とある午後のことである。
火焔猫燐が暢気に歌を口ずさみながら親友の仕事場に訪れてきてみれば、その友人―――霊烏路空が上機嫌に出迎えてくれた。
いつも能天気で機嫌のおくうだが、今日はいつもよりも輪をかけて機嫌がいい。
「どうしたのさおくう、今日は随分と機嫌がいいじゃないか」
「うん! えっとね、新しい必殺技作ったんだけどさ、出来が良かったらこのままスペルカードにしようと思ってね。
ねぇお燐、ちょっと見てもらえないかな?」
「ほうほう、おくうの弾幕はいつも豪快だからねぇ。見てて飽きないし、いいよ。やってみなよ」
そんなわけで、お燐から了解をもらったおくうは、意気揚々と彼女に背を向ける。
すぅーっと大きく息を吸い、やがて大きく手を広げたようなポーズをとった。
やがて、おくうの胸の中心部から荒ぶるエネルギーの本流が、渦を巻くように凝縮されていく。
眩い太陽のごとき輝きを放ちながら、ソレはどんどんと肥大化していくさまを見て、お燐の嫌な予感が段々と膨れ上がっていた。
何かまずい。そう思い始めた頃には、その巨大なエネルギーはまさしく太陽のごとき巨大さになり、おくうはそれを両腕で抱きかかえるような体勢のまま、大きく飛び上がり。
「ちょっ!!? 待っ!!?」
「スト○ァァァァァァァァァァァ・サァァァ○シャァァァァァァインッ!!」
お燐の制止を振り切って、巨大なエネルギーの塊を思いっきりぶん投げた。
そして地底は幻想郷もろともぶっ飛んだ。
▼
「ソレはまた何というか……妙な夢を見たものね、あなたも」
「うぅ、夢でよかったと心のそこから思ってますよぅ」
そんなこんなで地霊殿の古明地さとりの資質、先ほどの夢を見たお燐は疲れたように主人の言葉に答えた。
彼女にしてみればまさしく悪夢に近かっただろう。なまじその親友が本当にそんなことが出来そうな力を持っているだけに始末におえない。
そんな彼女の様子に、さとりは苦笑をこぼしてティーカップに紅茶を注ぐ。
こぽこぽと紅茶が注がれる音に耳を傾けていると、廊下の方からドタドタと慌しい足音が近づいてきた。
やがて思いっきりドアが開け放たれ、そこに立っていたのはお燐の友人のおくうである。
「ただいまーさとり様、お燐ー!」
「あら、お帰りなさいおくう。今日はどこに遊びに行ってたのかしら?」
「えっとね、こいし様と一緒に山の上の巫女のところに行ってました。そこでたしかでーぶいでーとか言うのをみんなで見てました」
「あらあら、それはまた大所帯ね。一体、そのでーぶいでーとやらはどんな―――ッ」
言いかけた言葉が、ピタリと止まる。
そのさとりの様子に気づく様子もなく、元気に親友に駆け寄るこの地獄鴉は実に楽しそうであった。
「お燐、でーぶいでーで見たあにめってやつ、すごかったんだよー! おっきなロボットがこう、ズガーン、ドカーン、ズバーンってかんじでさ!!」
「いや、わけわかんないから。そんな抽象的な話されても」
「わかった、じゃあ実演してあげるね! あのロボットの技、私ならなんとなく似たような感じなのが出来る気がする!!」
そういって自信満々に言い切る親友に冷めた視線を送るお燐だったが、血相を変えたさとりがお燐に向かって口を開く。
「いけない、おくうを止めてお燐!!」
「ひゃい!!?」
彼女の言葉に慌てて友人を見てみれば、なんということでしょう、そこには夢で見た光景とまったく瓜二つな現状があーるじゃありませんかッ!
「うにゅうぅぅぅ! スト○ァァァァァァ・サァァ○シャァァァァァァァ―――」
『おくうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!? ちょっと待っ―――』
二人の制止の声もむなしく、そしてやっぱり地下もろとも幻想郷は吹っ飛んだ。
▼
「という夢をですねさとり様―――」
「いや、もうそれはいいですから」
二度あることは三度ある?
火焔猫燐が暢気に歌を口ずさみながら親友の仕事場に訪れてきてみれば、その友人―――霊烏路空が上機嫌に出迎えてくれた。
いつも能天気で機嫌のおくうだが、今日はいつもよりも輪をかけて機嫌がいい。
「どうしたのさおくう、今日は随分と機嫌がいいじゃないか」
「うん! えっとね、新しい必殺技作ったんだけどさ、出来が良かったらこのままスペルカードにしようと思ってね。
ねぇお燐、ちょっと見てもらえないかな?」
「ほうほう、おくうの弾幕はいつも豪快だからねぇ。見てて飽きないし、いいよ。やってみなよ」
そんなわけで、お燐から了解をもらったおくうは、意気揚々と彼女に背を向ける。
すぅーっと大きく息を吸い、やがて大きく手を広げたようなポーズをとった。
やがて、おくうの胸の中心部から荒ぶるエネルギーの本流が、渦を巻くように凝縮されていく。
眩い太陽のごとき輝きを放ちながら、ソレはどんどんと肥大化していくさまを見て、お燐の嫌な予感が段々と膨れ上がっていた。
何かまずい。そう思い始めた頃には、その巨大なエネルギーはまさしく太陽のごとき巨大さになり、おくうはそれを両腕で抱きかかえるような体勢のまま、大きく飛び上がり。
「ちょっ!!? 待っ!!?」
「スト○ァァァァァァァァァァァ・サァァァ○シャァァァァァァインッ!!」
お燐の制止を振り切って、巨大なエネルギーの塊を思いっきりぶん投げた。
そして地底は幻想郷もろともぶっ飛んだ。
▼
「ソレはまた何というか……妙な夢を見たものね、あなたも」
「うぅ、夢でよかったと心のそこから思ってますよぅ」
そんなこんなで地霊殿の古明地さとりの資質、先ほどの夢を見たお燐は疲れたように主人の言葉に答えた。
彼女にしてみればまさしく悪夢に近かっただろう。なまじその親友が本当にそんなことが出来そうな力を持っているだけに始末におえない。
そんな彼女の様子に、さとりは苦笑をこぼしてティーカップに紅茶を注ぐ。
こぽこぽと紅茶が注がれる音に耳を傾けていると、廊下の方からドタドタと慌しい足音が近づいてきた。
やがて思いっきりドアが開け放たれ、そこに立っていたのはお燐の友人のおくうである。
「ただいまーさとり様、お燐ー!」
「あら、お帰りなさいおくう。今日はどこに遊びに行ってたのかしら?」
「えっとね、こいし様と一緒に山の上の巫女のところに行ってました。そこでたしかでーぶいでーとか言うのをみんなで見てました」
「あらあら、それはまた大所帯ね。一体、そのでーぶいでーとやらはどんな―――ッ」
言いかけた言葉が、ピタリと止まる。
そのさとりの様子に気づく様子もなく、元気に親友に駆け寄るこの地獄鴉は実に楽しそうであった。
「お燐、でーぶいでーで見たあにめってやつ、すごかったんだよー! おっきなロボットがこう、ズガーン、ドカーン、ズバーンってかんじでさ!!」
「いや、わけわかんないから。そんな抽象的な話されても」
「わかった、じゃあ実演してあげるね! あのロボットの技、私ならなんとなく似たような感じなのが出来る気がする!!」
そういって自信満々に言い切る親友に冷めた視線を送るお燐だったが、血相を変えたさとりがお燐に向かって口を開く。
「いけない、おくうを止めてお燐!!」
「ひゃい!!?」
彼女の言葉に慌てて友人を見てみれば、なんということでしょう、そこには夢で見た光景とまったく瓜二つな現状があーるじゃありませんかッ!
「うにゅうぅぅぅ! スト○ァァァァァァ・サァァ○シャァァァァァァァ―――」
『おくうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!? ちょっと待っ―――』
二人の制止の声もむなしく、そしてやっぱり地下もろとも幻想郷は吹っ飛んだ。
▼
「という夢をですねさとり様―――」
「いや、もうそれはいいですから」
二度あることは三度ある?
豊姫さまが月○蝶である!って言っちゃったりとか、
誰しも一度は思いますもんね。
もしかして、さとりの自室の誤字でしょうか?
スポイラーの弾幕を見てしまうと、お空の力の恐ろしさを再認識してしまいます。
資質→私室ですか?
「それがユーのマキシマムですかぁ~」
お空の弾幕はほんとにそれっぽいですよね。連発してくるから余計にたちが悪い(笑。
とあるスパロボファン(歴代最高はサターン版F&完結変だと堅く誓う者)より
本流→奔流ではないですか