コレクション、今日もコレクションが増えた。それも飛び切り欲しかったもの。
あたいの持ってる素敵なコレクションは、絶対にれっかしないコレクション。終わらない、そのままの形で残るコレクション。
コレクションを始めたのは結構前のことで、最初はれっかしたりくさったりするものばかり集めてた。
最初、魔理沙が言ってた。
物が劣化しないようにするにはどうすればいいのかって、あたいはさいきょーだからそれくらい出来るって言ったら笑われて、お前に出来ることは精々カエルを凍らせることくらいだろって言われた。
あたいは悩んで、魔理沙の言ってた物がれっかしないようにするための方法を探そうと思った。
でもあたいには見当もつかない、リグルに聞いてもミスチーに聞いてもルーミアに聞いてもその答えはわからないまま、でも霊夢に聞いたら面白いことを言ってくれた。
「なら、貴方も何かコレクションしてみれば良いじゃない。魔理沙の立場になったらその方法が見つかるかもしれないし」
なるほど、それはいい考えだと思ってあたいは食べ物コレクションを始めた。
りんご、お米、パン、みかん、飴玉とかも色々あつめてみた。だけど、飴玉以外はしばらくしたらくさっちゃった。いろいろと試してみたけど食べ物がくさるのは止められなかった。
ちょっと機嫌が悪くなってカエルを凍らせて遊んだ。
食べ物のコレクションは止めて、今度は魚をコレクションしてみることにした。
大きな水槽を美鈴から貰って湖で取った魚をいっぱい集めてみた。でもしばらくしたら魚が一匹、ぷかぁ~って水槽に浮いてた。押して水に戻したけど、また上がってきた。
明日になれば大丈夫かなって思ったけど、その次の日また一匹、ぷかぁ~って浮いてきて、その次の日には全部浮いてた。
リグルに聞いたら死んじゃったんだって言ってた。一緒に魚を埋めてあげた。
その日も機嫌が悪くなってカエルを凍らせて遊んだ。
次は石を集め始めた。
魚は死んじゃうし、食べ物はくさっちゃう、ならくさらない石が良いと思ったからだ。あたいってばさすが!
色々な形の石を集めるのは退屈な作業だったけど、絶対にれっかしないものだと思ったからいっぱ
い集めた。
結構集まったから魔理沙に見せた。
こんなにれっかしないものを集めたんだからあたいがさいきょーだってことを認めてくれると思った。それはだめでも褒めてくれると思った。
けど、違った。
「チルノ、確かにこれは劣化しないものだけど、そうじゃないんだよ」
「なんで、あたいいっぱいれっかしないもの集めたよ?」
「違う違う、私が欲しいのは劣化しないものじゃなくて、物が劣化しないようにするための方法だぜ? これは元々劣化とは無縁の存在だろ?」
考えてみる。考えてみた。
「なんかわかったら教えてくれ」
その日、一日中考えて間違えに気がついた。
それに気づけるなんて、やっぱりあたいってばさいきょーね。
その次の日、機嫌が悪くなったからカエルを凍らして遊んだ。
次は何を集めようか考えてみたけど、なんかあまり面白くないことに気がついた。
こんなことを続けてて本当にれっかしない方法ってわかるのかな~って思った。
だから、今日もカエルを凍らそうと思って池に行ったら前までに遊んだカエルがいっぱい浮かんでた。
氷に包まれてるカエル、それは前の状態のまま、最初遊んだ頃からなにも変わってないように見えて、一つを拾い上げて氷を溶かしてみたら、生き返ったように動き始めた。
これだ!って思った。この方法なられっかもしないしくさらない、それに死なない。
でも、魔理沙にいきなり教えるのはなんか気に食わなかった。出来ればこれであたいだけのコレクションを作り上げてから魔理沙に教えるのも良いかもしれないと思った。
そこであたいはあたいの集めたいコレクションを集めようと思った。さいきょーのあたいに相応しいコレクションを集めるんだ!
魔理沙はまだまだれっかを防ぐ方法を考えてるみたいだけどあたいはもう解決策があるから大丈夫、あたいってばさいきょーだから大丈夫なの。
集める集める、いっぱい集めるあたいのコレクション。
どんどん増えてくあたいのコレクション。
いっぱい増えてくあたいのコレクション、さいきょーのあたいが持ってるのが相応しいコレクション。
結構集まったからコレクションを魔理沙に見せてあげようと思った。
久しぶりにあった魔理沙はなんかそわそわしてた。
「霊夢しらないか? この頃姿を見ないんだよ」
あたいが見たよって言ったら、なんか残念そうな顔してた。異変のまえぶれがどうこうっていってたけど、今はあたいのコレクションを見てもらうほうが先!
さっそく魔理沙に見せてあげた。でも今見せてるのはコレクションの中でも私のお気に入りのものじゃないの。だって、本当のお気に入りは隣の部屋にある。
ここにあるのは氷でコーティングした魚とかカエルとか、食べ物とかばかり、正直なところあまりほしいものじゃない。これは魔理沙に方法を教えるために集めたものだから。
それを見て魔理沙は、なるほど、そういう方法もあるよなって言ってくれた。そして褒めてくれた。
魔理沙に褒められた。うれしい、うれしいよ!
それからコレクションはもっと増えていった。あたいが欲しかったものがいっぱい集まる。いっぱい集まる。みんなあたいだけのもの!
だから、一番欲しかったものを手に入れた。
昨日の夜中、それを手に入れる時は緊張しちゃった。だって、これであたいのものになるんだって思ったら胸が跳ね上がっちゃったんだもん。がんばったから思ったより簡単に手に入った。
あたいってばやっぱりさいきょーね!
そしてあたいの前にそれはある。
魔理沙に見せてない隣の部屋、そこにはあたいの秘蔵のコレクション今日手に入れたものも含めて七個並んでる。
そしてそれがあるだけであたいは嬉しい、だってみんなあたいのものだから。
コレクションの部屋にはいっぱいあたいだけのものがある。絶対に無くならない、劣化しない、壊れないあたいだけのもの!
一番欲しかったものはその部屋の中央にある。
あたいの集めてきたコレクションの中で一番欲しかったもの、そして一番このコレクションを自慢したい相手。
「あたいの一番欲しかったもの」
氷の中にいる魔理沙はあたいに健やかな寝顔を見せてくれる。笑ってる顔も良いけど、やっぱり眠ってる顔が一番好き。
あたいのコレクションはまだまだ増える。だってあたいはさいきょーだから、幻想郷でさいきょーのあたいが持つに相応しいから!
それに、これならみんなと一緒に遊んでられるし、死ぬことだって無い。離れ離れになんてならなくて済む。こんなことを考えられるなんてあたいってば天才ね!
だってみんなあたいのコレクションだもん。
あたいの持ってる素敵なコレクションは、絶対にれっかしないコレクション。終わらない、そのままの形で残るコレクション。
コレクションを始めたのは結構前のことで、最初はれっかしたりくさったりするものばかり集めてた。
最初、魔理沙が言ってた。
物が劣化しないようにするにはどうすればいいのかって、あたいはさいきょーだからそれくらい出来るって言ったら笑われて、お前に出来ることは精々カエルを凍らせることくらいだろって言われた。
あたいは悩んで、魔理沙の言ってた物がれっかしないようにするための方法を探そうと思った。
でもあたいには見当もつかない、リグルに聞いてもミスチーに聞いてもルーミアに聞いてもその答えはわからないまま、でも霊夢に聞いたら面白いことを言ってくれた。
「なら、貴方も何かコレクションしてみれば良いじゃない。魔理沙の立場になったらその方法が見つかるかもしれないし」
なるほど、それはいい考えだと思ってあたいは食べ物コレクションを始めた。
りんご、お米、パン、みかん、飴玉とかも色々あつめてみた。だけど、飴玉以外はしばらくしたらくさっちゃった。いろいろと試してみたけど食べ物がくさるのは止められなかった。
ちょっと機嫌が悪くなってカエルを凍らせて遊んだ。
食べ物のコレクションは止めて、今度は魚をコレクションしてみることにした。
大きな水槽を美鈴から貰って湖で取った魚をいっぱい集めてみた。でもしばらくしたら魚が一匹、ぷかぁ~って水槽に浮いてた。押して水に戻したけど、また上がってきた。
明日になれば大丈夫かなって思ったけど、その次の日また一匹、ぷかぁ~って浮いてきて、その次の日には全部浮いてた。
リグルに聞いたら死んじゃったんだって言ってた。一緒に魚を埋めてあげた。
その日も機嫌が悪くなってカエルを凍らせて遊んだ。
次は石を集め始めた。
魚は死んじゃうし、食べ物はくさっちゃう、ならくさらない石が良いと思ったからだ。あたいってばさすが!
色々な形の石を集めるのは退屈な作業だったけど、絶対にれっかしないものだと思ったからいっぱ
い集めた。
結構集まったから魔理沙に見せた。
こんなにれっかしないものを集めたんだからあたいがさいきょーだってことを認めてくれると思った。それはだめでも褒めてくれると思った。
けど、違った。
「チルノ、確かにこれは劣化しないものだけど、そうじゃないんだよ」
「なんで、あたいいっぱいれっかしないもの集めたよ?」
「違う違う、私が欲しいのは劣化しないものじゃなくて、物が劣化しないようにするための方法だぜ? これは元々劣化とは無縁の存在だろ?」
考えてみる。考えてみた。
「なんかわかったら教えてくれ」
その日、一日中考えて間違えに気がついた。
それに気づけるなんて、やっぱりあたいってばさいきょーね。
その次の日、機嫌が悪くなったからカエルを凍らして遊んだ。
次は何を集めようか考えてみたけど、なんかあまり面白くないことに気がついた。
こんなことを続けてて本当にれっかしない方法ってわかるのかな~って思った。
だから、今日もカエルを凍らそうと思って池に行ったら前までに遊んだカエルがいっぱい浮かんでた。
氷に包まれてるカエル、それは前の状態のまま、最初遊んだ頃からなにも変わってないように見えて、一つを拾い上げて氷を溶かしてみたら、生き返ったように動き始めた。
これだ!って思った。この方法なられっかもしないしくさらない、それに死なない。
でも、魔理沙にいきなり教えるのはなんか気に食わなかった。出来ればこれであたいだけのコレクションを作り上げてから魔理沙に教えるのも良いかもしれないと思った。
そこであたいはあたいの集めたいコレクションを集めようと思った。さいきょーのあたいに相応しいコレクションを集めるんだ!
魔理沙はまだまだれっかを防ぐ方法を考えてるみたいだけどあたいはもう解決策があるから大丈夫、あたいってばさいきょーだから大丈夫なの。
集める集める、いっぱい集めるあたいのコレクション。
どんどん増えてくあたいのコレクション。
いっぱい増えてくあたいのコレクション、さいきょーのあたいが持ってるのが相応しいコレクション。
結構集まったからコレクションを魔理沙に見せてあげようと思った。
久しぶりにあった魔理沙はなんかそわそわしてた。
「霊夢しらないか? この頃姿を見ないんだよ」
あたいが見たよって言ったら、なんか残念そうな顔してた。異変のまえぶれがどうこうっていってたけど、今はあたいのコレクションを見てもらうほうが先!
さっそく魔理沙に見せてあげた。でも今見せてるのはコレクションの中でも私のお気に入りのものじゃないの。だって、本当のお気に入りは隣の部屋にある。
ここにあるのは氷でコーティングした魚とかカエルとか、食べ物とかばかり、正直なところあまりほしいものじゃない。これは魔理沙に方法を教えるために集めたものだから。
それを見て魔理沙は、なるほど、そういう方法もあるよなって言ってくれた。そして褒めてくれた。
魔理沙に褒められた。うれしい、うれしいよ!
それからコレクションはもっと増えていった。あたいが欲しかったものがいっぱい集まる。いっぱい集まる。みんなあたいだけのもの!
だから、一番欲しかったものを手に入れた。
昨日の夜中、それを手に入れる時は緊張しちゃった。だって、これであたいのものになるんだって思ったら胸が跳ね上がっちゃったんだもん。がんばったから思ったより簡単に手に入った。
あたいってばやっぱりさいきょーね!
そしてあたいの前にそれはある。
魔理沙に見せてない隣の部屋、そこにはあたいの秘蔵のコレクション今日手に入れたものも含めて七個並んでる。
そしてそれがあるだけであたいは嬉しい、だってみんなあたいのものだから。
コレクションの部屋にはいっぱいあたいだけのものがある。絶対に無くならない、劣化しない、壊れないあたいだけのもの!
一番欲しかったものはその部屋の中央にある。
あたいの集めてきたコレクションの中で一番欲しかったもの、そして一番このコレクションを自慢したい相手。
「あたいの一番欲しかったもの」
氷の中にいる魔理沙はあたいに健やかな寝顔を見せてくれる。笑ってる顔も良いけど、やっぱり眠ってる顔が一番好き。
あたいのコレクションはまだまだ増える。だってあたいはさいきょーだから、幻想郷でさいきょーのあたいが持つに相応しいから!
それに、これならみんなと一緒に遊んでられるし、死ぬことだって無い。離れ離れになんてならなくて済む。こんなことを考えられるなんてあたいってば天才ね!
だってみんなあたいのコレクションだもん。
正直、オチは読めたが楽しめた作品でした。
チルノでホラー要素のある作品ってのも珍しいと思いました。
悪気が無いから更にたちが悪い。
確かにオチは読めましたw
でも良かったですよ。
永遠の美が眠るか・・・。
社会風刺もちらっと見えました、好きですねこんな話
最近ちょっと怖い系の話が増えて嬉しい限りです
余りにも無邪気な狂気、願わくば将来彼女達を氷から解き放ち
皆笑って遊べる関係こそ素晴らしい、とチルノが気付きますように。
シンプルだけどなかなか面白かったです。
なんでだろう
しかし、純粋ってのもある意味恐ろしいなぁ