ、へー…、どんな?」
(で、でもいきなり指輪を私に渡したりして何なんだろう…)
「それは秘密」「うー、ケチ」
「まあ、そう言うな。それに本読み妖怪なら分かるだろう?指輪の右と左の違いを」
「う、うん…」
(それってまさか!)
「…それじゃあ僕はホットケーキを焼いてくるから、指輪はまた明日見せに来てくれ」「うん…、うん!!」
「それじゃあおとなしくしててくれよ?」
「はーい!」
(やった…、すごい嬉しい!!)
「ふふっ」数時間後
「じゃあねー!!霖之助ーー!!」
「ああ、また明日」
そう言って朱鷺子は飛んで帰って行った。
「全く…、あの子は僕が告白しなかったら一生僕に告白出来なかったんじゃないのかな?」
そう霖之助は朱鷺子の気持ちに気付いていた。霖之助はよく鈍感と言われたりするが職業柄実はその反対なのである。
「…呪いと呪い(まじない)は一緒ってね」
そして次の日、左の薬指に指輪を付けた朱鷺子を見て霖之助は右手の指輪を左手の薬指に付けた。
全ての左の薬指に付けられる指輪にかけられている呪いは、相互所有契約。
つまりはお前は俺のモノ、俺はお前のモノ。
二人をさらに強い絆で結ぶ、まさに恐ろしい、そして幸せな呪い。
「…朱鷺子」
「ん?」
「君はこの漢字を何て読む?」
「私は…」
私の事ですね(違
朱鷺子可愛いよ!朱鷺子
とっきゅんかわいい
そしてさとりの意味が分かってビックリしました・・・貴方は神か!?
1様
朱鷺子が幸せでありますように…
奇声を発する程度の能力様
マジですか!?
朱鷺子はやっぱり可愛いです。
3様
しまった…
4様
最近だとデス・ダービーがありましたね
タカハウス様
いえ、私は一般的な高校生です。