注)主人公らしきものはオリキャラっぽいです。気にしない方はどうぞ。
気が付いたらそこに居た。
意識してそこに来たわけではない。
どうやってここまで来たかもわからない。
ただ言えることはやけに静かなところだと言うことだけ。
目の前には気が遠くなるような階段があった。
とりあえず上る。
しばらく上っているとメイドのような格好をした女の人が上空を通っていった。
あまり気にしないことにする。
きっと疲れてきたんだと自分を納得させる。
そういえばさっきから妙に寒い。
これだけ階段を上っているにもかかわらず随分と寒い。
周りには桜の花びらが散っている。
正直綺麗だと思った。
そこで白と黒の服を着た箒に乗った女の子がものすごい速さで通り過ぎて行った。
後に残ったのは無残にも散っていった桜の花びらたち。
・・・風情の欠片もない。
多少嘆きつつまだ階段を上る。
やっと一番上が見えて来た。
最後の一段を上ろうとしたときだった
「それ以上来ては駄目」
声をするほうを見ると一人の少女が刀を2本携えて立っていた。
「アナタはまだ帰れる」
帰る?一体何処へ?
「アナタはまだ完全に死んでいない」
死んだ?じゃあ・・・ここは・・・?
唐突に後ろから巫女の姿をした少女が飛んできた
「やれやれ、今日は千客万来だな」
・・・どうやら来てはいけない所だった様だ。
どうして寒くなってきたかも理解できた。
階段の下を見る。
・・・ここを引き返すのか。
狼狽しつつ引き返すことにする。
まだ・・・死にたくないから。