Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

魔理沙の魔導書

2009/09/26 16:12:06
最終更新
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1

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 虹符「彩虹の風鈴」
 ・使用者 紅美鈴
 ・備考 綺麗な弾幕だぜ
 ・参考度 ★★★★

 一応完全なパターンらしいが、正直何も考えず避けているだけで楽勝だ。とはいえ七色の弾幕をテンポ良くかわしていくのは気持ちがいい。小気味いい弾幕だな。この鮮やかな色は参考にしたい。七色の星も綺麗だ。
 

 咒詛「首吊り蓬莱人形」
 ・使用者 アリス・マーガトロイド  
 ・備考 人形は無事なのか?
 ・参考度 ★
 
 典型的な私狙い弾幕。一応最初はロープを模した輪状の弾幕が生まれるが、すぐにこちらを狙ってきて崩れるのでロープっぽさは無い。あんな崩れた穴だらけのロープで首を釣るなんて無理だろう。
 ただ、こんな穴だらけの弾幕と違ってアリスの糸は本当に丈夫だ。案外本当に人形の首を絞めて弾幕のエネルギー源にしてたりするのかもな。”咒詛”なんて言うくらいだから。


 試験中「ゴリアテ人形」
 ・使用者 アリス・マーガトロイド  
 ・備考 巨大、とにかく巨大。
 ・参考度 見た事がない

 試験中の魔法。というか人形か? とにかく、魔法も試行錯誤と試作を繰り返して完成するんだ。新魔法を開発するのも楽じゃないんだぜ。これは試作品が出来たはいいが、まだ未完成のせいで使用中に爆発してしまったらしい。家でくつろいでいたら、もの凄い爆音が聞こえたのはこのせいだったんだろうな。修理中の人形をアリスに見せてもらったが、とにかく大きかった。こんな大きい人形なんて邪魔なだけじゃないか?
 しかし糸だけでこんな人形を操るのは流石だな。その力を人形操作以外に使えば相当な物だと思うんだが。
 

 式神「憑依荼吉尼天」
 ・使用者 八雲藍 
 ・備考 冥界で確認 ドーピングタイプ
 ・参考度 無理っぽい

 荼吉尼天ってのは昔々は心臓を食べる物騒な祟り神だったが、今では油揚げが大好きな商売繁盛の神様になったらしい。神様も最近は随分と丸くなったんだな。
 しかし式神の分際で神様を憑依させるなんてたいした物だ。もっとも、式神ってのはパターン化された存在だ。式神の上に神様を憑依させてるもんだからその傾向が更に強まって、これは完全にパターン通りにぐるぐる回るしか出来ない。一度見てしまえば楽勝だな。


 結界「生と死の境界」
 ・使用者 八雲紫 
 ・備考 注意一秒ケガ一生
 ・参考度 日常生活で★★★★★

 最初は楽勝な弾幕かと思いきや、徐々に分厚くなって最後はスキマすら見えなくなってくる。生と死の境界なんてそんな曖昧なものだって言いたいんだろうな。確かに日常生活じゃどんな事故や危険が有るかもわからない。注意しないとな。
 もっともこれはスペルカード戦だから危険なことなんて何も無い。どんなに絶望的で危ない弾幕に見えても、ちゃんと弾が飛んで来ない安全地帯が用意されているんだ。これは「死中に活を見いだせ」っていう紫からのメッセージなのかね。
 

  禁薬「蓬莱の薬」
 ・使用者 八意永琳 
 ・備考 永夜異変の時に、果てしないまでのストレスタイプ。
 ・参考度 蓬莱人じゃなきゃ無理
 追いかけてくる弾とレーザーをかわしつつ回っていると、今度は前が見えないほどの無数の弾が飛んでくる。大きな移動のストレスに耐えた後は、精密な回避でストレスが溜まる。究極のストレスタイプだ。おまけに相手は蓬莱の薬を飲んだ蓬莱人だからいくらこっちが攻撃してもどうしようもない。こっちは一度でも当たれば負けなのにな。卑怯だぜ。
 もっとも、蓬莱人と言っても疲れは感じるらしく、少しの間かわしていれば勝手にやられてくれる。あれだけの弾を撃てば当然だよな。


 「永夜返し ‐世明け‐」
 ・使用者 蓬莱山輝夜 
 ・備考 永遠亭に行けば見られる。道具使用タイプ
 ・レアアイテム度 ★ 

 永夜異変の最後でこいつが使ってきたスペルカード。レアアイテムの手持ちが切れたのか、レアアイテムじゃ私に勝てないと気づいたのか、ナイフやお札みたいな普通の物を片っ端から投げつけてきた。正直レアアイテムを使うより弾幕としての難易度は高い。
 早くて小さくて大量の物を投げつけるのが弾幕としては最強だからな、どうせ一度でも当たれば負けなんだし。それだけに面白みは無い弾幕だ。

 審判「浄頗梨審判 -射命丸文-」
 ・使用者 四季映姫・ヤマザナドゥ  
 ・備考 相手を映し出すらしい。
 ・コピー度 ★★★★★

 浄玻璃の鏡とかいう相手の全てを映し出す鏡を使うスペルカード。というかこいつがやることは鏡を掲げるだけだ。鏡が相手を映し出して、映し出された幻影が勝手に戦ってくれる。
 私が新聞で見た時は射命丸が映し出されていたが、もし私に使われたら「浄頗梨審判 -霧雨魔理沙-」になるんだろうな。楽しみだ。自分自身と戦える機会なんてそうそうないからな。惜しむらくはこいつは滅多に幻想郷に出てこないことなんだよな。会ったら是非使ってもらいたいんだが。 

 悲運「大鐘婆の火」
 ・使用者 鍵山雛  
 ・備考 厄い
 ・参考度 参考にしたくない
 
 昔々あるところに、大鐘っていう名の、大きな土地を持った大金持ちのお婆さんがいたらしい。だけど不幸にあって一族が全滅。自分も一人残された後、土地の相続人も決まらないまま寂しく死んだ。
 ――それから夜な夜な遺産が気になるそのお婆さんの霊魂が出るようになったって話だ……その伝説をヒントにしたのだろうが、いくらなんでも霊魂、というか弾の数が多すぎるだろう。大鐘さんは何人いるんだか。
 きっとこいつには似たような出来事の厄が染みついているんだろうな。まったく、厄くて近づきたくないぜ。参考にするなんてもっての他だ。基本的にいい奴なんだけどな、回りの厄が怖すぎるぜ。

 土着神「ケロちゃん風雨に負けず」
 ・使用者 洩矢諏訪子  
 ・備考 山の上の神社で。名前が可愛い
 ・参考度 ★★

 雨を元にした弾幕ってのはありふれてるが、やっぱり雨ってのは細かくて早いだけに難易度は高い。私の趣味じゃないけどな。弾幕はパワーだぜ。
 しかし凄い名前だな。可愛くて案外嫌いじゃないが。ただ、私はスペルカードにこんな名前を付けようと思わないな。
 
 「サブタレイニアンローズ」
 ・使用者 古明地こいし  
 ・備考 恋心
 ・スタミナ ★★★★★

 サブタレイニアンローズってのは秘めた思い、もっと言えば秘めた恋心なんて意味らしい。だけど、秘めた恋心が弾幕だなんて相手にはたまったもんじゃないな。私が言えた事じゃないかもしれないが。まあ、私は弾幕で日々発散してるからな。問題ないぜ。
 ついでに言うと、普通は弾幕なんて一分半も打ってれば疲れるもんだし。それだけかわされ続けたら諦めて次のスペルカードを使うか、負けを認めるのがマナーだ。だけどこのスペルカードは恐ろしく長いんだよな、放って置いたら三分くらいは撃ってた。普通の奴らの倍の時間はあったな。しつこい女は嫌われるぜ?

 守符「ペンデュラムガード」
 ・使用者 ナズーリン 
 ・備考 守備特化ストレスタイプ
 ・守備力 ★★★★★

 普通スペルカードってのは攻撃のために使う物だが、こいつはその名のごとく守備をメインにしたスペルカードだ。攻撃は対したことはないんだが、このペンデュラムとやらは確かに堅い、生半可な攻撃じゃびくともしない。新しい形のストレスタイプだな。
 もっとも、私のマスタースパークの前には無意味だ。パワーなら負けないぜ。

 後光「からかさ驚きフラッシュ」
 ・使用者 多々良小傘
 ・備考 眩しい。
 ・驚き度 ★

 何のことは無い、ただレーザーを飛ばしてくるだけのスペルカードだ。眩しいがこの程度じゃ驚かないぜ。
 驚くって言うのは、多分不意を突かれた時に驚くんだよな。こいつはレーザーを撃つ前に丁寧に予告線を引いてくれるから心の準備が出来る。驚くわけがないな。

 神拳「天海地獄突き」
 ・使用者 雲居一輪  
 ・備考 二対一は卑怯じゃないか?
 ・参考度 一人じゃ無理だ。

 要は雲山がパンチをしてくるスペルカード。鬼以上に力業でシンプルなスペルカードだ。とはいえ空振りでも音が凄いし、あんな大きな拳に当たったら間違いなく痛い。絶対に当たりたくない弾幕の一つだな。
 これに限らないが、こいつのスペルカードは雲山がいないと無理な物ばかりだ。一人で魔法を使う私には参考に出来ないな。

 幽霊「忍び寄る柄杓」
 ・使用者 村紗 水蜜  
 ・備考 幽霊だから倒せない。
 ・参考度 幽霊にならないと無理だ。

 幽霊になって実体を消したこいつが柄杓で水を撒くスペルカード。地味だ。柄杓で撒いた水にやられたなんて笑えない。行水で死ぬくらい情けない話だ。
 とはいえスペルカード戦ではどんな物でも当たったら負け、こいつは無敵な上にワープをしてくるから中々骨が折れる。だんだんワープの間が短くなっていくのも気を急かせる。ただの柄杓の水なのに。もっとも、ルールが無いんだったら、最初から幽霊になって実体を消されたら人間のこっちはには手も足も出ないんだよな。実際船幽霊は柄杓で水を撒くだけで船を沈めるらしい。一回一回は僅かな水でも、手も足も出なければ確かにいずれはそうなるな。スペルカードルールが有ってよかったぜ。

 宝塔「レイディアントトレジャーガン」
 ・使用者 寅丸星    
 ・備考 道具仕様タイプ
 ・レアアイテム度 ★★★★★

 宝塔から光を放つスペルカード。弾幕を張ったり、封印を解除したりと色んな用途があって便利だな、宝塔って。ナズーリンも宝塔を使って弾幕を張ってきたが、流石にこっちの方が難しい。ご主人様の面目躍如か。私の魔法もミニ八卦炉を使って出しているけれど、道具が有ったからって簡単に何かができるわけじゃない。それを再確認したスペルカードだ。
 しかし、このスペルカードの名前を聞くと、不思議と色んな魔法が使いたくなるんだよな。なんでだろう? 私はそこまで器用じゃないが、パチュリーなら八種類くらい使えそうだし、あいつを相方にして挑んでみたいものだ。

 大魔法「魔神復誦」
 ・使用者 聖白蓮   
 ・備考 どこかで見たことのあるような弾幕 
 ・参考度 ★★★

 魔法使いの大先輩に当たる白蓮のスペルカード。「大魔法」なんてなのるだけのことはある。弾幕が複雑に絡み合っていてかなりの難易度だった。私もこんな魔法を使ってみたいものだ。パワー重視の弾幕も良いが、もっと幅を広げたいな。それでもきっと、最後にはマスタースパークに戻るんだろうが。
 ただ、この弾幕ってどこかで見たことある気がするんだよな、初見のはずなのに何故か既視感を感じた。何故なんだろう?

 正体不明「哀愁のブルーUFO襲来」
 ・使用者 封獣ぬえ
 ・備考 奴隷タイプ
 ・哀愁度 ★★★★★

 こいつの回りを飛び回るUFOが攻撃してくるスペルカード。こいつ自身は何もしていない。絵に描いたような奴隷タイプだ。ブルーのUFOってなんか嫌いなんだよな、飛んでいても興味が持てない。放置してしまう。それをこいつもわかっていてこんな名前を付けたのかね。
 でも、やっぱり哀愁が深まるだけだ。このスペルカードで攻撃してくるのはUFOだけ、つまり、とっととUFOを壊してしまえばこいつは何も出来ないってわけだ。出てきた瞬間にこいつ自身は半分無視されて、真っ先に狙われ、壊されていくUFO。哀愁が漂うな。

 恨弓「源三位頼政の弓」
 ・使用者 封獣ぬえ
 ・備考 恨みが詰まってる
 ・参考度★★

 昔々こいつは人間に弓で退治されたらしい。それを元にしたスペルカード。斜め上から矢、というか矢の嵐が飛んでくるがそれだけだ。これと言って恐ろしいことは無い。人間が打てる矢の数なんてたかが知れているし、それにやられるような妖怪の弾幕だからな。妖怪相手に鍛えている私が当たるわけが無いぜ。
 とはいえ、後半は密度もスピードも上がってきて少しは怖い。こいつに限らないが、最初から全力を出さないスペルカードは多い。所詮お遊びだということの証明だろう。だんだん本気を出していって、それに慌てる相手を見るのは妖怪には楽しいんだろうな。楽しんだものが勝ちなのがスペルカード戦なのだから理にかなっている。

 魔符「アルティメットショートウェーブ」
 ・使用者 私
 ・備考 回りがよくわかる。
 ・使用頻度 最近は★★★★

 弾幕はパワーだぜ。をモットーににしてるが、たまには逆の発想でと思って新開発した魔法。そこそこのパワーの弾幕を辺り一面に貼る。おかげで注意力が磨かれて、回りがよく把握できるようになった。
 だけど、魔法の完成度はそこそこ。全方位攻撃が出来るのは利点だし、威力が低めなのはいいとしても、有効時間が短い。おかげで不利な場面も多々ある。もっと改良しないとな。

 魔符「マジカルR360」
 ・使用者 私
 ・備考 目が回る
 ・使用頻度 ★★
 
 全方位に弾幕を張るために、魔法を全方位に打つのではなくて、私が回転してレーザーを放つスペルカード。
 威力を保ったまま全方位攻撃は出来たけど、狙いが付けにくいし、何より目が回る。多用は出来ないかな。
 お茶が沸いたので、今日もこの辺りで休憩にしよう。
 この本を書き始めてからそれなりの月日が流れた。だが、私がスペルカードを目にする機会は増える一方だ。新しい発想のスペルカードも日々生まれている。そのためにこうやって日々新たなスペルカードを付け加えるわけだが、つくづく思うことは、弾幕とは実際に目で見たときと、落ち着いて思い出し、文として形に残すと随分と印象が変るものだと言うことだ。

 スペルカード戦において重要な事は、不必要な弾を頭から消し去ることである。それが勝つために必要なことは言うまでも無い。だが、スペルカードルールとはそもそもナンセンスな所に軸足を置いている。それだけに、単にスペルカードの攻略を考えるだけではその本質を捉えることは出来ない。
 こうやって、落ち着いたときに弾幕を思い返し、俯瞰的に把握し、その上で文章として言語化する。その過程を踏む中で、毎回見慣れたはずのスペルカードが新鮮な輝きを放ってくる。いずれのスペルカードにも深い意図と、使用者の人となりが反映されていることがまざまざと伝わってくる。
 この行為が私の大魔法使いへの一助とならんことを。

 ……お茶が冷めてしまうのでこの辺りにしとくぜ。
 
                                         霧雨魔理沙
 
Pumpkin
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コメント



1.名前が無い程度の能力削除
SS…?
二次創作としては面白いかもしれないけど…
2.名前が無い程度の能力削除
随所に魔理沙らしい前向きな文章に心引かれました。 GJ!
3.名前が無い程度の能力削除
それっぽくて上手いと思いました。
4.名前が無い程度の能力削除
これはなかなか面白い試み。
だけど一回限りかな。
5.名前が無い程度の能力削除
The Grimoire of Marisaを見事に踏襲した文章に、作者の腕を感じました。
神主がグリモワールをもう一冊書くとしたら、きっとこんな感じに違いないと思いますw
ただ、やはり>>4氏の言うとおり、1回限りのネタかなぁとも思います。

大魔法「魔神復誦」の既視感はすごいですよねぇw 見た瞬間に大笑いしたwww
6.名前が無い程度の能力削除
これは上手い
7.名前が無い程度の能力削除
そういえば早苗の海が割れる日と旧作EXアリスの弾幕も似てるよね
8.名前が無い程度の能力削除
星白蓮ではなく聖白蓮では?
9.Pumpkin削除
修正しました。なんでこんな間違いを……ご指摘ありがとうございます。
10.名前が無い程度の能力削除
>永夜返しの説明 道具仕様タイプ→使用タイプ
主に前半を読みましたが楽しかったです。
星蓮船をクリアしていないのでノーマルクリアしてExと高難易度に突撃してからまた読みに来ます。
「魔神復誦」の弾幕とスペル名には心の中でツッコんで、この弾幕なら避けきれる、と思ったら…
強化されている…だと…!?
11.Pumpkin削除
修正しました。ご指摘感謝です。