Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

お昼寝鼠と甘噛み猫

2010/08/18 00:10:29
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 縁側……。そこは陽の光の楽園。

 一杯の緑茶と座布団さえあれば、そこはもう既に天国。


「平和だねぇ…」


 呟く一人の猫。膝の上には一人の鼠。

 すーすーと寝息を立てて、お昼寝の時間です。


「あーあー。涎までたれちゃって」

 軽く口元をぬぐってあげます。

「それにしても、ナズーがこんな姿見せてくれるなんてねー」

 ほんの少し前では、考えもつかないことでした。

 ただでさえ警戒心の強いナズーリン。

 天敵の猫であるお燐には、なかなか心を開いてくれませんでした。


「それが今じゃ、ね」


 気持ちよさそうな寝顔。なんだか見ている方まで幸せになってきます。


「これからもよろしく……ね!」

「ふにゃっ!?」

 「ね!」と同時に耳を甘噛み。

「あはは、猫みたいな悲鳴だねー」


 お燐が笑いますが、ナズーリンはまだ目が半開きのねぼすけ状態。

「あ……すっかり寝てしまったな」

 怒ることも思いつかないようです。


「ナズーの寝顔かわいかったよ。涎までたれちゃって」

「……う、嘘だろ!!そこまで寝てない!」

「でもほら、陽が少し落ちてる時間だよ」


 あたりを見渡すと、確かに影が少し長くなっています。


「……すっかり寝てしまったのか……」

「ほら、袖も濡れてる」

「……君、ひょっとして私の袖で涎拭いたのか!?」

「だってハンカチは眩しくないように、目の上にかけてあげてたし」

「あーあーあー。もういい。君の膝の上なんかで寝てしまった私が悪いんだ」

「でもさ」

「……なんだい?」

「あたいは可愛いナズーの寝顔が見れて、本当に良かったよ」

「……君は本当にずるいな」

 さらっとそんなことを言うんだから。



 そんな夏の日の午後。
鼠と猫シリーズ第三弾
…ですが、なんだか完全に独立した話な感じ。

久しぶりの投稿となりました。しかも超短編。
リハビリがてら作ったナズー燐でした。
nasugin
http://sobani.blog.shinobi.jp/
コメント



1.ぺ・四潤削除
もうやめてくれ……これ以上俺を悶えさせないでくれ……
2.奇声を発する程度の能力削除
ナズー燐キター!!!!!
3.nasugin削除
>ぺ・四潤 さん
いつもコメありがとうございますー。
次回はもちょっと長めに悶えてもらえるように頑張りますw

>奇声を発する程度の能力 さん
3ヶ月振りくらいに投稿して、「ナズー燐」で検索かけたら未だに自分のSSしか引っかからなかった寂しさですよ…。