※酷いキャラ崩壊がいっぱいです。色々とごめんなさい。
真夜中の守矢神社の境内を、一人の鴉天狗が音もなく突き進む。
椛がいない。
異変に気づいたのは昨日のこと。
長い原稿を片付けていたら、一週間ほど経ってしまった。
椛分が足りない。そう思い、文は彼女の家に直行した。
いつもなら自分から訪ねてきてくれたりするのに。
もしかして椛も忙しいのかな。
なんにせよ、会えばいいか。
そう思い、文はドアノブを握る。
鍵はかかってない。
やった、いる!
うれしくなって、文はドアを勢いよく開けた。
「もみじー久しぶりー…あれ?留守?」
最初は、きっと仕事に出かけたのだと思った。
椛はのんびりしたところがあるから、鍵をかけ忘れることもあるだろう。
しかし、よく見ると警備用の剣と楯が置いたままだった。
やはり何かあったのかもしれない。
不安になり、文は椛の同僚に話を聞いてみることにした。
白狼天狗の詰所で、文は同僚に尋ねた。
「ねぇ、貴女椛の同僚よね?」
声をかけた白狼天狗は、一瞬困ったような顔をしたが、すぐに笑顔に変わった。
「射命丸様。はい、どうかなさいましたか?」
彼女は椛の友人と聞いていたので声をかけたが、何かまずかっただろうか。
気になる反応を意識的に無視して、文は続ける。
「椛が今どこにいるかわかる?」
白狼天狗は複雑そうな表情を浮かべた。
「その…えーと…」
「お願い、教えて!椛が心配でたまらないの…貴女もわかるでしょ?」
文は泣きそうな顔で言った。
それを見て、決心したように白狼天狗は喋り始めた。
「これは内緒なんですが…山の神様に呼ばれまして」
またあいつらか。
「いつの事?」
「三日前です」
もっと早く気づいていれば…
「何をしているかわかる?」
「そこまでは…」
どうせろくなことじゃない。
早く助けなきゃ。
「ありがとう。助かったわ」
「あの、射命丸様!椛を助けてください。あの子を連れて行くときの神様の顔、酷く歪んでいたんです。何をされているか…」
「大丈夫よ。すぐ助けるから。ていっ!」
掛け声とともに、文は空へ舞い上がった。
目指すはあの神社。
大切な人を取り戻すために。
* * *
夜の本殿を探る文。
今宵も月が綺麗だが、そんな悠長な事も言っていられない。
ふと、裏手に不可解な窪みを見つけた。
ここだ。
窪みを押し込む。
地下へ続く怪しげな洞穴が、不気味な音を上げて口を開けた。
正直、あの御二柱をなめていた。
せいぜい何かエロいことを椛にしている、くらいの認識で向かっていた文だが、
明らかにそんな甘い雰囲気ではない。
洞穴の中は仄暗く、ひんやりしていて、不気味だ。
嫌でも緊張せざるを得ない、重い雰囲気の中を突き進む。
一刻も早く椛に会いたい。
どれくらい進んだだろうか。
やがて声が聞こえてきた。
「そん…やめ…いや…ら、らめ…」
「うるさい…ほら…どう…愉し…」
優位なほうの声の主は早苗だろうか。
椛と思われる声の主によからぬ事をしているようだ。
一刻も早く助けなければ。
そう思った瞬間――
無数に降り注ぐ御柱。
とっさに横に飛び退かなければ下敷きにされていた。
物凄い殺気だ。
もう忘れかけていた感覚。
命の取り合いの緊迫感なんて数百年ぶりか。
「神様の癖に卑怯ですね、不意打ちだなんて」
「あんたこそ勝手にひとん家にあがるもんじゃないよ」
こんなやりとりの端々にも殺気がこもる。
本気でいかなきゃやられる。
文は神奈子の動き全てに集中した。
そのせいだろうか。
文は背後から迫る鉄輪に気づかなかった。
* * *
「く…ここは…」
「お目覚めかい?」
文は辺りを見回した。
神奈子は腕を組み、文を見下ろしている。
椛はいないようだが、自分を縛る縄には気づいた。
椛もこんな目に遭わされているのだろうか。
怒りを抑えきれず、文は叫んだ。
「椛を返せ!あの子はどこだ!」
「あらら、失礼だよ?神様にそれはないんじゃない?」
「そうだよ。椛ならほら、あそこに」
思わず神奈子が指差すほうを見る。
暗くて気づかなかったが、確かにそこに人影が見えた。
「文様…見ないでぇ…」
「椛!?お前達、椛に何をした!!」
文は既に冷静さを失っていた。
全身の血は煮え滾り、怒りで我を忘れていた。
そんな頭で考えることはただひとつ。
椛を無事に帰したい。
もう自分は死んでもいい。
椛は。椛だけは無事に。
「何って…ま、見てもらったほうがいいか。早苗。」
「はい。さあ、御覧なさい、文さん!」
暗い部屋に明りが灯る。
照らし出された椛の姿は、実に酷いものだった。
全身を覆う紺色の生地。胸の白い部分には平仮名で大きく
「もみじ」
と書いてある。
紺のニーソックスを履き、首輪までしている。
所謂スク水+ニーソというやつである。
「あ…え?」
呆気にとられ、文は言葉を失った。
「ほら、いいだろこの格好!特にこのぺったんこ具合とかもうねうふふ…」
「甘いよ神奈子、ポイントはやっぱニーソでしょ!スク水とニーソの相性は異常」
「お二人とも、違いますよ。やはり首輪ですよ。常識にとらわれてはいけませんから!」
やっと理性と言葉を取り戻した文は、異常なテンションの三人に尋ねた。
「あー…じゃあ何?こういう格好をさせるために椛を攫ったと。そういうわけですか?」
「ああ、紫がお土産にくれてね。一番似合うのは椛だろうってことで、着てもらったのさ」
「恥ずかしいから嫌ですって断ったら、お二方が無理矢理…」
顔を赤らめる椛を見て、文はせっかく取り戻した理性をぶん投げた。
「かわいい!最高よ椛!写真、写真撮りたい!ああもう死ぬ、萌え死ぬううううう!!!」
不意に、文を縛っていた縄が吊り上げられる。
成程、これは注連縄だったのか。
どうりで自在に動く…って、なんかまずくない?
「あのー…なんで私吊り上げられてるんですか?」
三人は顔を見合わせ、汚い歪んだ笑みを浮かべる。
ああ、これがあの子が言ってた酷い笑顔か。
「そんなの決まってんじゃん。ねぇ神奈子?」
「ああ。せっかくの客人をもてなさないわけにいかなよねぇ、早苗?」
「ええ。幸い衣装は余っていることですし」
「やめてください、だめ、ぎゃあああああああ!?」
その後、守矢の三人は数時間に渡って様々なコスプレをさせてお楽しみになったそうな。
真夜中の守矢神社の境内を、一人の鴉天狗が音もなく突き進む。
椛がいない。
異変に気づいたのは昨日のこと。
長い原稿を片付けていたら、一週間ほど経ってしまった。
椛分が足りない。そう思い、文は彼女の家に直行した。
いつもなら自分から訪ねてきてくれたりするのに。
もしかして椛も忙しいのかな。
なんにせよ、会えばいいか。
そう思い、文はドアノブを握る。
鍵はかかってない。
やった、いる!
うれしくなって、文はドアを勢いよく開けた。
「もみじー久しぶりー…あれ?留守?」
最初は、きっと仕事に出かけたのだと思った。
椛はのんびりしたところがあるから、鍵をかけ忘れることもあるだろう。
しかし、よく見ると警備用の剣と楯が置いたままだった。
やはり何かあったのかもしれない。
不安になり、文は椛の同僚に話を聞いてみることにした。
白狼天狗の詰所で、文は同僚に尋ねた。
「ねぇ、貴女椛の同僚よね?」
声をかけた白狼天狗は、一瞬困ったような顔をしたが、すぐに笑顔に変わった。
「射命丸様。はい、どうかなさいましたか?」
彼女は椛の友人と聞いていたので声をかけたが、何かまずかっただろうか。
気になる反応を意識的に無視して、文は続ける。
「椛が今どこにいるかわかる?」
白狼天狗は複雑そうな表情を浮かべた。
「その…えーと…」
「お願い、教えて!椛が心配でたまらないの…貴女もわかるでしょ?」
文は泣きそうな顔で言った。
それを見て、決心したように白狼天狗は喋り始めた。
「これは内緒なんですが…山の神様に呼ばれまして」
またあいつらか。
「いつの事?」
「三日前です」
もっと早く気づいていれば…
「何をしているかわかる?」
「そこまでは…」
どうせろくなことじゃない。
早く助けなきゃ。
「ありがとう。助かったわ」
「あの、射命丸様!椛を助けてください。あの子を連れて行くときの神様の顔、酷く歪んでいたんです。何をされているか…」
「大丈夫よ。すぐ助けるから。ていっ!」
掛け声とともに、文は空へ舞い上がった。
目指すはあの神社。
大切な人を取り戻すために。
* * *
夜の本殿を探る文。
今宵も月が綺麗だが、そんな悠長な事も言っていられない。
ふと、裏手に不可解な窪みを見つけた。
ここだ。
窪みを押し込む。
地下へ続く怪しげな洞穴が、不気味な音を上げて口を開けた。
正直、あの御二柱をなめていた。
せいぜい何かエロいことを椛にしている、くらいの認識で向かっていた文だが、
明らかにそんな甘い雰囲気ではない。
洞穴の中は仄暗く、ひんやりしていて、不気味だ。
嫌でも緊張せざるを得ない、重い雰囲気の中を突き進む。
一刻も早く椛に会いたい。
どれくらい進んだだろうか。
やがて声が聞こえてきた。
「そん…やめ…いや…ら、らめ…」
「うるさい…ほら…どう…愉し…」
優位なほうの声の主は早苗だろうか。
椛と思われる声の主によからぬ事をしているようだ。
一刻も早く助けなければ。
そう思った瞬間――
無数に降り注ぐ御柱。
とっさに横に飛び退かなければ下敷きにされていた。
物凄い殺気だ。
もう忘れかけていた感覚。
命の取り合いの緊迫感なんて数百年ぶりか。
「神様の癖に卑怯ですね、不意打ちだなんて」
「あんたこそ勝手にひとん家にあがるもんじゃないよ」
こんなやりとりの端々にも殺気がこもる。
本気でいかなきゃやられる。
文は神奈子の動き全てに集中した。
そのせいだろうか。
文は背後から迫る鉄輪に気づかなかった。
* * *
「く…ここは…」
「お目覚めかい?」
文は辺りを見回した。
神奈子は腕を組み、文を見下ろしている。
椛はいないようだが、自分を縛る縄には気づいた。
椛もこんな目に遭わされているのだろうか。
怒りを抑えきれず、文は叫んだ。
「椛を返せ!あの子はどこだ!」
「あらら、失礼だよ?神様にそれはないんじゃない?」
「そうだよ。椛ならほら、あそこに」
思わず神奈子が指差すほうを見る。
暗くて気づかなかったが、確かにそこに人影が見えた。
「文様…見ないでぇ…」
「椛!?お前達、椛に何をした!!」
文は既に冷静さを失っていた。
全身の血は煮え滾り、怒りで我を忘れていた。
そんな頭で考えることはただひとつ。
椛を無事に帰したい。
もう自分は死んでもいい。
椛は。椛だけは無事に。
「何って…ま、見てもらったほうがいいか。早苗。」
「はい。さあ、御覧なさい、文さん!」
暗い部屋に明りが灯る。
照らし出された椛の姿は、実に酷いものだった。
全身を覆う紺色の生地。胸の白い部分には平仮名で大きく
「もみじ」
と書いてある。
紺のニーソックスを履き、首輪までしている。
所謂スク水+ニーソというやつである。
「あ…え?」
呆気にとられ、文は言葉を失った。
「ほら、いいだろこの格好!特にこのぺったんこ具合とかもうねうふふ…」
「甘いよ神奈子、ポイントはやっぱニーソでしょ!スク水とニーソの相性は異常」
「お二人とも、違いますよ。やはり首輪ですよ。常識にとらわれてはいけませんから!」
やっと理性と言葉を取り戻した文は、異常なテンションの三人に尋ねた。
「あー…じゃあ何?こういう格好をさせるために椛を攫ったと。そういうわけですか?」
「ああ、紫がお土産にくれてね。一番似合うのは椛だろうってことで、着てもらったのさ」
「恥ずかしいから嫌ですって断ったら、お二方が無理矢理…」
顔を赤らめる椛を見て、文はせっかく取り戻した理性をぶん投げた。
「かわいい!最高よ椛!写真、写真撮りたい!ああもう死ぬ、萌え死ぬううううう!!!」
不意に、文を縛っていた縄が吊り上げられる。
成程、これは注連縄だったのか。
どうりで自在に動く…って、なんかまずくない?
「あのー…なんで私吊り上げられてるんですか?」
三人は顔を見合わせ、汚い歪んだ笑みを浮かべる。
ああ、これがあの子が言ってた酷い笑顔か。
「そんなの決まってんじゃん。ねぇ神奈子?」
「ああ。せっかくの客人をもてなさないわけにいかなよねぇ、早苗?」
「ええ。幸い衣装は余っていることですし」
「やめてください、だめ、ぎゃあああああああ!?」
その後、守矢の三人は数時間に渡って様々なコスプレをさせてお楽しみになったそうな。
椛には何を着せてもいいなぁ!恥ずかしがってるのを無理やりだなんて。
メイド服…はメジャーか。チャイナ服を着て縮こまる椛もいい…。
浴衣の文ちゃんとお祭り行きたい。行きたい!
文には浴衣に玩具の御面と景品の金魚と
綿飴を入れた袋を持たせると良いと思うよ!
人間的に終わってんなマジで
裸Yシャツをスルーするなんて!
肌Y信者を冒涜してるとしか思えない
来世のために裸Y書かない?
いやお願いします。 椛ちゃんで裸Yやってください…
もちろん下はスパッツだけな
密かに尊敬していた貴方にそう言っていただけてとてもうれしいです。
だがしかし文ちゃんと一緒に行くのは僕(ry
>>脇役さん
僕はもうブルマだけでお腹いっぱいですね。
綿飴はダイレクトでしょう…それで食べてて鼻につけちゃったりして。
普段はクールに決めてるのに偶にそういうかわいい事しちゃって、
「ぷっ」
「何笑ってんの?」
「ん、鼻」
「へ?…あっ!?もう、笑うなー!!」
みたいな感じで真っ赤になってプンスカしてもうかわいいったらありゃしない
>>名前ガの兎さん
男物のですよね?あれは「さあコスプレだ!」っていう気分でさせるのではなく、日常の何気ない雰囲気の中不意に起こる出来事だから素敵なのだと僕は思います。
今回お三方はガチでコスプレさせにいってますので、候補には挙げましたがスルーしました。
僕も好きですけどね、裸Yシャツ。
>>4さん
スパッツできましたか…僕は袴の凛とした感じのほうが好きですね。
でも面と手拭いを外した時の「…っはぁ。」っていう表情には勝てません、絶対。
あれは誰がやってもかわいく見えるから困る
男子用のね。
それはいかん!夢がない!それじゃ日焼け痕が下だけじゃないですか!手足がすっかり焼けているのにスク水部分の肌は透き通るように白くてうふふ…
何故脱いだ時を想定しているのかはスルーで。
でも文ちゃんは何を着ても似合うから着こなしてくれますよきっと