「むらむらむらさ」
「なにそれ」
「村紗って名前を考えてたら思いついたの、可愛いでしょ」
「なんでも可愛いってつけたらどうにでもなると思ってない?」
「思ってるわ」
「その考え、邪悪に支配されている! 南無三!」
「それ私の台詞ー」
「だって白蓮が変なことばっかり言うから」
「むらむら?」
「ムラムラだけだといやらしいでしょう、もう」
白蓮の部屋で二人で飲んでる。そしたらこうなった。
封印から解放されて、幻想郷にも少しばかし慣れてきて。
肩肘張った生活が必要ないとわかった途端にこの体たらくというのは少しばかしこの先が思いやられるけど。
「もっと飲もう飲もう」
酌をしてくるのを見ていると結構どうでもよくなってきた。
なんとかなるんじゃないかな。うん。
聖白蓮は、世間の人間や妖怪に思われている姿と大きく乖離している、と私は思う。
興味なさげな鼠を除けば、たぶんこの船の住人の全員が全員、聖白蓮にたいして大層な人物像を抱いているに違いない。
誰にもなびきません、私は私の道を行くを地でいくぬえですら一目置いている人間。
けれどそれは果たして彼女の正しい姿なのかということに、私は疑問を持っているのだった。
かつて、白蓮は人間たちに過度の期待を背負わされ、そのイメージから外れた失望と恐れによって封印された。
船の妖怪たちも、人間たちと大差がないことをしているのではないだろうか。
過度な期待、導いてくれる存在だと過信しているのではないのだろうか。
ここに居る、私も含めて。
「どうしたの? 浮かない顔して」
「ううん、べつに」
「いたいのいたいのなむさーん」
「なむさん便利ね」
「うんっ」
そも、彼女が寿命を捨てた理由、そして妖怪を敬い匿った理由は私が知るところではない。
私たち妖怪が、白蓮という大樹に寄り合い一つにまとまっているというのも紛れもない事実だ。
かつて、人間たちが白蓮に寄り添い、妖怪の恐れから逃れていたように。
私たちもそういった失望をもって、白蓮を裏切る日がくるのではないだろうか。
私はそれが怖かった。
いわば、白蓮を封印した人間たちというのは私たちの鏡であり、一歩間違えば同じ徹を踏む危険をはらんでいるのは確かなんだろう。
頬を赤くしながら上機嫌に杯を傾けているこの娘を排斥する日が来るのだろうか。
私はその考えを否定した。そも、幻想郷では人間も妖怪も目立って対立するようなことはない。
ならばかつてのようなことは起こらない、と思いたい。
けれど私にとって、この船の住人にとってはあの時のことはトラウマだ。
封印から解放されて間もない白蓮にすれば、言葉通り昨日のようなこととして、胸に突き刺さっているはず。
それこそ聖人でもなければ、恨まずに居られるだろうか。
「もっと明るい顔しなさい? なむさーん」
「ご、ごめん。そうだよね、せっかくのお酒なんだからおいしく飲まないと」
「そうよ。せっかくのお酒を美味しく飲める日がようやくきたんだから、私たちはそれを享受すべきなの」
にへらぁ、と笑っているはずなのに、私の胸の奥が射ぬかれたのではないだろうかととっさに胸を押さえるぐらい。
その表情と言葉は私を打った。
私が考えているよりもずっと、白蓮は考えているだろうし、思うところはあるのだろうけど。
くぴくぴと小気味よくお酒を飲み干している今、考えるのは無粋だと思った。
「手酌で呑むのは寂しいでしょ」
「ん、ありがと」
願わくば、今度こそこの幸せが、未来永劫続きますように。
時折見せる、恐れや諦観や悲しみが折り混ざった表情が、いつかは粉々に南無三されてしまえばいい。
私たちは今からようやく、取り戻していける。
過去に失ってしまったもの。ひとつの打算なく振る舞えた、白蓮の姿を。
疑心暗鬼すらも全て、この酒と一緒に飲み干してしまえればいいのに。
無邪気なひじりんかわいいよとか思ってたら後書きwww
でも後書きには同意だ、こう薄く下着とか見えるのが良(沈没アンカー
さまざまなキャラとの絡みを期待してます。
みんな何を言っているんだ。
セーラー服の丈の短い裾からおへそとか、
大きく開いた胸元とかブラちらとか、
キュロットの広い裾とかからぱんチラするからいいんじゃないか。
たとえそれが拝めなくても脳内でそれを想像する。
それが紳士の嗜みっていうものじゃないか。
何の苦労も無く見えているなど、そんなものに価値はない。
しかし、見られていることに気がついて一生懸命に隠そうとモジモジしている村紗であればむしろむらむらします。
何が言いたいかというと、見えても見えて無くても村紗はいやらしいということです。
いやいや,見えている部分の色の白さと黒髪だけでもう(ナムサーン
肌に張り付く感じとか、ただ透けるよりも断然優位。
船長だから濡れていてもなんら不自然無いというおまけ付きだ。
白蓮さん、酒が入ると随分お茶目ですね。いや幼い……?
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>聖白蓮は、私は世間の人間や妖怪に思われている姿と大きく乖離している、と私は思う。
私は、がいらないのかな?
なんでそれをぶち壊そうとするんですか!!!wwwwww
まぁ、そのあとがきには同意ですけど。