Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

いつまでも仲良し

2013/05/24 01:19:44
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「……あら、寝てたのね…」

和室で目覚める阿求。

机にうつ伏せになる形で、寝てしまっていた様だ。

寝ぼけ眼で辺りを見回すと、書きかけの巻物がら部屋中に広がり、手元に置いてあった筈の湯のみには、桜の花びらが一枚入っていた。

「ねぇ、阿求、ここなんだけ…ど…?!」

廊下から聞こえる小鈴の声が、阿求のいる部屋に近づくとトーンが低くなる。

「…あ、小鈴…」

苦笑いしながら小鈴の顔を見る阿求。

「…あぁ、なるほど、阿求…居眠りしてたのね」

阿求の顔をジッと見つめる小鈴。

「…な、何で分かったのよ?」

「だって、おでこが、真っ赤になってるわよ?」

その小鈴の言葉に反応し、鏡を覗く阿求。

あぁ、確かに、おでこが真っ赤になっている。

「…あっ」

ついには、おでこだけでなく顔まで赤くなる阿求。

「…さてと、いつまでも散らかったままじゃ落ち着かないし、片付けるよ?」

散らかった巻物などを回収していく小鈴。

「そ、そうね、私も手伝う!」

いそいそと、自分の座っている場所付近を片付ける阿求。

それから数分後、部屋は元通りになり、二人は、庭に咲く桜の木を眺めながらお茶を飲む。

「…ねぇ、阿求?」

「どうしたの?」

和菓子に手を伸ばしつつ反応する阿求。

「私達、ずっと友達だよね?」

「どうしたのよ、いきなり?」

普段は聞かない年相応の少女の声。

「ううん、意味はないんだけどさ、ずっと友達でいようね」

そう言いながら阿求の手を握る小鈴。

「そうだね、これからも、ずぅっっと友達だよ」

と、小鈴の手を握り返しながら言う阿求。

そして、二人は辺りが暗くなるまで、ずっと手を握ったまま、桜の木を眺めていたのだった…


おしまい
歳の近そうな少女達の何気ない日常を描いてみました(・ω・)/
八坂レイス
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
何気ない日常が良かったです