Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

秋姉妹の幻想郷めぐり

2008/09/23 05:58:11
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 雪が降る季節が過ぎ
「黒幕~♪」
「レティのふとましい~♪」
「…せいっ!(ゴン)」
「いたっ!?うわ~んレティが打った!大妖精にも叩かれた事無いのに!」

 少し暖かい春も過ぎ…
「春ですよ~♪」
「春だぞ~!」
「暖かくなりましたよ~♪」
「でも、付き合う人はこないぞ~」

 暑い夏が来て…
「夏こそ!蛍の季節!」
「(じゃんじゃんじゃん)ええ、そのようね」
「わあ?ゆ、幽香!?」
「だけど蛍だけじゃなくて、向日葵の季節でもあるのよ?」





 そして、夏の日差しが弱って少し涼しくなってきた頃…

「遂に!」
「我々の季節がやってきた!」

 あの姉妹の季節がやってきたのだ



 
 
 妖怪の山の中で、二人の少女がなにやらどたばたと準備をしていた 
「静姉、準備できた?」
 静姉と言われた女性は、赤い紅葉でできたスカートに
 頭に紅葉を彩った髪飾りをつけていた
「うん、大丈夫…それより穣子の方は?」
「任せておいて!」
 穣子と呼ばれた女性は、頭に葡萄の髪飾りをつけている少女であった
 姉の言葉に、力強く頷くと

「だったら、そろそろ荷物の準備をしておいてね」
「了解!静姉もそろそろ河童に作ってもらったあれ、動かせるように、火を入れておいて」
「うん、わかった」

 二人はそう言って、親指をお互いに突き出した 


 二人の名前は、秋静葉と秋穣子…
 八百万の神の中の二人であり
 まあ、ぶっちゃけて言うと神様であった

 姉は紅葉を司る程度の能力
 彼女がいないと、秋の訪れと終わりが来なくなる
 大きな意味で大変重要な存在である

 妹は豊穣を司る程度の能力
 里の畑の収穫が無事なのも、彼女のおかげである
 彼女がいないと、冬場の幻想郷全体の食料が
 大変な事になりかねない…

「でも、力はあまり強くないのよね」
「静姉何言ってるの?」
「なんでもない、それより荷物は積んだの?」
「うん!昨日うちに準備をしておいたから」

 穣がそう言うとなにやら箱詰めしてある物をあけて見せた
「ねっ?」
「うん!ばっちりね」
 静葉がそれを見て笑みを浮かべると
「それじゃあ、この機械の運転をするからちょっとまってて」
 なにやら、鉄の塊の様な物の中に入った

 
 この鉄の塊、実は二人が偶然見つけた物なのだが
 その正体はわからなかった
 だが、頑丈なのと何故か二人とも気に入ったので
 良くそれで遊んでいたのだが
 妖怪の山にやってきた神社の巫女さんによって
 その正体が判明、それを風の噂で聞いてきた
 河童が壊れていたその機械を修復
 しかも、魔法の森の店主がその機械の能力を知って
 二人に教えた事で、その真の力を発揮する事になったのだ

 
 そして、今日が試運転の日であった
「よし、私の力をエネルギーにして…」
 外の世界だと、別の燃料が必要とされていたが
 河童の技術のおかげで、神気や妖気等と言った物で
 動かせれるように設定してある
 代償として本来のスピードは出ないのだが…
 そんなスピードはのんびりやの二人には必要なかった


(ぶぉぉぉぉ)
「おお、動いたよ」
「おお~」
 幻想郷に来て、初めて動いたそれに
 静葉も穣子も驚く
「うん!それじゃあ穣子も乗って」
「わかった!」
 姉の言葉に、妹が頷いて隣に座る

「「信仰獲得のために!しゅぱーつ!」」

 
 二人がそう言うと、その鉄の塊がゆっくりと動き出した
「まずは何処に行くの?」
「そうだね…とりあえず、山の神にお供えと祈願しに行こうか?」
「わかった!」
「…あと、声出すのお願いね?」
「了解!」
 

 人が走るぐらいのスピードで鉄の塊が動き出す
 もう少し出るのだが、もとよりゆっくり移動する方がいいのだ
 二人が気に入った鉄の塊…
 それはこの二人にとても縁が深い物であったのだ


「では、穣子お願い」
 姉が機械を動かしている傍で
 その機械についた兵器を使用する
「い~し~や~~き~芋~♪」



 こうして、秋姉妹の信仰獲得の旅が始まったのだ


「お姉ちゃんストーップ」
「了解!」
 秋姉妹が移動を開始していると
 目の前に見知った顔が現れた

「やっほ~雛」
「お久しぶり!」
「あ、静葉と穣子…どうしたのそれ?」
 全身に厄を纏わせてくるくる回転している鍵山雛が
 目の前に現れた鉄の塊から顔を出した秋姉妹に驚く
「うん、信仰獲得の為に動いてるんだ」
「というわけで、雛にもはいこれ!」
 静葉がそう言うと、稔子が雛に袋を手渡した

「えっと…これ?」
 いきなり袋を渡されてきょとんとしている雛だが
 その袋から漂ってくる匂いに、思わず涎がでそうになる
「穣子の目に適った芋を」
「静葉姉の集めた紅葉と技で用意作った」
「「渾身の石焼芋だよ!」」

 石を熱する事で遠赤外線が出る
 それによって、じっくりと焼き上げた渾身の一品
 おいしくないはずがない
 
「ありがとう!」
 雛が渾身の笑みを浮かべる
「あ…でも…お金…」
「ああ、ただだから気にしないで?」
「そうそう、私達はお金を取るつもりでいるわけじゃないから」
 二人の目的は一つ
「「秋は私達の季節だという事を知らしめたいだけだから気にしないで♪」」
「それじゃあ,遠慮なくもらいます」

 クルクルと嬉しそうに回転しながら厄神様は笑顔で飛んでいった
「じゃあ、次行こうか?」
「ええ、静姉」
 秋姉妹を乗せた車はゆっくりと動き出す


「まて~!」
 滝の近くで誰かに呼び止められる
 秋姉妹が止まると、そこに向かって何かがやってきた
「これより先は…」 
「あ、白狼天狗の椛さん?」
「わう?静葉さんと穣子さんですか」
 顔見知りだと気がついた白狼天狗の椛が警戒を解く
「なんですか?これ…」
「まあまあ、それよりもハイこれ」
「こ、これは!?」
 椛の台詞を止めて、静葉が鉄の塊のなかから
 石焼芋を袋に詰めて椛に手渡す

「あ、そうだ椛さん河童さんとも仲良かったよね?」
「わう、にとりさんですか?」
「そうそう、もし良かったら彼女にも渡して上げてくれる?」
「あ、はい!わかりました」
 椛が頷くと、今度は穣子が石焼芋を用意する

「あ、そうだ後いつも新聞くれる天狗さんにも…」
「あ、文様ですね?」
 その言葉に、秋姉妹が頷くと
「いつも新聞楽しみにしているって伝えてください」
「わう、文様も喜ぶと思います」

 袋を三つ抱えた椛が、秋姉妹に頭を下げる
 それを見た秋姉妹は、再び神社に向かって移動を開始した






「よし、神社に着いた!」
「では早速」
 姉の言葉を聞いて、穣子が神社の前で兵器を再び取り出す

「い~し~や~~き~芋~♪」

 冗談半分でそう伝えたのだが

(どどどどどどどっ!)

「神奈子急げ!」
「諏訪子!財布は!?」
「神奈子様!諏訪子様!準備してあります!」
「「流石早苗!では出陣!」」

 神社の中から土煙が出る勢いで秋姉妹の元に
 神社から誰かが出てきた
 そして、秋姉妹の居る鉄の塊の前に大急ぎで来ると

「「「焼芋ください!」」」
 三人とも肩で息をしながら、凄い笑顔で
 秋姉妹の前に現れた 

「はいはい!ちょっと待っててね」
 静葉が大急ぎで、準備してある所から
 石焼芋を袋に詰めようとする
「その大きいやつお願い!」
「神奈子、意地汚いよ?」
「…代わりに諏訪子のやつ小さいやつ入れておいて」
「あ~う!神奈子の寝るときはスッパ!」
「なんだって!?この穿いてない!」

「ふぅ~~~!」
「か~~~!」

 人目をはばからず殴りあいに移行する神二人…

「…すいません、神奈子様と諏訪様が…」
「気にしないで、大きい芋しか用意してないから」
 早苗はそれを尻目に、秋姉妹に頭を下げた 
「はい!三人分です」
「ありがとうございます!」
 早苗がそう言って、財布からお金を出そうとすると
「ああ、お金はいいよ?」
「え、でも…」
 お金が要らないといわれて驚く早苗
「これは、山の神への奉納品だから」
「それに、この鉄の塊の使い方も教えてくれたし」
 
 鉄の塊を見た早苗が、外の世界でどのように動いていたのか
 秋姉妹に事細かに教えてくれたのだ
 それによって、河童のにとりが動いたり
 この鉄の塊は生きを吹き返し
 秋姉妹と一緒に第二の人生をのんびりと謳歌する事になったのだ

「というわけで、奉納品だからお金は要らないよ」
「そうそう」
 秋姉妹が笑顔でそう言うと早苗も嬉しそうな笑顔で頷いた
「では、ありがたく頂きますね」
「「それでは~♪」」


 秋姉妹はそう言うと、神社から撤退し始めた
 その後ろで、神奈子が諏訪子に
 アルゼンチンバックブリーカをかけているのを早苗が止めに入っていた
 


「それじゃあ、お姉ちゃん次は何処に行こうか?」
「そうだね…とりあえず、色々向かってみようか?」
「了解!石の中に焼芋追加しておくね」

 こうして、秋姉妹の幻想郷めぐりが始まった

「「秋姉妹です!石焼芋如何ですか?」」
「ありったけください!」

 白玉楼の庭師に、その場に暖めてあった焼き芋を殆ど渡したり

「…ふむ、焼芋か…(そわそわ)」
「慧音、食べたいのか?」
「い、いや!消してそんな事はないぞ?妹紅!
 買い食いしたらいけないと子供につねづね…」
「よし、じゃあ私が買って慧音の家に向かっておくから」
「頼んだ!…って、そうじゃない!」
「じゃあ、やめるか?」
「…お願いします」

 里の半獣と蓬莱人がいちゃいちゃするのを見ながら芋を準備したり

「石焼……うわ!?」
「み、穣子!急いで焼芋を!」
「…焼き…芋…?」

 餓死寸前の霊夢に、大急ぎで焼き芋で応急処置したり
 数日分の芋を、霊夢に用意して泣きつかれたり


「秋静葉さんと、秋穣子さんですか~」
「お姉ちゃん!私…私、初めてきちんとした名前で…(泣)」
「…分かりますよ、名前で呼んでもらえない辛さは…」
「はい、メイド長さんの分と、門番長さんの分二つ入れたよ?」

 紅魔館の門番と仲良くなったり


「うまうま~♪」
「ん~…今度屋台で鰻と一緒に出してみようかな?」
「ねえ、もう一人分貰ってもいいかな?向日葵畑に持っていくから」
「大ちゃんとレティの分も頂戴!」
「えっと、藍さまと紫様の分も貰えますか?」
「美味しい!…ねえねえ?お姉さまの分も貰えるかな?」
「「任せておいて!」」

 ちびっ子達にも、喜んでもらえたみたいだった


「おう!焼芋と聞いて黙っているわけには行かないぜ!なあ?アリス、パチュリー?」
「べ、別に焼芋なんて…あ、そこの大きいやつください」
「むきゅむきゅ…これが焼き芋ね…」

 魔法使い組みも嬉しそうに芋を持っていった

「「い~し~や~~き~いも~♪」」
「鈴仙、急いで焼芋を手に入れてきなさい!」
「分かりました師匠!…てゐ、行くよ?」
「了解!」
(ガタン!)
「私も行く!」

「「「ひ、姫様が部屋から出た!?」」」

 …永遠亭の中が大変な事になったり

 
「…焼芋ください」
「焼芋と聞いて我々がやってこないはずがない♪」
「メルポ!」
「ちょっと焼くのに時間がかかるけどいいかな?」

「「「その間に、私達の歌を聞け~♪」」」
 プリズムリバー三姉妹の生演奏を聞かせてもらって感動したり

 
「なるほど…美味しい焼芋だ」
「「秋姉妹!今後ともヨロシク!」」
 お得意先である、香霖堂にも持って行った


「いしや~き~いも~」
「ほっかほか~の御芋~♪」

「……」
「映姫様、食べたいんですか?」
「そ、そんな事はありません!それに今は仕事中です、そのような事は…」
「映姫様、私が食べたいので行ってきます!」
「えっ?こ、こら小町!」
 死神さんたら、大量に貰ってきたので
 閻魔様にも手伝ってもらう事に…
 でも、閻魔様の方が笑顔でいっぱい芋を食べていた…














「これで終わりかな?静姉」
「そうね…」
 幻想郷中をのんびりと移動して回った二人は
 夕焼けの中、自分達の家に向かってのんびりと移動をしていた
「さて、これでどうしようか?」
「とりあえず、少し疲れたから…」
 秋姉妹が仕事を終えた達成感でいっぱいになっていたとき

「…あれ?」
「どうしたの静姉?」

 姉が指差している所には、誰かが座っていた
「誰だろう?」
「…ちょっと寂しそうだね」
 一人でぽつんと体育座りをしているその人物が気になり
「…ねえ?ちょっと行ってみようか?」
「うん、そうしよう」

 秋姉妹は体育座りをしている人物の傍にむかった

「「こんばんは~」」
「だ、誰よ!?」
 秋姉妹が挨拶すると目の前に居た頭に桃を乗せた女性が警戒する
 それを見た秋姉妹は

「我が名は秋静葉!紅葉を司る神也!」
「我が名は秋穣子!豊穣を司る神也!」

「「我ら!秋を告げる使者也!」」
 綺麗なポーズを取ってその女性の前に立つ
 そして、そのポーズを見た女性は…
「プッ…」
 
 思わず笑ってしまった
「よし、笑ってもらえた」
「ところでお嬢さんの名前は?」
 秋姉妹が警戒が薄れた女性の名前を聞くと
 その女性も手を組んで、秋姉妹の前に立ち

「我が名は比那名居天子!天界に住む天人也!下等な者よ!我が後光にひれ伏せ!」
「「ははぁ~!」」
 こういうノリは秋姉妹も嫌いではない
 笑いながら頭を下げる  
「えっ?ちょ、ほ、本当に下げなくても」
「「では遠慮せず…えっへん」」
「そこまで自慢気にされるのも…」

 しばらくの間、秋姉妹と天子がボケと突っ込みを繰り返す
「はあはあはあ…あははははっ」
 天子がさっきと違って、笑い出す
「…ふう…静姉私も疲れた」
「ふう、私もだよ妹者」
 秋姉妹も額の汗を拭う
 
「…ところで、天人がなんでこんな所に?」
 穣子の言葉に、天子が黙り込む
「…良ければ話してもらえないかな?」
 静葉が黙った天子に優しく話しかける

「……」 
 だが、天子は口を噤んだまま何も話そうとしない

「「むぅ…」」
 秋姉妹がどうしたものかと考えてから
「そうだ、静姉!石焼芋!」
「よし、まだ余っていたはず!」
 鉄の塊の中から、まだ暖かい石焼芋を用意する


「なに?それ…」
 秋姉妹が持ち出した石焼芋に興味を示した天子に
 秋姉妹が演技を加える
「ふふふっ、我ら秋姉妹の最終兵器」
「石焼芋!」
「「甘いぜ!」」 

「甘いの!?」
 下界の食事は美味しい物が多いと知っている天子が
 それを見つめる
「ではどうぞ」
「熱いから気をつけてね」
 秋姉妹が天子に石焼芋を手渡す
 湯気が上がるそれを見て、天子が齧り付く

 そして、しばらく咀嚼して…
「おいしい!」
 目を輝かせて、石焼芋をぱくつく
 
 それを見た秋姉妹は、無言のまま
 お互いの親指を突き出す 

「…二人とも、仲良いね」
「もちろん!」
「我ら秋姉妹、二身一体」
「「南斗聖拳だってお手の物!」」
 そう言って、かんらかんらと笑いあう

「……良いな…」
 だが、それを見ていた天子の芋を食べていた手が止まる

「どうしたの?」
 穣子が心配そうに聞くと
「…あのね…」
 天子が、小さな声で何があったのかを話し出す


 天界で天子に話をかけてくる人物はいない
 というよりも、天界で人に話をする人事態殆どいない
 そんな中、天子と一緒に話をしてくれる人物がいるのだが

「私のすること成す事に全て反対するんだもん」
「それで、喧嘩しちゃったと…」
「…うん…」

 天子がそう言って小さく頷くと
「…で?何をしようとしたの?」
 静葉が天子に問いかけると
「ん?博麗神社が駄目だったから今度は山の神社に地震を起こそうかと…」
「「駄目!絶対!」」
 秋姉妹が全力で首を横にふる
「え~?なんで?」
 天子が不満そうにしていると
 静葉がそれに答える
「そんな事になったら、妖怪の山が崩れる恐れがあるから」
「それに、妖怪の山の皆に仕返しされるよ?」
「大丈夫!私は強いから」
 何処の自称最強かといえる位の自信で胸を張る天子
「そんなんじゃなくて、周りに迷惑がかかるから駄目」
「うん、天子だって自分の周りにいる人が傷ついたら嫌でしょ?」
「自分の周りにいる人?」
「友達とか」
「姉妹とか」
「…友達……」 
 天子の頭に浮かぶのは、自分を怒った竜宮の使いの事


「…それに、私達の家まで壊れちゃうし…ねえ?」
「うん…焼き芋作れなくなるし…」
 その言葉を聞いた天子が腕を組む
「…作れなくなるの?」
「うん、忙しくなるし、里のほうに被害が出るだろうし」
「それと、焼芋作る暇が無くなる」
 その言葉を聞いた天子が一言
「…やっぱり止める、これ食べれなくなると困るし」
 そう言ってから秋姉妹に笑みを浮かべて
 秋姉妹を指差す
「それに、友達に迷惑かけるわけにはいかないしね」
 その言葉を聞いて秋姉妹が微笑む
「それがいいよ」
「御代わりいる?」
「うん…でも、もうそろそろ帰らないと」
 天子が空を見上げる
「…あと、衣玖に謝らないと…」
「そっか、じゃあこれ持っていってあげたら?」
 穣子がそう言うと、静葉がすでに準備をしておいた紙袋を天子に手渡す

「そうする!ありがとう」
「「またね~」」

 空に向かって飛んでいった天子に手を振る秋姉妹
 天子の姿が見えなくなると

「さて、静姉…そろそろ帰ろうか?」
「うん、秘蔵の芋焼酎あるから、あけよう?」
「いいね!確かまだ秋刀魚があったはず」
「よし!大根持ってくる!」
「それじゃあ、急いで帰ろう?」
「了解!飛ばすよ!」


 鉄の塊に乗り込んで秋姉妹が住みかに帰っていった


 こうして、天子の異変は秋姉妹によって阻止されたのだ
 ありがとう秋姉妹、君達の活躍は誰にも知られる事は無かった




 後に、秋姉妹の石焼芋屋は秋の名物となり
 その焼芋は天にも昇るとされた
 というより、天子が天界に持って帰っていったとされる


「静姉今日も行くよ?」
「了解、焼芋あっためておいて」


 お終い
 
 ども、脇役です
 秋が来たのに新作新作って言うだけじゃ
 秋姉妹が浮かばれないでしょ!?
 というわけで、秋姉妹には宣伝カーである
『焼き芋の屋台』を乗ってもらって、幻想郷を回ってもらいました
 忘れてないよ?秋姉妹の事…
 ただ、皆地下に潜っているから季節がわからないだけなんだ
 なんとなく、頑張れ秋姉妹!












 おまけ


 空の上から永江衣玖は人を探していた
「全く…総領娘様は」
 怒って天界から下界に下りた天子を探しているのだ
(今度もし異変を起したら、ただじゃすまないはずです)
 衣玖は心配していたのだ
 天子は確かにその辺の妖怪よりは強い…
 だが、幻想郷に居るのはその辺以上に強い妖怪が
 ゴロゴロいるのだ
 下手すると命を落とすのと同じぐらい恐ろしい事になる可能性もある
(…ああ~何処にいったんですか!?)

 衣玖が柄になく慌てていると
「衣玖~!」
 自分の後ろから探していた人物の声が聞こえて来た
「総領娘様!?ご無事でしたか」
 とりあえず、何も無かった事を安心する 
 そして、衣玖が下手に出て天界に戻そうと思っていたら

「…ごめんなさい」
「はい?」

 天子の方から頭を下げてきた
 空気を読む事ができるはずの衣玖の顔が一瞬固まる

「…もう怒ってない?」
「えっ?あ、はい…」
「…よかった…あ、そうだこれ衣玖も食べよう?」
 驚いてる衣玖に対して、天子が懐から何かを取り出した
「石焼芋って言うんだって!」

 嬉しそうに笑う天子を見て
(…このような展開…この空気を読む事ができる能力を
 持ってしても想像できなかった…)
 そう思いながらも、笑みをこぼして一言伝えた
「そうですね、それでは焼き芋を食べながら帰りましょうか?」
「うん!あ、そうだ…下界でね?秋姉妹って言う…」


 終われ


 訂正と豊穣の神に謝罪文

 名前を間違えたまま投稿しました…OTL
 稔子×→穣子○
 書き直しましたが、神に対する謝罪と反省の為
 今月は焼き芋食べるのを自粛します
                 
                      脇役
脇役
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
盛大な誤字が・・・  
稔子じゃなくて穣子ですよ。
作品自体は面白かったです。次作も待ってます
2.欠片の屑削除
お芋~お芋~お芋~だよ~♪
お腹が空いてきましたw
3.名前が無い程度の能力削除
おいしいんですよねぇ・・・焼き芋。
なんともほのぼのとした秋姉妹でした。
4.名前が無い程度の能力削除
いい雰囲気な秋姉妹だねぇ・・・
スカーレットや虹川のような性格の違う姉妹もいいけど似たものどうしな姉妹もいいよね。
5.名前を表示しない程度の能力削除
甘い焼き芋が食べたいっ!!
思わず言ってしまいそうになるいい話でした。
6.名前が無い程度の能力削除
いいもの読ませてもらいましたw
焼き芋は牛乳と食べるのがジャスティス!
7.名前が無い程度の能力削除
>神に対する謝罪と反省の為
や、むしろ三食焼き芋で今月乗り切ったほうが、謝罪になるのではないかとw
8.名前が無い程度の能力削除
考えてみたら、我々はえらい世話になってるんですよね穣子様に。
芋食いながら感謝しようと思います。
そういや神奈子も農耕神の力があるようなので拝んどきます。一緒にスッパで。
9.名前が無い程度の能力削除
ちょっとごちゃごちゃ詰め込みすぎな気もするけど良かったです。
でも、天子との絡みのあたりはもっと長くして他をはしょっても良かったかもしれない。
私も天子ちゃんの懐で温められた焼き芋食べたいなぁ
10.時空や空間を翔る程度の能力削除
お芋はお体にとても良いものです。
最近見かけ無いな~、お芋やさん。
11.名前が無い程度の能力削除
今年こそ近所の時速45キロで走る焼き芋屋に追いついてみせる!!
はじめ焼き芋の車じゃなくって耕運機だと思ったのは内緒です。

いい作品でした。
12.名前が無い程度の能力削除
こんな素晴らしい作品を今更気付くとは・・・もっと早くパソコンを入手すべきだった・・・一生の不覚・・・!