※注意
この作品には
オリキャラ、二時設定その他諸々の成分が含まれます。
さらにこの作品はいわゆるヤマはありません。オチもありません。意味もありません。
という奴です。
そういったものが苦手な方は、ブラウザのバックボタンをクリックする事を推奨します。
また、今回は若干オリキャラががんばるお話となっております。そういったものが苦手な方も
ブラウザのバックボタンをクリックしましょう。
---以下本文---
旧都、幻想郷の地底にあるの都。その入り口には橋がかかっている。
その橋の位置を知らせるための提灯がぼんやり橋の端を、照らしている。
その明かりに照らされて、二つの影が揺れていた。
「はぁ!?また宴会?こないだやったばかりじゃない、何考えてるの?いや、何も考えてないでしょあんた」
「いいじゃないか、わたしとしちゃ毎日宴会でもいいくらいさ」
「そりゃあんたはそうでしょうけど私は嫌なの!わたしは今日行ったら二日連続で酒飲む事になんのよ!」
「なんだって!?あたしに内緒で飲んでたってのかい?ひどいじゃないか!」
「別に内緒になんてしてないわよ、大体なんでわたしが飲むのをあんたに教えなきゃならないのよ」
「そんなつれないこと言うなよ~、あたしなんて毎日飲んでるんだからさぁ」
「鬼と一緒にしないでよ・・・大体あんたらの宴会って何を肴に飲めばいいのよ」
「歌って踊ればいいだろー?楽しいのが一番の肴じゃないか」
「あんたと一緒にすんなっつってんでしょ・・・」
「お願いだよぉ~、パルスィがいないとあたしゃ寂しくてしょうがないんだよぉ」
「あら?鬼はいつから嘘をつくようになったのかしら?」
「ひどい!嘘なんてつくもんか!こんなに頼んでるんだし宴会に出るくらいいいじゃないか・・・
お願いだよぉ~、来とくれよぉ~」
「ちょっ何情けない声出してんのよ、あんた鬼でしょ!?」
二つの影のうち、どちらかと言えば小さな影の主、水橋パルスィは困ったような声をあげた
「どうしたの?にぎやかだね」
「あ!ゆーぎさんだー」
影が二つ追加された。その影の主達に向かって大きな影の主、星熊勇儀は駆け寄り
「ヤマメぇ~、キスメぇ~、聞いとくれよぉ。パルスィが酷いんだ・・・」
「「それは酷い」」
新しい影の主、ヤマメとキスメは同時に答えた。
「ちょっ!聞いてから答えなさいよ、また宴会やるっていうのよ?あんたらも今日は行かないでしょ?昨日飲ん・・・」
「え?行くけど?」
「行くよ?」
「はぁ・・・わかったわよ!行くわよ!行きゃいいんでしょ!?」
「よっしゃ!決まりだね!そうと決まったら早速行こうじゃないか!まだ少し早いけど」
パルスィはほぼやけくそ気味だったが、そんな事は気にせず勇儀の方はというと
先ほどまでとはうって変わった明るい声をあげ、旧都の方へと3人を先導し歩き始める。そこに
「全くゲンキンね・・・あ、ちょっと待って。行く前にちょっと寄るとこがあるわ」
パルスィから待ったがかかった。歩く向きを変えて川沿いの割と広い道に歩を進める。
「あれかい?来てくれるかねぇ?
・・・というか無事かね?その辺の奴に食われてるんじゃない?」
「だいじょうぶかなぁ~?」
「大丈夫よ、わたしずっと橋から・・・あ」
「あ、見張っててあげたんだー、やさしー!」
「ちっ違うわよ!橋から!ほら!みえるじゃない!ついでよついで!」
三人の話題についていけない勇儀が後ろから声をかける
「なんだい?なんだい?何が見えるんだい?」
「あぁ、勇儀さん、実はですね――」
「へぇ、ただの人間がここで屋台ねぇ?あれかい?」
「えぇ、あれですね。美味しいですよ」
そういって屋台に近づく。するとその中から
「うぉ!?」
声がした
「いらっしゃいませ!?」
中から三角頭巾の男が顔を覗かせた。
「何よ、さっきの声。何かしてたの?」
「あぁ、パルスィさん。いや、今日の仕込みが終わったので仮眠をとってたんですけど・・・」
「ふぅん?まぁいいわ、今日旧都で宴会があるの。あんたも来なさい」
「宴会?行っていいんですか?」
「来なさい!道連れよ!あんた飲み屋台やってんでしょ!?つまみくらい用意なさい」
「えぇ、全然かまいませんよ」
若干かみ合ってない会話。頭巾の方は寝惚けているようだ
そんな事は気にせず、後ろから声がかかる。
「おぉ!誰かさんとは大違いだ!」
ヤマメとキスメがパルスィを見る
「・・・少しは嫌がりなさいよ・・・」
ため息交じりにパルスィがつぶやいた。
「ヤマメさん、キスメさんこんにちわ。どのくらい用意したらいいかわかりますか?」
ここで、後ろから様子を眺めていた勇儀が声をかける
「人数は十人ちょっとの小さな宴会さ、あと酒は心配いらないよたくさんあるからね。」
「あ、初めましてですね。十人くらいですか、すぐ用意できると思いますよ」
「初めまして人間。あたしは星熊勇儀、見たらわかるかも知れないけど鬼だよ。」
「こちらこそ。自分は名前を持ってないんです。地上では頭巾と呼ばれましたが
・・・好きなように呼んでもらってかまいませんよ。店主とか」
「・・・名前がない、ねぇ。」
自己紹介が終わったのを見てから、ヤマメが頭巾に声をかける。
「色々用意してくれるのはありがたいけど、大丈夫かい?お代なんて用意できないかもしれないよ?」
「えぇ、結構ですよ。その分飲ませていただきますから」
「ほぉ~!いいねぇ、それじゃ今回の会場へ移動するとしようか!」
「あ、待っ・・・」
頭巾がは、屋台を出て引っ張りろうとした・・・が、屋台は彼が出る前に動き始めてしまった。
勇儀が片手で屋台を引っ張っていた。
「つれてったげるからあんたはつまみの準備をしてなさいな」
「ちょっ、あんまり揺らさないでくださ・・・揺れない!?」
「ほら、宴会まで半刻もないんだ、始まるまでに準備しないとあんたが飲む酒なくなっちまうよ?」
「はい!わかりました!」
一同が宴会の会場に着くと、数人の妖怪と妖精がすでにいた。
勇儀達は、先に妖怪達の方に行き、なにやら話し始めた。
頭巾は、その様子を少し見たあと作業に戻り、せっせとつまみの準備にとりかかった。
「どう?順調かい?」
ヤマメが妖怪達のグループから抜け出して様子を見に屋台に顔を出した。
「えぇ、妖精達が来てちょっとお話ししてて手が止まってたけどもうほとんど終わりましたよ。」
「こっちもあんたの事説明してきたとこだよ。おー、もうこんなに用意したのかい、早いねぇ」
「仕込みはほとんど終わってたんですぐですよ。」
「なるほどねぇ」
「声かけた奴らは集まったし始めたいんだけどいいかい?」
勇儀も屋台の前までやってきて催促する。
「えぇ、じゃあ運ぶの手伝ってもらえますか?」
「はいよ~」
「いい匂いだ、こりゃ楽しみだねぇ」
ござの上に色々な料理が並んだところで
「みんな杯は持ったかい?」
全員が杯を掲げる。
「うっしゃー!始めるぞ!今日は豪勢なつまみ付きだ!食って飲んで騒ごうじゃないか!!」
勇儀が大きな杯を掲げて、ぐいっと一気にそれを空にしたのを合図に宴会が始まった。
「うお!なんじゃこりゃ!うめぇ~」
「おう?ほんとか!」
「おいしー!」
料理が好評な様子を見てヤマメが頭巾を立たせ
「さっきも言ったが今日のつまみは全部この人間が一人で用意したんだ!覚えといて損はないよ!」
集まる注目に少し照れながら頭巾はペコりと会釈をした。
「こりゃ酒が進むわ、やるなあんちゃん」
「ギャハハハハ!よわっちそうだけどおめーは食わずに置いたほうがよさそうだな」
「ほんとだねぇ。こりゃーたまらんわ」
「いきなり気に入れられるだなんて・・・あぁ妬ましい・・・」
一部を除いて好評なのを受けて頭巾もまんざらではない様子で、もう一度会釈をするような感じで頭を下げたあと手に持っていた杯を空にした。
「ほんと、こりゃ死なせちまうにはもったいない人間だよねぇ」
大きな杯を片手に持ち勇儀が頭巾の横へと座った。そして頭巾の手に持った杯を見て
「おや、杯が空いてるじゃないか。どれどれわたしがお酌をしてやろう・・・」
そういって勇儀は頭巾の杯を取りあげて
・・・自分の巨大な杯を頭巾に渡し、持っていた大きな瓢箪から酒を注いだ。
「お前らぁ!人間が鬼の杯でいくってよぉ!!」
うぉぉぉおおおお!と周囲は一気に盛り上がる。一部を除いて
「ちょっと!?勇儀!?あんた何考えてるの?しかもそれ鬼の酒じゃないの!?」
パルスィが止めようと立ち上がった、その様子を見たあと頭巾は顔に少し笑みを浮かべて・・・
ぐいっっと自分の顔より大きな杯を傾けた。
「いいぞいいぞー!」「ギャッハハハッハハ!倒れたら山分けだなこりゃ」などなど妖怪達はそれぞれ勝手に盛り上がる。
それらの後ろから回りこんでパルスィが頭巾を止めようと駆け寄り、杯を奪おうと手を伸ばした
・・・が、その手はほかでもない。頭巾の手によって止められ
「っかぁ!」
っと声を上げて杯を勇儀に返す
「・・・」
一瞬の静寂の後、勇儀は受け取った杯をひっくり返した。すると・・・
その大きな杯からはぽたぽたと少量の酒がこぼれるだけだった。
そして、次の瞬間には旧都一帯に響くほどの大きな歓声があがった。
その後、歓声を聞きつけてやってきた妖精や妖怪達が加わって。小さな宴会は、大きな酒宴へと変化していた。
仲の良い妖怪や、妖精達がグループを作り、それぞれで飲むようになり、
頭巾はあちこちのグループで酒を注がれ、それを飲み干しを繰り返した。
―――しばらくして、少しだけ酒宴が落ち着いた頃、頭巾はヤマメ達のところにいた。
大宴会になり料理が足りなくなったため、追加のつまみを準備するため屋台で包丁を握っているようだ。
「あんた、大丈夫かい?随分飲まされてたけど」
「ふらふらだよ?手切らないでね?」
ヤマメとキスメが少し心配そうに頭巾に声をかける
「ふふふ・・・ここからが腕のみせろころれすよぉ・・・なんて、これくらいならまだ平気ですよ。」
少しふらふらしているが冗談をかます余裕はあるようだ、包丁を動かす手はしっかりとしている。
「すっかり人気者ねぇ、本当に妬ましいわ・・・」
パルスィは、こんな様子で妬ましい妬ましいと連呼していた。
「いやーっはっは!本当に飲み干すとは思わなかったよ!一升くらいあったと思ったんだけどねぇ」
「じゃあなんで渡したのよ・・・」
パルスィがジト目で勇儀をにらむ。
「いやしかし、あたしの酒飲んで立ってる人間は、久しぶりだねぇ」
「ちょ!?マジで鬼の酒だったの?」
「知ってて飲みましたから大丈夫ですよ、パルスィさん」
「あっはっは!そうかいそうかい!しかし気に入った!
本当はこの宴会の後地上に帰してやろうと思ってたけどやめだやめだ!
あんたの地底での安全は保障してあげるよ!まあもうほとんど心配ないだろうけどねぇ!」
バンバンと屋台のカウンターを叩く。手加減はしているのであろうが、凄い音と豪快な笑い声があたりに響く。
「おぉー、良かったねぇ。あたしもあらためて歓迎するよ」
「わたしも~!」
「・・・たまには安くしなさいよね」
「ありがとうございます!これからよろしくおねがいします。」
「さあ!まだまだ飲むよ~!!つまみはまだかい?」
「えぇ、もうほとんどできてますよ。」
「それじゃ今から歓迎会といこうじゃないか!ようこそあたし達の楽園へ!
言っとくけどここにゃ朝日なんて昇らないからね!いつ終わるかわからないこの宴会を倒れるまで堪能するといい!!」
―――その後も宴は休む事なく続き、そのやかましくも楽しそうな騒ぎ声は旧都中に響き続けたそうな。
いや~。頭巾さんいいなぁ・・・。ってか酒強いなwww
あと、文章についてはこれくらいの長さで丁度良い思います。
しかし、投稿を始めて間もないので自信がないのはお察ししますが、冒頭で自分の作品をこき下ろすのは感心しません。
また、誤字、脱字の存在が自覚できるのであれば、冒頭に書かずに出来るだけ直して投稿するのがいいでしょう。
いろいろと言わせていただきましたが、このシリーズは好きなので、今後に期待させていただきます。