Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

飲み過ぎ注意

2006/04/16 10:48:47
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 鈴仙・優曇華院・イナバは、陽光と雀の鳴き声で目が覚めた。
 
 
 そして。
 目が覚めたら尻があった。
 
 あれ?
 
 頭の奥でガンガンと銅鑼が鳴らされている。
 頭痛が痛い、と素で考えてしまうほど、まともに頭脳が働いていない。
 体が重い。まともに動かせない。
 掌や足指は動かせるが、体はまるで重しが乗せられたかのように固定されている。
 そして目の前には尻。
 
 尻。
 尻である。
 
 きちんと毛の手入れもされ、つるつるのぷりぷりが、こう、目の前に。
 時折ふりふりと微かに揺れたり、菊の花が呼吸するかのようにぱくぱくしていたり。
 エロいなあ、とか、どんなニオイがするんだろうか、とか、益体もない考えが浮かんでは消えて只今絶賛混乱中。
 
 んで。
 コレは一体誰の尻だろうか。
 そして。
 一体何が起こったのだろうか。
 
 
 なんというか、美味しそうなお尻をなんとか意識の端に追いやって。
 昨晩何があったのか必死に思い出す。
 
 
 
 
 
 ちなみに。
 下半身が妙にスースーしている気がするが。
 確認できないので今は考えないようにした。
 ……何があったんだろう? マジで。
 
 
 
 
 
「……そういえば、昨晩は師匠がいなかったんだっけ」
 
 離れた村に薬師として赴いて、そのまま歓待を受けるため一泊するとのことだった。
 永琳は基本的に家事には関わっていないため、特に永遠亭の運営に支障が来されるわけでもなく、永遠亭はただ永琳がいないだけで、それ以外は特に変わりようのない夜を迎えるはずだった。
 はずだった。
 自分も師匠から与えられた課題にひたすら取り組んで、あとは夜食でも摘んで寝るかなあ、というところまではいつも通りだった。
 
「……夜食?」
 
 そうだ。
 厨房に夜食を取りに行ったんだ。
 そしたら、いつもなら既に灯りが消えてるはずの厨房が明るくて……。
 
「……それで……確か……てゐが……てゐがいたんだ!」
 
 思い出してきた。
 厨房ではてゐが何やらごそごそやっていて、師匠のいない隙に悪さをするつもりなのではないかと疑って――
 
 
 
 
 
「――こら! てゐ、何やってるの!?」
「うわひゃあっ!? ……って、鈴仙か。驚かさないで」
「何か悪戯しようとしてたんじゃないの?」
「へ? やだなー。私がそんなことするわけないじゃん」
「嘘つき」
「兎ですからー」
「じゃなくて、明日の材料に何か仕込んだりしてないよね?」
「ひどいなあ。私がそんなことするように見える?」
「昨日もやったじゃない」
「まあそれはそれとして」
「こら」
「いやさ、せっかく永琳がいないんだから、なんというか、鬼の居ぬ間に心の洗濯を、と」
 
 そう言って、てゐがごそごそと取り出したのは。
 大吟醸の一升瓶。
 
「……飲(や)る気なの?」
「兎ですからー。んで、鈴仙もどう?」
「む」
「お酒、嫌いじゃないんでしょ?」
「そりゃそうだけど……」
「大丈夫だって! 二日酔いでぐでんぐでんになっても、永琳が帰ってくるのは明日の晩だから怒られないって!」
「……かなり飲る気なのね」
「で、どう? 二日酔い付き飲み会。飲らないか?」
「…………」
 
 
 
 
 
「それで……てゐと一緒に部屋で飲むことになったんだっけ」
 
 ということは。
 この尻はてゐの尻だろうか。
 この頭痛は間違いなく二日酔いによるものだろう。
 こんなになるまで飲んだということは、それはもう、ぐでんぐでんになったに違いない。
 酔った勢いでてゐと巫山戯たことをして、その結果が今のこの状態なのだろうか。
 てゐの尻……。
 ……いや、てゐの尻にしては綺麗すぎる気がする。
 てゐはかなりずぼらな方だから、陰毛の手入れもおざなり程度のはずだ。
 少なくとも、こんな、卵形でうっすらと、なんてめちゃくちゃ丁寧な手入れをしているとは思えない。
 
「ってことは……第三者の乱入があった!?」
 
 まだまだ思い出さなければならないことはある模様。
 痛む頭を必死に回し、とにかく昨晩の記憶をほじくり返す……!
 
 
 
 
 
 宴もたけなわとなり、てゐも自分も気分のいいほろ酔い加減。
 さーてそれじゃあ一気に潜るかー、と互いのコップを満杯にしたところで、
 
 こう、すぱん、と。
 障子が開け放たれた。
 
「あー! 二人とも何面白そうなことしてるのよ!?
 主人を差し置いて飲み会だなんて悪い兎ね」
「ひ、姫!?」
「違うんです! これは鈴仙が無理矢理!」
「てい!」
「――ふぎゃ!? ……今の、名前呼んだんじゃなくて、絶対に掛け声だったよね!?」
「人を最初の発言で売ろうとするのが悪い!」
「飲るかこの!」
「飲らいでか!」
 
「って、何事もなかったかのように飲むのを再開するな!
 私も混ぜなさいーっ! せっかくえーりんがいないんだから、痛飲とかしてみたいのよ!」
 
 あー。確かに師匠はそういうの怒るしなあ。
 じゃなくて。
 
「ひ、姫と私たちが一緒に飲むんですか!?」
「あら。お酒の強さだったら負けないわよ」
「そうじゃなくて、その、畏れ多いというか……」
「……独りのお酒は、美味しくないんだけどなあ……」
「…………う」

「いいじゃん鈴仙。姫が一緒でもいいじゃない!
 お酒の席の上ってことで、悪戯しても怒られないしね!」
「そしてアンタは自分の欲求に素直過ぎね」
 
 
 
 
 
「……そうだ。姫と一緒に飲むことになったん、だっけ……」
 
 呟きながら、さーっと顔から血の気が引いていく。
 えーと。
 つまるところ。
 この尻って。
 要するに。
 とあるお方の可能性がめちゃくちゃ高い……!?
 
「な、な、な、何があったんだっけ!? いやマジでっ!!!」
 
 ガンガンガンと後頭部を畳に叩き付けてみる。
 目の奥でチカチカと火花が散る。
 これでもかこれでもか、とひたすら後頭部を虐め続けて、ふと、脳裏に浮かんだワンシーン。
 
 
 
 
 
 
 
 目を回したてゐが部屋の片隅で一升瓶を抱えて寝転がっていて。
 
 こう、ハイテンションになって体温も上がり、着ている服を無造作にはだけさせた自分と輝夜。
 視界は既にぼんやりしていて、輝夜の瞳もとろんとしている。
 
「ねー、イナバー。何か面白いことしましょー!」
「あはははははそうですねー姫ー座薬の差しっこなんてどうでしょうかー?」
「いいわねそれー! よっしゃー!」
「はい、これが姫の分ですよー! 負けませんからねー!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「……逃げよう」
 
 思い出した。
 おそらく今の状況は、尻丸出しの輝夜に乗られた、尻丸出しの自分、といった感じだろう。
 絶望した。
 もう着の身着のまま逃げるしかない。
 
 でも、体は輝夜が上に乗ってるせいで動かせない。
 
 
 やることもないしこれからの生活に絶望したところで。
 とりあえず耳元に転がっていた座薬をなんとかくわえ、目の前の尻に突っ込んでみた。
 
 
 
   【完】
K2トーナメント開催!
鈴仙・優曇華院・イナバと蓬莱山輝夜は同率69位!
 
ついカッとなってやった。今は公開している。
猫の人
コメント



1.名無し妖怪削除
これはまたエロくてけしからんですね。もっとやってください。
2.名無し妖怪削除
とりあえずえーりん早く帰って来てもっとけしからん事してください。
3.削除
果てしなくくっきりはっきり状況が脳裏に。えろいよ、えろすぎるよ。
4.削除
輝夜「よっよくも俺のア○ルを…。」

(*´Д`)b