Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方地霊殿 ~ AFTER Subterranean Animism. プロローグ

2013/08/04 23:00:26
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-プロローグ-
もう何度夏が来たのだろう。
蝉の声が五月蝿く暑き夏。
幻想郷は夏を迎えていた。

-魔法の森-
梅雨の時期は静寂で木の葉に付いた雨の水滴が滴る音しか聞こえなかった魔法の森でも夏になれば五月蝿い蝉の鳴き声でいっぱいになる。
その魔法の森の一角に霧雨魔理沙の自宅兼魔法関係の何でも屋である「霧雨魔法店」がある。
何時もは留守が多いのだが今日は珍しく家の中にいるようだ。

-霧雨魔法店・魔理沙の部屋-
魔理沙の部屋は床に魔道書や魔法の実験に使う器具などが散乱している。
窓は開けられておらずある一定の湿度を保っているようだ。
魔理沙は机にうつ伏せになっていた。
「あー暑いぜ。全く夏はどうしてこんなに暑いんだ?」
うつ伏せになりながら魔理沙が言う。
「そうだ。霊夢の所に行こう!霊夢のところの温泉に入って汗を流そう!」
魔理沙の思考はいつも単純である。
壁に掛けてあった箒を持って霧雨魔理沙は家を出た。

-博麗神社-
博麗神社、幻想郷の東の端に位置する神社だ。
その博麗神社に間欠泉が突如湧き出たのはとある冬の出来事、「地霊殿異変」のときだった。
あれから間欠泉は湧きっぱなしで霊夢自身は神社に参拝する客が増えるのではないかと思っていたが地霊殿異変があった冬が明けた春に起きた「星蓮船異変」の後に建てられた白蓮の「命蓮寺」によって参拝客どころか信仰までもが奪われる始末だ。
昨年の夏に起こった感情の暴走・人気の奪い合い「心綺楼異変」で人気を取ろうとした物のなかなかうまくはいかなかった。
そんないつもと変わらない博麗神社。霊夢は境内の掃除を終え一休みしていた。
「暑いわね~。この暑さどうにかならないのかしら?」
霊夢もまた夏の暑さに嫌気を差していた。
そんな所に霊夢の友人である魔理沙がやって来た。
(ここから会話)
魔「霊夢~温泉入りに来たぜ!」
霊「温泉?こんな暑いときに?」
魔「そうだ。温泉にでも入って汗でも流そうと思ってな。」
魔「そうだ霊夢、一緒に入らないか?温泉?」
霊「嫌よ。こんな暑いときに温泉だなんて。それに今、温泉入れないわよ。」
魔「温泉入れないってなんかあったのか?」
霊「先週までは普通に湧いてたんだけどなんだか今週に入ってから間欠泉の勢いが弱くなったと思ったら急に止まっちゃったのよね~。」
魔「ええ!?そりゃ無いぜ!せっかく入りに来たっていうのに。」
霊「仕方ないでしょ。急に止まっちゃったんだから。」
魔「まあ、それはそうだけど・・・」
魔理沙はやっと納得したようだ。
魔「でもおかしくないか?」
霊「何がよ?」
魔「だって急に止まったって言ったって今まで湧いてたものが急に止まるだなんておかしいだろ!」
霊「知らないわよ。そんなに気になるんだったら地底にでも行って調べてくればいいじゃない。土の中だから涼しそうだし。」
魔「そうだな。じゃ、行ってくるぜ!」
霊「調べ終わるまで帰って来なくていいわよ。」
そう言って魔理沙は地底へと向かった。
霊「さて私は昼寝でもしようかしら?」
この時霊夢はうすうす感づいていた。
地底で何かが起こっているのを。
これが博麗の巫女の勘というものだろうか。
しかし自分が調べに行くのも面倒なので調度よく来た魔理沙にその役目を押し付けたのだ。
なんだか妙な胸騒ぎがする。
それを感じていたのは霊夢だけではなかった。

-隙間の中-
紫「何かが地底で起こっているわね。」
紫「また山の神様や八咫烏かしら?」
紫「それとも・・・」

続く(かも)
更新不定期です。
すいません・・・。 

次回~第1章~
灼熱地獄の衰退(仮称)
黒狐B
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