001 宿命
「なあ霊夢、爆弾に火がついてるんだが……」
神社の地面に転がる無数の爆弾を見て、魔理沙は霊夢におそるおそる声を掛けた。
だが霊夢は達観したような、それでもどこか憂いを帯びた表情で返答した。
「悲しいけどこのSS、爆発オチ集なのよね……」
数秒後、博麗神社はめでたく3度目の倒壊を迎えた。
002 スカーレット姉妹の悲劇
「お姉さまー! じゃんけんしましょ!」
「藪から棒ねえ、いいわよ」
「じゃ~んけ~ん、ポン!」
グーを出したフランドール。飛び散るレミリアの頭部。
2度と妹とじゃんけんをしないと誓った姉だった。
003 これはひどい
「さとり様! 今日は私がごはんを作ったよ!」
「あら、偉いわねお空。かやくご飯ですか。おいしそうですね」
「さあ、召し上がれ♪」
――これが「火薬ご飯」だとさとりが気付いたのは、地霊殿が爆発した瞬間だった。
004 滅びのバーストストリーム
「小町が大怪我をしたですって!?」
死神から報告を受けた映姫はガタンと音を立てて、椅子から立ち上がった。
居ても立ってもいられなくなり、仕事のことも放り出し、是非曲直庁にある病棟へと駆け足で向かった。
病棟の小町の部屋に入ると、小町がベッドの上で胸を押さえて苦しそうに悶えていた。
小町の姿に、映姫はショックを受けたようにその場に立ち尽くした。
「どうして、どうしてこんなことに――」
口元を両手で押さえて愕然とする映姫に、通りがかった看護師が言った。
「ああ、小野塚さんのおっぱいが爆発したんですよ」
005 みんな大好きフラグ
幻想郷を爆破できるスイッチを開発してしまった八雲紫。
宴会の席で、酔っ払った状態で伊吹萃香に見せびらかし、
「押すなよー!? 絶対押すなよー!?」と言ってフラグを立てた。
その後、空気を読んだ西行寺幽々子により、見事フラグは回収された。
爆発の瞬間の紫は、これ以上ないほど良い顔をしていたという。
006 繰り返される諸行無常
ある幻想郷に、ICBMのミミちゃんという爆弾がいました。
以下略。
007 仁義なき戦い
朝起きたら、「妹紅へプレゼント」と書かれた妖しげな箱が玄関先に置いてあった。
どうせ輝夜の仕業だろうと思いつつ、箱を開けた。
中では、どんどん数字の減るタイマーがカチカチと音を立てていた。
すでに残り時間は、目に入った瞬間であと5秒だった。
どうみても時限爆弾です。本当にありがとうございました。
008 月刊 幻想郷の科学
Q.光の速さでケツからドロワーズ出したらどうなるの?
A.リアルな話すると多分お前の住んでる幻想郷が消し飛ぶ。
光速でドロワーズほどの質量(約50~100グラム)の物体が動いたら想像を絶する衝撃波が発生する。
ましてそれが地表と激突したら幻想郷がヤバイ。
お前のドロワで幻想郷がヤバイ。
00⑨ チャー研
「チルノちゃんの頭の中に爆弾が!」
かわいそうなチルノ博士……。
010 ちゅっちゅ爆弾
「やめろ君たち! ちゅっちゅすると日本が爆発するぞー!」
戦車に乗った警官たちが、拡声器を使い、アパートの中の私たちに呼びかける。
どうやら私たちがちゅっちゅすると、日本が滅ぶらしい。驚きの事実だ。
ちゅっちゅを止めたい彼らの理屈は判ったが、それが一体なんだと言うのだろう。
私とメリーのちゅっちゅを止める手段には、決してなりはしない。
「ちゅっちゅすると……親が悲しむぞー!」
警官の、私たちを止めようとする必死の声が聞こえる。
いい演説だな。感動的だな。だが無意味だ。
世界と、ちゅっちゅ。
私の選ぶ答えはひとつしかない。
最初から、私の答えはひとつしかない。
誰よりも大切なメリー。
最愛の、友達。
例え世界を敵に回そうとも、私は彼女の手を離したりはしない。
私たちは二人揃って、秘封倶楽部なのだから。
「メリー……」
「蓮子……」
見つめあう私たちの、境界線が溶けてなくなっていく。
そして、私たちはひとつになった。
011 繰り返される諸行無常
「月に行こう!」
レミリアはそう意気込んで、ミミちゃんの背中に乗って地球を飛立った。
そんな彼女は10秒後、幻想郷の上空で見事に花火となった。
全米が泣いた。
012 芸術は爆発だ
そんなわけで、プリズムリバー三姉妹は爆発したのだった。
013 出番の欲しかった雲山
「なんのことか判らない人は、水蒸気爆発でググると幸せになれるかもしれない」
雲山はそう一輪に言い残すと、地底の火焔地獄跡へと旅立った。
014 なんのことか判らない人は、粉塵爆発でググると幸せになれるかもしれない
「うっ、うわぁーっ! 手元が狂って小麦粉がぁーっ!」
火焔猫燐は手元を誤って、棚の上から小麦粉をこぼしてしまった。
白い粉がもうもうと立ち込める地霊殿のキッチン。
そこで、予定調和のように通りがかった空は、メガフレアを発射した。
この件についてお燐は「あたいも出番が欲しかった」と釈明している。
015 パチュリー「威力間違えた」
魔理沙の蛮行(本の盗難)に我慢できなくなったパチュリー。
図書館のありとあらゆる場所に、センサー感知型の小型爆弾を設置した。
パチュリーの思惑通り、魔理沙はそれに引っかかり、爆弾は爆発した。
だが威力がロイヤルフレア級だったため、図書館ごと紅魔館が崩壊した。
016 どう見てもわざとです本当に(ry
フランドール・スカーレットはこう語った。
「私がグッとガッツポーズしただけで紅魔館が爆発しました」
017 続 仁義なき戦い
今朝、「輝夜へプレゼント」と書かれた妖しげな箱が、玄関先に置いてあったそうだ。
どうせ妹紅の仕業だろうと思いつつ、私はイナバから受け取った箱を開けた。
中には、コーラの瓶とメントスの包みが入っていた。
同封されていた手紙によると、一緒に食べるととても美味いらしい。
どうせ罠なので、試しに永琳にコーラとメントスを同時に食べさせてみた。
大変なことになった。
018 好きな人の裸が見たいのは仕方ない
「よっ、慧音! ……今慌てて何を隠したんだ?」
「ききききき気にするなもももここう」
「なんだよー、気になるなあ。それっ!」
妹紅は持ち前の身体能力で、首尾よく慧音の背後に回ると、慧音が後ろに隠したものを奪い取った。
「ああっ! 見るんじゃない妹紅!」
「へっへー、何隠してたのかなーっ……と……?」
それは妹紅が風呂に入っているのを盗撮した写真だった。
放送コード的に考えてアウトだった。
「いやそれは天狗が一枚百円で譲ってくれると言うからつい、な? アハハ」
妹紅のフジヤマがヴォルケイノしたのは言うまでもない。
019 黒い大ちゃん
「あ、見て大ちゃん! 白蓮だ!」
チルノちゃんは白蓮さんの方を指差して言いました。
私は「人を指差しちゃ駄目だよ」と、チルノちゃんをたしなめます。
こちらに気が付いた白蓮さんは、小さく手を振ってこちらに歩いてきました。
「こんにちは」と笑顔で言う白蓮さんに、チルノちゃんは聞きました。
「ねえ、白蓮って何歳なの?」
白蓮さんは突然ワッと泣き出し、顔を両手で覆うと私たちから走って去っていきました。
どうやら地雷を踏んでしまったようでした。爆発オチだけに。プーックスクス。
020 東方星蓮船:霊夢VS一輪&雲山の会話より抜粋
「布団が吹っ飛んだ、と雲山が言っております」
021 紅魔館乙
「レミィ、これを読むのよ」
パチュリーは一冊の本をレミリアに手渡した。
「なにこれ……『最後まで読むと爆発する本』?」
「そう、とにかくいいからさっさと読みなさい」
正直読みたくない、とレミリアは思った。だがここは幻想郷。
全てを受け入れはするが、ノリの悪いものは嫌うという基本法則に逆らうほど、
レミリアは愚かではなかった。それに、彼女の眼にも運命ははっきり視えていた。
どうしてこうなった、と思いながらレミリアは本を読み切った。
そして、紅魔館は爆発した。
022 俺の妹がこんなに有機化合物なわけがない
「私の姉妹を紹介するよ!」
そう言って霧雨邸に自分の姉妹を連れてきたにとり。
魔理沙はオチが判っていたので、もはや何の感動もない視線を彼女たちに向けた。
「まずこっちが長女のにとら! 私が次女のにとり! こっちが三女のにとる!
この子が四女のにとれ! そしてこの小さいのが末っ子のニトロ!」
河城ニトロは魔理沙にお辞儀をしようとして――
「あっ」
「あっ」
――コケた。
霧雨邸はニトロの発した熱と光に、穏やかに包まれて消えていった。
023 スカーレット姉妹の悲劇2
「お姉さまー! あっち向いてホイしましょ!」
「藪から棒ねえ、いいわよ」
「じゃ~んけ~ん、ポン!」
グーを出したフランドール。飛び散るレミリアの頭部。
2度と妹とじゃんけんをしないと誓った姉だった。
024 しっと団
霧雨魔理沙の友人である博麗霊夢は語る。
「アリマリ? パチュマリ? にとマリ? フラマリ? リア充は爆発しろ!」
025 繰り返される諸行無常
「これは一体……?」
霖之助は今朝、店の前であるものを見つけた。
未知のアイテムの名称と用途がわかる程度の能力を持つ彼は、それを拾って分析を開始した。
「名前は――そうか、ミミちゃんというのか」
一日後、店を訪れた魔理沙が目撃したのは、瓦礫の山となった香霖堂だった。
026 これは仕方ない
(くっ……屁が出そう……!)
魂魄妖夢は屁を漏らすのを躊躇した。
ここは宴会の場である上に、自分の隣には幽々子が居る。
場所を変えて屁をすればいいかもしれないが、生憎あと1mmでも尻を動かせば、ガスが外に漏れてしまうかも知れぬほど、妖夢の尻は切羽詰まっていた。
自分の取れる選択肢を、改めて考える妖夢。
そのまま放屁などもっての他である。ならばもう、選択肢はひとつしかない。
透かしっ屁を、敢行するしかない。
匂いで周囲に気付かれるというリスクを伴う行為であるが、音を出すのよりはマシであると妖夢は判断した。
もはや背に腹は変えられぬ状況なのだ。
敬愛する主人の真横で放屁するというのは些か気の引ける行為ではあったが、そんな綺麗ごとを述べる余裕すら妖夢には無かった。
ごめんなさい幽々子様! と心の中で主人にジャンピングエア切腹で謝罪しながら、妖夢は透かしっ屁のために下腹部に力を込め始めた。
(よし、いくぞ……!)
「よう妖夢! 呑んでるか~!?」
妖夢が決意と尻を固めた瞬間、酔っ払った魔理沙の手が、妖夢の肩をポンと叩いた。
「あっ」
ぷぅ~、と甲高い音がして、妖夢の尻から屁が漏れ出た。
目の前が真っ白になっていく妖夢に対し、くすくす笑う幽々子。
「あらやあねぇ、妖夢ったら」
妖夢は恥ずかしさで爆発する他なかった。
027 絶対許早苗
「船長の服爆発しろや!」
028 さよなら森近先生
風邪を引いて鼻が詰まっていた霖之助は、ガス漏れに気付かぬまま寝込んでいた。
彼はお粥を作ろうと思い、不幸にもコンロの火をつけてしまった。
霖之助は髪型がアフロとなった頭を抱え、「絶望した!」と喚いた。
029 ハードボイルドなルーミアが書きたかった、今は反省している
「ミスティア、リグル……覚悟はいいか……?」
ルーミアは火の付いたタバコをくわえたまま、ミスティアに聞いた。
ミスティアとリグルは抱き合って肩を震わせながらも、それに頷いた。
「テメエの体張らなきゃ、出番は来ねえからなあ……」
ルーミアはサングラスを外し、悲しそうに夜空を見上げて独白する。
天にくゆるタバコの煙が、どこか物悲しさを演出していた。
「悔いのねえ、人生だったぜ」
ルーミアはミスティアの屋台についているプロパンガスの元栓を開けると、
その中に火の付いたタバコを投入した。
030 繰り返される諸行無常
ICBMのミミちゃんに乗って、再び月へ旅立ったレミリア。
今回は月の羽衣の切れ端をくっつけたので、ミミちゃんは無事に月の都に着弾した。
月の都は光に包まれ、消滅した。
031~099 タイトル詐欺
作者の都合により爆発しました。
どうした? 爆発しないのか?
いい爆発だな。感動的だ。だが無意味……じゃかう面白かったです。
とりあえず我と一緒に精神科に行こう、な?
おーい誰か不発弾処理隊呼んでー
とりあえず、良い精神科を知ってますのでそこに行きましょう。
てめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
眼科行って早く031~099探して来い
この気持ち、どうしてくれるんですか
ツッコミどころが無いところが無いよパパン。
爆発オチって奥が深いんだな……
チルノ博士、お許しください
031~099が爆発したのが悔やまれますねwww
ゆかりん涙目。