Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

酒を飲ませて襲う話

2008/01/11 09:28:44
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 古来よりお酒の力は恐ろしい物である。
 山のような巨体のオロチも、酒の力で倒された……
 鬼と言われた酒呑童子も、酒を飲み弱った所を不覚を取った
 
 そして酒を味方につけた者が勝利を得てきたのだ
 そして…今宵そのお酒の力を借りて

 咲夜「お嬢様を落とす!」
アリス「マリサマリサマリサ……(ぶつぶつ)」
  文「もう椛食べてもいいでしょう!(ジュル!)」
 幽香「リグルを食らうわ!」

 この四人が自らの願いをかなえようとしていた
 
 一人は、自らの主を独り占めにするために
 一人は、自らの野望を果たすために
 一人は、自分の部下をうまい飯を食らうがごとく
 一人は、相手が誰の物かを改めて教えるために
 
「「「「作戦開始!」」」」


 奇しくも、四人とも同じ日に作戦を決行したのであった。







 咲夜の場合


「……これでよし」
 準備を済ませた咲夜は、ワインを片手に己の主の部屋に向かった

(こんこん)
 部屋のドアを叩き
「お嬢様…」
 小さな声で部屋の中に呼びかけた
 しばらくしてから、部屋の中から返事があった
「咲夜ね、入ってくるといいわ」
 その言葉を聞いて、主の部屋のドアを開けて中に入る

「珍しいわね…貴方がこんな時間に来るなんて」
 部屋の中にいた主は、少しうれしそうに咲夜を見る 
 咲夜は、にこりと笑うと手に持ってきた物を見せる
「はい……実はお嬢様にぴったりな物が残ってまして」
 それを見た主も、少し驚き
「へぇ……随分と希少な物が残っていたものね…」
 そう一言告げると微笑みながら咲夜を見つめて
「眠れなくて困っていたのよ……咲夜、相手をして?」
「はい……」
 

 それから……一時間が過ぎた
「……さふや~…ろこ?」
「(うぁ~…呂律が回っていないお嬢様最高!)ここに居ますよ」
 そこには、ぐでんぐでんに酔っ払った主の姿があった
 すでに、足はおぼつかない状態で千鳥足である
 何時もなら、けしてこのようにはならない
 だが、今日は違った
(ふふふっ……流石にすごいわね…『オーガーキラー』)
 咲夜が苦労して手に入れてきたワイン……
 それを、年代物の中に移し変えて、ひたすら自らの主に飲ませたのだ
 その結果が……
「……さふや~…抱っこして~」
「はい!喜んで!」
 鬼が酒に酔いました

「えへへ……さふやの身体…暖かい…」
(ああああ……お、おぜう様が!おぜう様が~!私の身体に抱きついてきている!)
 想像以上のお酒の効果に、鼻血が出てきそうだった
(……ふう…やばいやばい…落ち着け…10秒数えて心を落ち着かせるのよ)
 咲夜が目を瞑り心の中で6まで数えた時だった
「…さふや~…一緒に寝よ?」
 自分に抱きついている主が、耳元でそう言ってきたのだ

「ひゃは~!もう我慢できねえ!0だ~!!!」
 どこぞの、紅いヴァンツァーに乗る三人の傭兵の一人みたいに叫ぶと
 そのまま全力でベッドまで移動した


 咲夜作戦成功



 

 




「こ、こんなものでいいかしら?」
 アリスは作戦を決行するために、魔理沙を自分の家に呼んでいた
 魔理沙には、珍しいお酒が手に入ったと言ってある
(こ、このお酒を魔理沙に飲ませれば……)
 アリスがてにれたのは、少々特別なお酒
「これを魔理沙に飲ませれば…」
 アリスが改めて、作戦思い出していた時
(がたん!)
「おっす!呼ばれたからやってきたぜ!」
 アリス邸のドアを豪快に開けて、魔理沙が部屋にやってきた
「ちょっと…ノックぐらいしなさいよ!」
「まあまあ、私とアリスの仲じゃないか……で?珍しいお酒ってどれだ?」
 アリスの怒りなど、全く気にしないで
 部屋においてあった酒を勝手に飲もうとする魔理沙
「まあ…貴方に何を言っても無駄みたいね」
 いつものようにアリスが話をしていたが、微かに手が震えていた
(くっ……落ち着きなさいアリス!)
 己に叱咤激励をすると
「ほら、これ……」
 アリスが魔理沙にお酒を入れたコップを渡す
「では早速……」
 魔理沙が手渡されたお酒を飲もうとして

「……なあ、アリス?」
「えっ!?」
 魔理沙が口元まで持っていったところで手を止めた
「お前は飲まないのか?」
「あ~……」
 思わぬ誤算だった、実は魔理沙が始めに呑むと思っていたからだ
(わ、私が飲んだら……)
 アリスが返答に困っていると
「…よし!」
 目の前の魔理沙が、手に渡されたお酒を飲み干す
 それを見ていたアリスが思わずガッツポーズを取る……
 だが、次の瞬間

(むちゅ~)

「!?」
 魔理沙がそのまま、アリスに口付けをしてきた
(え、えっ!ど、どういう……)
 アリスはあまりの衝撃に考えるのを少し停止していると
「む!?むぐ~!?」
 そのまま、アリスの口の中にお酒が流された
(…って!これじゃあ駄目じゃ…)
 気がついたときには意識がなくなっていた



「……ん…」
 アリスが意識を取り戻すと
「あ、アリス!大丈夫か?」
 目の前に魔理沙がいた
「あれ?……私…」
 ぼやけている意識がだんだん戻っていく
「あ~すまん……悪乗りしすぎたぜ…」
 魔理沙が申し訳なさそうに、アリスに話しかける
(悪乗り……!?)
 ようやく、アリスの頭の中に全てが思い出された
 魔理沙に、眠り薬入りのお酒を飲ませようとして
 
「も、もしかして……私…き、きす…」
「……すまん」
 魔理沙も顔を紅くして帽子を深くかぶる

 少し気まずい雰囲気が流れる
 その雰囲気を何とかしようとしてアリスが話しかけようとして
「「あ、あの…」」
 二人同時に話しかけた
「ま、魔理沙のほうから言って」
「い、いやアリスのほうから言ってくれ」
 しばらくそのようなやり取りがあって

「……なあ、アリス…」
 魔理沙が先に話す事になった
「な、なに?」
 アリスがどもりながら返すと、魔理沙が小さな声で
「…アリスは…嫌だったか?……私からキスされるの」 
 その答えに、全力で首を横に振るアリス
 それを見た魔理沙は、ホッとした様子で
「そ、そうか……じゃあいいんだ」
 そういって部屋から出て行こうとした
「ま、まって!」
 それを止めるアリスは、自分のに振り向こうとした魔理沙を捕まえて……


 少しだけ、甘いアルコールの味がしました BYアリス・マーガトロイト


 アリス作戦 一部成功







(うふふふっ……楽しみですね…)
 文は、お酒を片手に仕事が終わった自分の部下の犬走椛の隣にやってきていた。
「椛~♪」
「あ、文様!」
 文の事に気がつくと、尻尾を振って飛んでくる椛
(やっぱり可愛いですね~椛は♪)
「何かようですか?」
 自分の名前が呼ばれたので文の前で、上目使いで覗き込んでくる椛 
「はい!無事に仕事も終わったみたいですし、明日は椛も仕事が休みですから、一緒に飲もうと思いましてね」
 その言葉に、頷く椛
「はい!それじゃあご一緒します」
 
「何処で呑みましょうか?」
 文が椛に問いかけると椛が首をかしげる
「あれ?何時もの夜雀の屋台じゃないんですか?」
 何時もは、夜雀の屋台でお酒を飲むのだが…
「ああ、それなんですけど今日は、幽々子注意報が流れているから無理ですね」
「わう……」
 幽々子注意報とは、森の中に悪食である冥界の姫がやってくる可能性がある
 というのを、事前に察知したものを天狗達が何時も贔屓にしている夜雀に屋台に
 教えると言う注意報の事であった
「……まあ、下手したら我々も食べられそうですけどね……」
「こ、怖いこといわないでくださいよ!文様」
 椛の尻尾が下がるのを見て、心の中で文の顔が意地悪く微笑む
「そういえば、この前冥界に取材に行ったとき『今度は狼が食べたいわね~』って言ってましたね」
「!?」
 椛が、心底怖そうに震える。
 さらに文は
「椛!後ろに!」
「ひゃあ~!?」
 思わず、椛が文に涙目になって抱きつく
(くう~…もう正直言って我慢できません!この場で押し倒したいくらいです!)
「あ、文様……怖い事いわないでくださいよ~」
 本気で泣きそうな声で椛が話しかけてきたので、文の意識が戻される
「嘘ですよ…それで、何処かいいところありませんかね?」
 上司の命令……ではないが、椛が真剣に考える…しばらく考えた後に
「でしたら、私の家に来ますか?」
 そう答えた、思わぬ答えに文が
「はい!決定では行きますよ!」
「は、はい…って何で腕つか……」

 そして、最後まで話す前に腕をつかまれたまま、幻想郷最速のスピードで自分の家まで連れてこられた

「はい!着きましたよ」
「は……早すぎですよ…」
 椛の家に着くまでに、一体何秒だったか
「細かい事は置いて置いてください、それより呑みますよ」
「……わう…」
 天狗社会でも、上司には逆らえません


「でわ!呑みますよ!」
「はい!」
 とりあえず呑むといったからには、お酒を
 飲み干すわ飲み干すわ……
 文がお酒を飲んで、それに椛がお酒を注いで、
 文がそれを飲み干して、また椛が……
「って、ちょっとまってください!」
「わう?」
 思わず突っ込みを入れる文
 椛が、どうかしましたか?といった感じで顔をかしげる
「……椛はお酒飲まないんですか?」
 文がそう問いかけると、椛は困った顔で
「……実は弱くて…あんまり呑めないんです」
 意外な事実、白狼天狗はお酒が苦手でした
「でも、少しは呑めるんでしょう?」
「はい……少しなら…でも、呑みすぎると意識が…」
 椛が最後まで言う前に、文が持っていた杯にお酒を入れて
「はい!呑みますよ!(くっくっく……酔わせた所を…ジュルリ!)」
「で、ですが…」
 それでも渋る椛に対して、文は
「しょうがないですね……これは命令です!」
 上司の命令ならば仕方が無い
「……わう~(涙)」
 椛はお酒を飲むことになりました
 


 それからしばらく経って

「……あの…椛さん?」
「……」
 無言のままで、お酒を飲み干していく椛の姿があった
 そこに居るのは、何時もの子犬のような椛ではなく
「……(ごきゅ!ごきゅ!ごきゅ!)…ぷはっ……」
 まさに、狼と言った感じの恐怖がありました
(こ、これは……なんかやばいですね…)
 全く違う雰囲気の椛に、圧倒された文は
「そ、そろそろ帰りますね……」
 そう言ってこの場から逃げようとしていた
 後ろを振り向いて、一目散に逃げようとしていたら
(がしっ!)
「!?」
 後ろを振り向いた文の肩を、椛が強く握り締めてきました
「あ……あの…椛…さん?」
「……」
 目が据わっている椛が、文の真正面に立つと

(がばっ!)
「きゃ、きゃあ!?」
 いきなり椛が文を抱き上げて、そのまま……
「……もう遅いですから…今日は泊まっていってください」
「は、はい!」
 椛が、何時も使っているベッドに文を降ろす
「あれ?椛は…」
 文の言葉が聞こえたのか、ソファを指差して
「あこで寝ます…」
「ですが、このベッドは……」
 椛が寝るべきだと言おうとした文であったが
 それを言うよりも先に、椛が文の額にキスをして
「……お休み…文…」
 そう告げてから、ソファの方に向かっていった

 文の方は、顔を真っ赤にさせて
「……う、迂闊でした…逆に食べられる所でした…」
 眠れない一日を過ごす事になりました


 文作戦……失敗(ただし、珍しいものを見る事が出来ました)















「このぐらい用意すればいいかしら?」
 幽香は、大量のお酒を用意していた
「…うふふ……嫌がるリグルに無理やり飲ませるのもいいわね」
 ものすごい良い笑顔で、相手が来るのを待っていました
 その時、幽香の住処である向日葵畑に誰かがやってきた
「幽香……用事ってなに?」
 飛んで火にいる蟲の王、リグルがやってきた
「ええ、お酒を飲もうと思って、丁度いいからリグルに相手をしてもらおうと思って」
「え~……あんまり呑めないよ?」
 幽香が楽しそうに言うと、リグルも口ではそう言いながらも
 顔はあんまり嫌そうな顔をしなかった。


 そして、二人が飲み始める
 呑むといっても、リグルが呑む量もスピードも遅い
 幽香もけして早いわけではないが、それでもリグルが呑むスピードよりも早かった
(このままじゃ、リグルが酔っ払う前にお酒がなくなるわね…)
 少し焦った幽香は、お酒を飲む呑むのを止めると
「ねえ……リグル…」
「ん?なに?」
 幽香はリグルの方を向いて声のトーンを落として
「……前に一緒に歩いていた奴と何してたの?」
「えっ?」
「……誰かしら?」
 にっこりと微笑むと、リグルの持っているコップにお酒を入れる
「だ、誰って……」
 リグルが、誰の事かわからないでいると
(ぴしっ!)
「…金髪の暗闇の奴…」
 手にしていた、空になった酒のビンを粉々にしてリグルに問いかけた
「ル、ルーミアの事?」
 自分の命が危ないと思ったリグルが、恐怖に慄きながら話す
「……とりあえず呑みなさい」
「で、でも……」
(かしゃん!)
 無言でビンを破壊する幽香
「ん?…何か言った」
「の、飲ませてもらいます」
(……ちょっとやりすぎたかしら?)
 恐怖によって、リグルがお酒を飲むスピードを上げさせた。



 そしてしばらく経って……

「ゆ、幽香…これ以上は呑めない」
「(まあ、これだけ飲ませれば……後は)まあ、いいわ……」
 リグルは酒によって最早歩けず、向日葵畑で倒れていた
「うう…ごめんね幽香…あんまり相手できなくて」
「(…ちょっとだけ…心が痛むわね)あら?十分相手してくれたと思うけど?」
 幽香はそういうと、リグルに肩を貸す
「このままじゃ歩いて家に帰れそうに無いから、今日は私の部屋に泊まっていくといいわ」
 親切を装って、幽香はリグルを食べようとしていた
「うん……ありがと…幽香」
 そんな事気づかずに、心底申し訳なさそうにするリグル
「気にしなくていいわ(ふふふっ……私が居なくちゃ生きていけないようにしてあげるわ)」
 そして、幽香の住みかにたどり着く

「じゃ、じゃあ…あのベッドで眠るといいわ……」
 自分の寝床にリグルを眠らせる
「うん……」
(落ち着け……もう少ししたら、リグルを食べれるんだから)
 幽香が深呼吸して気を落ち着ける 

 そして、リグルが眠った……

「作戦開始ね……」
 幽香がリグルを食べにかかった……











 次の日から、幽香は性格が少しだけ優しくなった



 作戦……大失敗






 閻魔様の教室に行きますか?

>はい
 いいえ






「……寝こみを襲うとするのは、間違いなく犯罪です!故に有罪!そして、一番の有罪は……
 お酒は二十歳になってから!小さな子にお酒を飲ませるなんて一体何を考えているんですか!?貴方達は
 ……今度はお酒の力を借りない事!それがあなたに出来る善行です」

 
 お酒を飲ませて、襲うっていうのは。結構良い戦術かもしれませんね
 まあ、東方の世界でそんなことしようとしたら、天狗と鬼が全て飲み干していってしまいそうですね
 ……こっちの世界の神主さんも、飲ませて襲うなんてことしようとしたら
「おかわりまだ?」って言われそうです。
 
 酒は二十歳になってから……それと、酒は飲んでも呑まれるな!
 
 
 


おまけ


 幽香「さてリグルを頂きまーす♪」

 そして、ほんの少し後……
 
 幽香「ご、ごめんなさい!謝るから!こ、これ以上は」
リグル「駄目!……幽香はわがままばかり言うから」
 幽香「お、お願いします!」
リグル「……最後にもう一度聞くよ?…幽香は?」
 幽香「わ、私は……り、リグルの物です…」
リグル「……じゃあ、間接技外すね…」
 
 リグルに誰の物か?と教え込むつもりが逆に
 教え込まされてしまいましたとさ……

  
脇役
コメント



1.BOUZU削除
リグルはバーリートゥーダーかΣ(・ω・`)
2.名無し妖怪削除
二十歳過ぎてるのが居るなあw
アリス編は飲ませたというか飲ませられたというか
もう酒は必要ないねこりゃ
てか、全員自らの野望を果たすためにな気ががが
3.欠片の屑削除
焼酎は、芋がすきです、でも弱い
あれやね、人を潰せる位に飲みたいものですね。
飲みすぎると狼、がツボに入りましたw
4.回転魔削除
ちょw咲夜さんビ○ョップ様www
5.思想の狼削除
こーりんに酒飲ませたら手刀でビール瓶斬りやったり、チャック・ウィ○ソンがのごとく相手を睨み付けたり、しまいにはジャイ○ンがのごとくリサイタルやって、その場にいる者を全員永遠亭送りにさせるに違いない
(最悪な場合は褌姿になって『森近づくし』とかやったりして)
6.脇役削除
感想を見るのが楽しみな脇役です

>BOUZU様
 リグルの才能を見た魅魔が、エビフライをリグルに渡して
「…私にならないか?」
 って言う展開が頭に浮かんだ…(蟲王伝)

>全員自らの野望を果たすためにな気ががが
 ……しょせんは野望をかなえるための手段ですからww

>欠片の屑様
 このまま押し倒したら……
「送り椛」って言うのが出来そうですねww

>回転魔様
 ご名答!私はガンハザードもしているのです
 お嬢様がジェノス、咲夜さんがビショップ、美鈴がルークって感じですね
(妹様が……あの人ですよww)

>思想の狼様
「そんな香霖がいたら、マスタースパークを使わざる終えない!」
 といっておきます