Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ディスコード

2010/01/18 13:24:10
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1、 ディスコード





「お姉様、ねぇねぇ素敵なお姉様」
「なぁにフラン」

 テーブルに少しだけ散らばったトランプを捲る。スペードの二だ。

「こないだこいしが来たのね」
「こいしって……あぁ、ふわふわの空気ちゃんね」

 お姉様はたまに家に遊びに来るこいしのことを、ふわふわの空気ちゃんと呼ぶ。まぁ、理由はなんとなく分からなくもない。こいしって本当空気みたいだ。つかめない、喰えない奴、意識しないとそこに在るという事実さえ思い出せない存在。
 まぁ、今それはどうでもいい。

 もう一枚カードを捲った。ハートのクイーンが微笑んでいる。

「こいしね、お姉ちゃんから愛してもらってるんだって」
「あら、いいことじゃない。さとりもクールなフリしてなかなかやるわね」

 目の前の自称紅いクイーンもクールに決めて、こんな話をしても表情を崩さない。
 私が捲った二枚を元に戻すのを確認すると、今度はお姉様がカードを捲る。キングとジョーカー。

「お姉様も、私のこと愛してる?」
「勿論よ」

 次は私の番。何となく目の前にある一枚を捲ってみると、それはジョーカーだった。悪魔か何かがこちらをみて笑っている。

「嘘だよ。愛してない」
「そんなことないわよ。愛してるわ、フラン」

 愛してるわ、なんて言葉だけじゃ本当に愛されているのか分からないじゃないか。
 さっきお姉様が捲ったジョーカーをもう一度捲る。よしよし。ジョーカーが二枚私の手元で踊っていた。

「不安なの。私お姉様の心の中ではどう思われてるのかなって」
「どうしたの、急に。お年頃でございます?」
「何歳だと思ってるの」
「私より五つも下だわ」

 もう一度私の番。数も少ないから、きっとこれ私の勝ちだ。

「だってお姉様、愛がちっとも伝わってこないもの」
「どうやって伝えるのよ」

 ほらほら、クラブの二。さっきスペード見たよ。ほら、ここだ。残ってるカードは四枚。キングとクイーンが残るのみ。

「私の勝ちだね。勝ったらキスしてよ」
「お安い御用」

 そのなんというか、お安い御用って言うところが駄目だよね。

 二枚を捲る。ハートのクイーンと、ダイヤのクイーン。ハートがお姉様で、ダイヤが私。なんかそう思うと、ろまんちっく。そしてそのままキングを二枚捲った。場にカードはもう残っていない。私の手元とお姉様の手元にそれぞれカードの山があるけれど、それは比べるまでも無く私の方が多かった。お姉様、頭はいいのに神経衰弱は本当に弱い。

「はい、キスして」
「はいはい」

 お姉様が潔くテーブルを回って私の方へやってくる。
 目の前にお姉様が来た。ちょっとでも雰囲気を味わいたいから、目をつむる。



「は、意味分からないんですけど」
「あら、どうして?」


 お姉様の顔が離れる。私は頬をさすった。

「なんでほっぺたなの」
「愛してるからよ」

 お姉様はさも当然といったように言う。私は見せ付けるように唇をつまんだ。つまんで、少し下品だけどお姉様に見せ付けるように顔を前に突き出す。

「愛しているならここ、普通ここでしょう?」

 お姉様が笑った。なんだか馬鹿にされてるみたい。でも私は知っている。本とかでも、愛し合っている者同士は唇でキスをし合って、それぞれの愛を確かめるんだ。私も今それがしたかったのに、お姉様はあろうことかほっぺたにキスをした。お休みのキスを頼んだわけじゃない。


 視界が斜めになる。ぐるりと部屋が一回転して、私はベッドに寝かされた。お姉様が私に馬乗りになっている。


「親愛なるフランドール、貴女の周りには常に幸せがありますように」


 お姉様の髪が、私の顔を触ってくすぐったい。

 体を起こしたお姉さまを、私は下から睨みつけていた。


「だから、意味分からないんですけど」

 今度はおでこにキスされた。私はさっき唇を要求したはずなのだけれど。


「頬は親愛、額は祝福を意味するわ」
「だから?」

 それでもそれは愛ではない。私はお姉様の愛を知りたいのに、お姉様はその愛をくれない。


「唇は愛」
「お姉様は私のこと愛してないの?」
「その愛とはまたちょっと違うのよ」


 愛は、愛であるはずだ。愛は愛以外の何物でもない。なのに目の前のお姉様は違うとおっしゃいやがった。じゃあ愛って何さ。


「貴女が将来本当に大切にしたいと思った人と、そこにはキスをするものよ」
「そんなの、後にも先にもお姉様だよ。あ、でも咲夜や美鈴、パチェなんかも大切だよね」

 沢山の人とキスしなきゃ!


「それは親愛って言うものよ。親愛は頬にキスしてあげるのよ。同じ愛しているでも唇のキスをする相手は、なんというか、こう。もう朝でも夜でもその人のことが気になっちゃって、まぁ私もよく分かってないんだけれど」
「結局分からないんでしょ。ねぇ、お姉様。私のこと愛して」


 お姉様は笑って私の手を持ち上げる。今度はお姉様が私の掌にキスをした。くすぐったい。

「姉妹愛も立派な愛よ。分かって、フラン」
「今のは?」
「掌はお願いをするときにするの。親愛なるフランドール、私は貴女のことを愛しているわ」

 うーん、こういうのもいいかもしれない。


 お姉様の体をぐいと引っ張って、今度は私が馬乗りになる。
 馬乗りになって、お姉様の真似をしてほっぺたにキスをした。

「私も愛してるわ、お姉様」

 次におでこ。

「お姉様、貴女にも常に幸せを」

 そして、掌。

「どうか、一生私を愛してください、お姉様」




「うーん、たまらないね。お姉様」
「何が」
「姉妹でキスしあうことの背徳感」
「フラン本当は知ってて言ってたでしょう」
「それはどうかな」

 私がキスのことを知ってたとしても、知らなかったとしても、今は大きな問題は無い。



「ねぇねぇクイーン、素敵なハートのクイーン」
「なぁに、ジョーカー」


 何で私はジョーカーなんだろう。あ、そうか。天邪鬼。

 でもお姉様も天邪鬼だ。クイーンとかの絵柄のカードは上下が逆さま。どっちが本当か分からない。



「キスして」



 これは頼んでいるわけではない。ふざけて、言っているだけ。お姉様で遊んでいるだけ。


「千年早いわ」
 そういってお姉様がくすぐってくる。
「クイーンの癖に生意気な」
「ジョーカーはゲームによっては参加すら出来ないのよ?」


 負けじとくすぐり返す。お姉様と遊ぶのは楽しいし、こんな時間がずっと続けばいいと私は思う。


 勝負して、お話をして、じゃれて。それでたまに喧嘩して、咲夜に一緒に怒られて。

 私が上だったため終始攻防は私有利に進み、私はお姉様の両腕を取った。



「愛しているわ。ずっと側に居て。そして、ずっと側にいさせてください、お姉様」

 私は手の甲にキスをした。




 手の甲は、敬愛のキス。
さっきゅん「私、最近姉妹萌えということに気づきましたわ」
フクロウちゃん「奇遇だな、俺もだ」

秋姉妹「 |壁|ョ・)-゚) ジー…… 」
フクロウちゃん「勿論秋姉妹も大好きだ!」
秋姉妹「 ( ・∀・)人(゚ワ゚ ) 」

! 私の不注意で投稿者名が他投稿者様と余りにも酷似してしまっていたため、今更ながら名前を変えさせていただきました。今までの私、フクロウちゃんの作品の投稿者も「鉄梟器師ジュディ♂」と変わっております。
読み方は「てつふくろうきし じゅでぃおす」です。
「ジュディ」は女性の名前ですが、私は「ジュディオス」で「ジュディ♂」なので、中身は野郎です。野郎でごめんなさい。
鉄梟器師ジュディ♂(元フクロウちゃん)
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コメント



0.簡易評価なし
1.無評価名前が無い程度の能力 削除
これがちゅっちゅというものか。
2.無評価名前が無い程度の能力 削除
本文の雰囲気、たまらん。
後書きの秋姉妹が可愛いなー。
3.無評価名前が無い程度の能力 削除
どことない禁忌の感じがたまりませんでした。
4.無評価名前が無い程度の能力 削除
これこそが…ちゅっちゅ!
5.無評価名前が無い程度の能力 削除
咲夜さん!
6.無評価名前が無い程度の能力 削除
雰囲気いいわー…
7.無評価奇声を発する程度の能力 削除
後書きでタグ理解wwwww
姉妹愛は本当にたまりませんな!
8.無評価名前が無い程度の能力 削除
素敵な姉妹でした
あと、タイトルの1が微妙に気になる
9.無評価名前が無い程度の能力 削除
作者さんがかわいいと聞いて
……なにこのちゅっちゅ!かわいいというよりほんのりえちいわ!
10.無評価ぺ・ど四潤 削除
ふらんちゃん。愛し合っている同士ならキスする場所が違いますよ。
そのときは唇を突き出すのではなくてドロワーズをさげt(グングニル)
11.無評価鉄梟器師ジュディ♂ 削除
コメントありがとうございます!

>1様
ちゅっちゅ書きたいなーと思い、でも糖分百パーは自分には無理だなぁと考えながら書いたら、こんなになってしまいました。

>2様
目指した雰囲気に予想以上に近づけたので、自分でもよかったと安心しております。
秋姉妹は可愛いですよ! なんというか、よく二次創作でも見かける必死さがいいです。

>3様
スカーレット姉妹はまるでディスコード(不協和音)のように不安定なくらいが丁度良いと思って書いてみました。

>4様
他にもキスには沢山種類があった気がしますが、まぁこんなもんで。
いつか甘々も書けるようになりたいなぁ、と思いますが、私にはもしかしたらそっちはむいてないかもしれませんね。

>5様
咲夜さんならこの気持ち分かってくれると信じております。姉妹はいいものです。

>6様
割りと伝わったみたいでよかったです。そしてこの距離感も大事です!
こちらはガンガンコミックスの距離感となっております。ジャンプよりは近いけど、サンデーよりは遠いといった具合です。黄金距離です。

>奇声を発する程度の能力様
秋姉妹可愛いですよね。タグは私のちょっとした遊び心です。
姉妹愛は最強だと思います。こないだキャラソートしてみたのですが、TOP10がまさかの姉妹で埋まる、という状況でした。いや、しかし。これに星連船組が加わってどうなるか。

>8様
スカーレット姉妹は本当格好いいです。格好いい姉妹です。超レディです。
タイトルの1に関しましては、何故だか私が初投稿の頃からつけているものでして、少し前に外そうとも思ったのですが、これまた何故だか愛着が沸いてしまいまして。
続編とかそういうことでは無いです。あしからず。あ、でも書いてみようかな。

>9様
あぁぁぁぁぁ。こうしてまた作り上げてきたキャラが崩れ去って行く。
現実世界でもいつもそうです。結構昔学校が変わったのを期にクールキャラで行こうと思ったことがあったのですが、もったのは二ヶ月でした。
学校のテストで何回か名前を書き忘れたことがあって、友達に「なんかお前もしかして抜けてね?」って言われたのが始まりで……。
中身はこんなですが、作りたい作品、好きな作品はこんな感じですので。名前変わっても、よろしくお願いします。これを期に、今度こそクールキャラに……!

>ぺ・ど四潤様
その先はR-18でごぜえますぜ、だんな。きっと純粋で純白なフランドール姫を汚すことは私にはできねぇです。
12.無評価ずわいがに 削除
奇遇だな。俺も最近、姉妹あ……姉妹って喧嘩してるイメージしか浮かんでこねぇ;
13.無評価鉄梟器師ジュディ♂ 削除
コメントありがとうございます!

>1様
ちゅっちゅ書きたいなーと思い、でも糖分百パーは自分には無理だなぁと考えながら書いたら、こんなになってしまいました。

>2様
目指した雰囲気に予想以上に近づけたので、自分でもよかったと安心しております。
秋姉妹は可愛いですよ! なんというか、よく二次創作でも見かける必死さがいいです。

>3様
スカーレット姉妹はまるでディスコード(不協和音)のように不安定なくらいが丁度良いと思って書いてみました。

>4様
他にもキスには沢山種類があった気がしますが、まぁこんなもんで。
いつか甘々も書けるようになりたいなぁ、と思いますが、私にはもしかしたらそっちはむいてないかもしれませんね。

>5様
咲夜さんならこの気持ち分かってくれると信じております。姉妹はいいものです。

>6様
割りと伝わったみたいでよかったです。そしてこの距離感も大事です!
こちらはガンガンコミックスの距離感となっております。ジャンプよりは近いけど、サンデーよりは遠いといった具合です。黄金距離です。

>奇声を発する程度の能力様
秋姉妹可愛いですよね。タグは私のちょっとした遊び心です。
姉妹愛は最強だと思います。こないだキャラソートしてみたのですが、TOP10がまさかの姉妹で埋まる、という状況でした。いや、しかし。これに星連船組が加わってどうなるか。

>8様
スカーレット姉妹は本当格好いいです。格好いい姉妹です。超レディです。
タイトルの1に関しましては、何故だか私が初投稿の頃からつけているものでして、少し前に外そうとも思ったのですが、これまた何故だか愛着が沸いてしまいまして。
続編とかそういうことでは無いです。あしからず。あ、でも書いてみようかな。

>9様
あぁぁぁぁぁ。こうしてまた作り上げてきたキャラが崩れ去って行く。
現実世界でもいつもそうです。結構昔学校が変わったのを期にクールキャラで行こうと思ったことがあったのですが、もったのは二ヶ月でした。
学校のテストで何回か名前を書き忘れたことがあって、友達に「なんかお前もしかして抜けてね?」って言われたのが始まりで……。
中身はこんなですが、作りたい作品、好きな作品はこんな感じですので。名前変わっても、よろしくお願いします。これを期に、今度こそクールキャラに……!

>ぺ・ど四潤様
その先はR-18でごぜえますぜ、だんな。きっと純粋で純白なフランドール姫を汚すことは私にはできねぇです。

>ずわいがに様
姉妹喧嘩も立派な姉妹愛です。きっと。ちょっとした喧嘩なら、仲がいいほど喧嘩するといいますし、殺伐とした喧嘩なら、それは多分コロシ愛です。なんつって。