私、射命丸文はフランドール・スカーレットを写真に収めようと思います。
カシャリ
シャッターを切る音が、薄暗い地下の室内に響いた。
今、彼女は赤い椅子の上にいます。
座っているのではなく、跨がってみたり、膝立ちしてみたり、と様々な様子で椅子の上にいるのです。
その赤い椅子は、この紅い館のメイド、咲夜が最近になって買ってきたものだそう。
しかし、はしゃぐ彼女に悪いのですが、私はその椅子は似合わないと思うのです。
元々彼女のイメージが、その赤色なのですから。
同じ色の椅子の上なんかにいたら、彼女という色が目立たなくなる。
だから、私は似合わないと思うのです。
けれども、写真に収めておきたいと思ってしまうのは何故でしょうか。
「フランドールさん。」
「何?というより、ほんと何しに来たの?」
「その椅子、好きですか?」
私がそう問うと、彼女は少女期ならではのさっぱりとした嫌味のない笑顔で答えました。
「ええ、好きよ。」
その答えを聞いた時、私は次に来る時までに彼女が好きというその椅子と、同じ形をした違う色のものを買ってこようと思いました。
そう、できれば黒なんかいいんじゃないのでしょうか等とも考える。
「何故、好きなんですか?」
「私と同じ色だからよ!」
「そうですか。」
あああ!早く買ってこなければ!!
.
カシャリ
シャッターを切る音が、薄暗い地下の室内に響いた。
今、彼女は赤い椅子の上にいます。
座っているのではなく、跨がってみたり、膝立ちしてみたり、と様々な様子で椅子の上にいるのです。
その赤い椅子は、この紅い館のメイド、咲夜が最近になって買ってきたものだそう。
しかし、はしゃぐ彼女に悪いのですが、私はその椅子は似合わないと思うのです。
元々彼女のイメージが、その赤色なのですから。
同じ色の椅子の上なんかにいたら、彼女という色が目立たなくなる。
だから、私は似合わないと思うのです。
けれども、写真に収めておきたいと思ってしまうのは何故でしょうか。
「フランドールさん。」
「何?というより、ほんと何しに来たの?」
「その椅子、好きですか?」
私がそう問うと、彼女は少女期ならではのさっぱりとした嫌味のない笑顔で答えました。
「ええ、好きよ。」
その答えを聞いた時、私は次に来る時までに彼女が好きというその椅子と、同じ形をした違う色のものを買ってこようと思いました。
そう、できれば黒なんかいいんじゃないのでしょうか等とも考える。
「何故、好きなんですか?」
「私と同じ色だからよ!」
「そうですか。」
あああ!早く買ってこなければ!!
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