※注意
この駄文には
稚拙な文章、オリキャラ、二時設定その他諸々の成分が
含まれます。
さらに、ヤマはありません。オチもありません。意味もありません。
そういったものが苦手な方はただちに
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---以下本文---
旧都、幻想郷の地底にあるその都には地上の妖怪に忌み嫌われた妖怪たちが住んでいる。
その旧都の入り口には川があり、橋がある。
ある日その橋の近く、川に沿う位置に屋台提灯の灯がぼんやりとともった。
「これで準備はできた。みなさん色々ありがとうございました。」
頭巾を被った男が、屋台の中から元気に声を放った。
「どういたしましてっ」
「あたしたちは道案内しただけだからねぇ、お礼を言われるほどじゃないさ。」
「何もしてない私に対する嫌味かしら?妬ましいわね・・・」
桶に入っている少女、変わった形のスカートにリボンの少女、尖った耳で緑色の目をした少女がそれぞれ返事を返す。
「嫌味なんて・・・こんな良い場所を教えてくれたじゃないですか。」
屋台からは、旧都の入り口である橋を眺める事ができる。また、橋の近くにはしだれ柳があり、その柳を橋の位置を知らせるための提灯がぼんやりと照らしてる。
「ほんと、きれいな眺めだねぇ。しかし、本当にこんなところで屋台なんて始めるのかい?ただの人間が」
「そうだそうだ!食べちゃうぞ~!!」
「大丈夫ですよ、ヤマメさん。護身術くらいは心得てますし喧嘩をしに地底へ来たわけじゃありませんから。キスメさんからならなんとか身は守れる・・・と思います。それに食べられたら食べられた時です。食物を商売にしてるんですから食物連鎖に巻き込まれても文句は言えませんよ。あ、これ椅子です」
口を動かしつつ店主はせっせと手を動かす。
ヤマメと呼ばれたリボンの少女は「ほー」、と少し感心したような声をあげ、キスメと呼ばれた桶の少女は少し頬を膨らませながら椅子に座った。
「なら私がいただこうかしら、その減らず口ごと食べてくれよう」
「あ、これお通しです。大根ときゅうりの漬物。それとサービスのお酒です。ほら、パルスィさんも座って。」
三人の前に漬物の盛られた小皿と徳利、お猪口が並んだ。
緑眼の少女、パルスィも座り、それぞれ箸をとる。
「スルーなんて妬ましい・・・いただきます。」
「あ、おいしー」
「ほんと、これはお酒が進むわ、でもお酒なんてサービスで出していいの?」
「お酒はお礼ですよ。ヤマメさんとキスメさんは旧都まで案内のお礼、パルスィさんはこの場所を教えてくれたお礼。ここからはさすがにお代はいただきますが・・・はい、お品書きです。」
「ふむ、思ってたよりは色々あるんだねぇ、お勧めは?」
一通り目を通した後ヤマメが尋ねる。他二人も店主の返事を待つ
。
「ふむ・・・お勧めですか、八つ目鰻の串焼きと自家製のチャーシューですかね。特に八つ目は散々修行中に練習した物だしタレも地上でもお墨付きですよ。」
「じゃあ串焼きをもらおうか」
「わたしもー!」
「実は私、お腹も空いてるのよね。チャーシュー丼にしようかしら」
「あいよー!」
店主は頭に被っている三角頭巾の尾をキュッと締め作業にとりかかった。
「そういやなんて名前なの?あんた、」
パルスィが尋ねた。
「あー、そういえばパルスィさんはまだでしたね。頭巾って呼んでください。基本いつでも頭巾かぶってるので。」
「・・・それ名前?もしかして馬鹿にしてるの?」
緑の視線がジトーっと頭巾と名乗った店主を刺す
「いやいや、実は自分、名前がないんですよ。それでまぁ色々あって頭巾って呼ばれるようになって。割と気に入ってますよ。この名前、覚えられやすいので。」
そういって頭巾は笑った。
「覚えるも何も三角頭巾かぶってるから頭巾って・・・まあいいわ」
「かわってるよねー」
「はい、串焼きとチャーシュー丼あがり~。」
コトリ、コトリとそれぞれの席に置いていく。
串焼きからは程よくついたタレの香りが、丼はチャーシューにかかっている串焼きとは別のタレと刻みネギが程よい色合いを見せている。
「お、きたきた。・・・こりゃ美味しい!おまけに酒もすすむときたもんだ」
「ほんとほいひー」
「あら、こっちもいけるわ。料理って見た目も味わうもんとはよく言ったものね」
「ところで、地底で屋台を始めようとした理由はなんだい?妖怪しか住んでないようなとこだよ?」
「えーと、今までは地上の屋台で修業をしてたんですよ。それで実は前のお店でも半分以上は妖怪相手の商売だったんですよ。っていうかその屋台の店主、自分の師匠も妖怪だったんですけどね。それで独立できるようになってどこに店構えるか考えてる時に紅白の巫女と白黒の魔法使いから地底の話を聞きまして。」
「霊夢と魔理沙にかぁ。それで地底にねぇ。まぁそのおかげでこんなうまいもの食えるなら感謝しないとねぇ」
「はは、ありがとうございます。」
そういって頭巾はヤマメにお酌をする。したところで徳利の酒がなくなったので次を準備する。
「次はどうします?」
「あ、今度は熱燗で頼むよ」
「わたしぬる燗がいい~」
「私はまだいいわ、先にお腹満たしたいし。」
「はいはい~」
「しかし、こんなにのんびりお酒飲むのも久しぶりだねぇ。最近宴会ばっかりだったし」
「それもそうねぇ、私はこういうのの方が好きだけど・・・あんまり大勢でがやがややってるのは好かないわ」
「こういうのもいいもんなんだねー」
「聞いてはいたけどそんなに宴会多いんですか?」
「宴会やら祭り好きな鬼がいるからねぇ。」
「ほぼ毎日よ毎日!断ろうとしたって聞きゃしないんだから!あの鬼」
「こんなこと言ってても毎回きてるんだよーなんだかんだゆーぎさんのこと・・・」
「キスメうるさい!」
「あ、顔赤いよパルスィ」
「なっ・・・!!酒のせいよ!酒の!ちょっと!お猪口空よ!ぬる燗でもなんでもいいから早く次だしなさい!」
頭巾はパルスィが、耳まで赤くなっている事に気付いたが特に何も言わずせっせとパルスィのお猪口に酒を注ぎ、徳利を横へ置いた。
「・・・それにしても霊夢に魔理沙ねぇ、あいつらの友人ならなお襲えないわね。おっかな妬ましい。」
顔をパタパタさせながらパルスィは少し話題を戻した。
「いやいや、あいつらは友人というかなんというか・・・あいつらは下手な妖怪よりタチが悪いですから。」
「そうなの?」
「霊夢はツケてばっかで金払い悪いし、魔理沙も魔理沙で金払い悪い上に酔っぱらって客に弾幕ごっこしかけて店を破壊されそうになるわ・・・」
「「「あぁ~」」」
その様子が思い浮かんだのだろうか、三人同時に声をあげた。それを見て頭巾は「はぁ~」とため息をついた。
それからは、地底に住む妖怪の話。霊夢や魔理沙の話。パルスィの愚痴などを肴に三人は時に静かに。時に騒ぎながら。いつしか店主も加わりのんびりとお酒を飲み明かしたそうな。
幻想郷
>>「ほんとほいひー」
これで死んだ。