Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

母の日詰め合わせ

2014/05/03 00:47:27
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今日は母の日、幻想郷もいつもと雰囲気が違うようです。



母の日詰め合わせ

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「全く、神綺様は幾つになっても子離れできないのだから」

溜息をつくも、どこかうれしそうに、そして手は止まることなく。

魔法の糸で織られた彩やかなカーネーションは、色褪せることなく贈られた者を魅了し続ける。

「とはいえ、毎年同じだと芸がないのかな」

アリスは知らない、魔界には枯れぬカーネーションに埋め尽くされた一室があることを。

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「母の日ねぇ」

レミリアは気だるそうに呟いた。

「めーりんにでも贈ろっか」

答えるはフラン、最近はちょくちょく館の中に出没したり。

「アレは体育の日で十分でしょ、咲夜は?」

「勤労感謝の日っぽくない? 案外パチュリーとか」

「パチェは目の愛護デーで良いんじゃないかしら?」

結局、相応しい人は居ないで決まりそうになったさ中。

突然フランは手をたたく。

「分かった、私お姉さまにあげる」

目を輝かせる妹。

「それなら、私もフランに何かプレゼントしないとダメかしらね」

微笑む姉。

それは取り戻した麗しき情景。

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「せいがー」

「あら、どうしたの芳香?」

「これー、ははのひー」

手には一輪の花が。

「あら、ありがとう」

その割りに青娥は困った様子で。

「なにかまちがったかー」

「ううん、違うわ。とても嬉しい」

そう言いながら頭を撫でる。

「でも、これが愛の告白だったらと思うのは高望みなのかしら」

その声は誰にも届かず。

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ペットたちも騒がしい。

「と、いうわけでー。何かプレゼントしよう!」

仕切るのは猫と鴉。

「冗談じゃないけど、あたいが集めれるのは死体だけだよ」

「かくゆうごうなら任せて」

しかし頼りにならない。

「こんなに人数居るんだから何か出来るよ」

「たくさんで何かを集める? 探す?」

「こいし様は?」

「そ れ だ」

「それじゃ、みんな行くよ」

「おー」「おー」「おー」

(おー)

灯台下暗し? 楽しければいいのです。

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お寺でも

「今日は母の日だから姐さんに休んでもらうわよ」

「今日は母の日だから特別おいしいカレーを」

「まぁ、お世話になってるし。何か失せ物があったら探してくるよ」

「あ、でしたら私の宝塔を」

「キミはまた無くしたのか」

「では、張り切って悪戯を」

「「「するな」」」

聖をもてなす集団から少し離れて。

「やれやれ、皆元気じゃの」

「お気持ちだけで十分ありがたいのですが」

「受け取ってやることが一番の感謝じゃろ」

「……えぇ、そうですね」

ちょっと涙声。

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「らんさま、いつもありがとうございます」

「おお、母の日か。うれしいよ。こちらこそありがとう」

それは仲良し主従。

「らんさまはゆかりさまにあげないんですか?」

「あの方は私がそういうことをすると『そんな年じゃない』って怒り始めるから」

九尾の狐は苦笑する。

「それに、あの方がもし母親なら、今の子供は私じゃないんだ」

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「ほら、霊夢! 今日は母の日よ」

「あんたには一切関係ないでしょうが!」

境内から突如現れる隙間。現れる影。

突きつけるお札と、避ける影、それはいつもの風景。

「えー、私も霊夢の事育ててあげたじゃない」

「9割がた狐が来てた気がするのは気のせいかしら」

「気のせいよ!」

「じゃかあしい」

本当にいつもの……

「で、本当にないの?」

「……だから、あんたって嫌いなのよ」

いつもは持ってない一包みの花束。

「本当に霊夢は良い子ねー。やっぱり私が育てただけあるわ」

「だから、育ててもらってないっての」

笑いあう二人。

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全ての母に感謝を。
「ごめんな。正確な日にちが分からなくて」

土の中にはなにもない、あの男なら知っているんだろう。

「まだ失敗も多いけど、それでも最近は良い勝負もしてるんだ」

シンプルな墓と供えられた花。

「じゃあな、母さん。また来年」

それは、魔法の森の一齣。
びく
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
良い…
特にあとがきでホロリ
2.オチカ削除
全ての母に感謝。
でも、恥ずかしいから何も出来ない。
3.絶望を司る程度の能力削除
最後に胸を抜かれました。
4.奇声を発する程度の能力削除
良い