酸葉

「貴女はまた書類の提出をしてないのですか！」

部屋に入ってくるなり大きな声を出してくる彼女、四季映姫はとても呆れている様子。

「はい、実は貴女とお茶がしたくてわざと提出をしなかったのですよ」

と、映姫の呆れる相手、さとりがにこやかな笑顔で言った。


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「で、それなら会いたいって言ってくれるだけでもいいのですが？」

「そんな恥ずかしいこと私ができるわけないじゃないですか！」

「怒りたいのは私の方ですよ！
　
　大体ですね、なぜ提出期限というものを守らないのですか！」

「破ることで貴女が私に訪ねてくる、異論はありますか？」

「異論というより、呆れるより他なりませんね……」

「あら、心のなかと一致していますね！」

「私はいつも本心のことしか言わないのですよ」

「先ほど怒っていましたが、心のなかでは喜んでいたじゃないですか」ｳﾌﾌ

「そっ、そんなこと誰が！

　いいから早く書類を渡してください！」

「渡したら貴女は帰ってしまうじゃないですか、

　お茶菓子に手を付けず帰るなんて酷いことしませんよねー？」ﾆﾔﾆﾔ

「に、ニヤニヤしないでください！」

「これが今の私の生き甲斐の１つですので無理な話ですね」

「貴女っていう人は本当、はぁ……」

「溜息をつくと幸せが逃げていくってあるじゃないですか、

　笑顔になってくださいよ」( ^,_ゝ^)ﾆｺｯ

「溜息をつかせる根本的な原因というのがありまして、

　その原因は貴女なわけで」

「あっ、なるほど

　私に会うと幸せになるからその分の幸せを溜息で逃すと、こういうことですね？」

「違いますよ。

　大体ですね、貴女は身勝手過ぎるのです。

　いずれその性格は自分を破滅させてしまうことになってしまいます。

　だから改めるようにといつも言っているじゃな」

「はい、そこまで」ｻﾄﾘﾝﾋｯｻﾂｸﾁﾌｳｼﾞ!

「ふぇをふぁなしふぇくらさい」

「あら可愛い」

「巫山戯ないでください」ｶﾞｼｯ

「映姫、私の手首がすごく痛いと言っているのですが」

「自業自得です

　それにですね、帰る時間が遅くなったらどうしてくれるのですか」

「帰る途中、善行を全くしていない人にからまれたと言えばいいんじゃないですか、場所的に」

「からまれたと言われましても、容赦はしませんので」


「じゃあ、

　そのような人に説教をしていたと、ハイこれで完璧ですね」

「それなら、

　そのようなことを言うさとりさん、早くお茶のおかわりをくださいよ。

　説教が出来ないじゃないですか」

さとり（映姫がデレたっ！）

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初めまして、瓢と申します。

作品名の酸葉ですが、これは花言葉で親愛の情と言う意味になります。

それでは、お目汚し失礼しました。