Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

アイスクリーム・ユカレーム

2012/04/08 23:39:00
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―――シャリ、シャリ

「……本当にここは、いつ来ても、人妖問わず集まる神社なのね」

―――シャリ、シャリ

「自分だってそうでしょうが。それがどうかしたの?」

―――シャリ、シャリ

「今だって、魔理沙にチルノ、早苗に文まで来ているし。宴会をやっている訳でもあるまいに」

―――シャリ、シャリ

「いつものことでしょ。何よ、今更」

―――シャリ、シャリ

「別に。ただ、霊夢が私以外の誰かと仲良くしてるのが、ちょっと腹立たしいというだけよ」

―――シャリ、シャリ

「そんなこと言ったら、あんただって、しょっちゅう萃香や幽々子と一緒に居るじゃないの。藍に至っては、常に身の回りに置いているわけだし」

―――シャリ、シャリ

「だって、あの子は私の式ですもの。式が身の回りを世話するのは、至って当然のことだと思わない?それに、幽々子や萃香は、私にとっては友達よ。勿論大事な親友ではあるけれど、それ以上ではないわ」

―――シャリ、シャリ

「どうだか。この前だって『白玉楼で美味しいお菓子を頂いたの』なんて、嬉しそうにしてたくせに」

―――シャリ、シャリ

「それを言ったら、私だって、霊夢が早苗と楽しくお料理なんてしていた所を見たわよ。それ以外にも、レミリアだとか色々……」

―――シャリ、シャリ

「で、何よ。あんたはそうやって、私の生活を束縛でもしようっていうわけ?」

―――シャリ、シャリ

「そんなことは一言も言ってませんわよ。ただ、霊夢には、私をもっと恋人として見てほしいなって思うだけ。誰にでも公平なのは大変結構なことだけど、少しは特別視もしてほしいのよ」

―――シャリ、シャリ

「ったく。そういうのが、私にとっては束縛だって言うのよ。大体あんたは、私よりよっぽど長く生きてるくせに……」



―――シャリ

「あれ?話してる間になくなっちゃった」

「あら、こっちもね。あと一口しか残ってないわ」

「じゃあ、最後の一口ずつね」

「ええ。中々美味しかったわねえ、チルノ印のアイスクリーム。このシャリシャリ感が何とも言えなくて」

「うん。最初にあんたから話を聞いたときは、どうなのそれ?って思ったけど、チルノの奴やるわね。見直しちゃった」

「ほら、霊夢。お口を開けなさいな。あーん」

「ん……こっちも。あーん」



―――シャリ

―――シャリ



『ごちそう様でした』

「……で、さっきの続き」

「だから、それは霊夢の誤解ですわ」

「ふうん。私にはとても、そんな風に思えないんだけど」

「そんなの、霊夢だって」

「紫の方が怪しい」

「霊夢の方が怪しい」



「……お二人とも、ケンカされてるんだかイチャつかれてるんだか、よく分かりませんね」

「言うな早苗……。考えるだけ虚しいぜ」

「何かが間違ってますよね」

「いや全部だろ」

「というか、確かお二人ともバニラ味を持っていかれた訳ですが」

「!?」

「最後の一口、何でお互いに食べさせ合っていたのか、私にはよく理解が……」

「……さ」

「さ?」

「さっさと結婚しやがれこのバカップルー!!!」



―――魔理沙の叫びは、全幻想郷中にこだましたそうな。


<了>
今年初投稿にして、たまにはこんな短いのを。
何気にタイトルは「アイスクリームとゆかれいむ」と「私はゆかれいむを叫ぶ(I scream ”YUKAREIMU”)」でかかってたりしますが、別にどうでもいいですね。
この話で叫んでるの魔理沙ですし。

ワレモノ中尉でした。
ワレモノ中尉
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コメント



1.名前が無い程度の能力削除
甘いぜ……
2.奇声を発する程度の能力削除
甘くてまったりでした
3.名前が無い程度の能力削除
甘いってもんじゃないぜ…
4.名前が無い程度の能力削除
甘い
おかわりを要求する!
5.名前が無い程度の能力削除
甘すぎてのうみそがシャリシャリしてきましたよん