美鈴へ
これで何度目かしら、こんな手紙を書くのは。
こんな事でしか思いを伝えられない私が憎い、想像ではあんなに饒舌になれるのに、本物の貴方を目の前にすると必ず口ごもってしまいます。
嗚呼、何度貴方を想い想像の貴方に愛の告白をしたか、数え切れません。
私は悩んでいます、とても。
この世は余りにも言葉が少なすぎる、私は貴方にこの思いを打ち明けるのに『愛してます』という言葉以外見つかりません。
『愛しています』この言葉を使わずこの気持ちをどう伝えればいいのでしょう、私は悩んでいます、とても。
貴方がいつか気付いてくれれば、そう思っていた時期がありました、貴方が私を優しく抱きしめてくれれば、貴方が私に伝えてもらえれば、ですがその事を想像すると決まって必ず『そんな烏滸がましい事を』と言ってくる私が居ます、嗚呼私は一体どうすれば、どうすれば良いのでしょう?
私は貴方が羨ましい、貴方の周りにはいつも笑顔で溢れている、その笑顔が私に向けられたとしたら私は一体どうなってしまうのだろう、そんなことを想っていてもやはり私に笑顔を向けて欲しい、私だけに笑顔を向けて欲しい、いつも想っています。
何度目でしょう、夢に貴方を見たのは、夢の中ではあんなに饒舌な私、でも現では黙ってしまう私、なんて臆病者だ、自分でもそう思ってしまいます
ですがこれだけは言えます、いつも貴方のことを想っています、心よりお慕い申し上げていると、いつか、この幻想が現実のこととなる日を夢見て。
「…はぁ、自分でも嫌になるわ、たった一言の『好き』が言えないなんて」
手紙を書き終えた少女は丁寧に折りたたみ封筒に入れ、タンスに仕舞った
「…博麗の巫女なんてのも、案外臆病者ね」
そのタンスには、何通もの手紙が仕舞い込まれていた
怖いというよりは一途すぎるようにも感じられました。
きっと自分の気持ちのこもった手紙だから捨てるに捨てられないんだろうね
…ちょいとばかし怖いと思えるかも。
いや、冷静に見ると怖くないはずだけど、何故か得体の知れない恐怖があって、それが怖い!
意味不明だ、我ながら…
そのくらい怖い(汗)
勝手にリスペクトさせて貰いすみません…。
自分は怖いとは思わなかったです。言えないから手紙に想いを託す霊夢が可愛いです。
ご友人は先入観で怖いって言ってるだけですね
でも霊夢が恋をしたらこんな感じなんではないだろうか