天気の悪い日は読書に勤しむもの。
……ふう。
邪魔者が来なければいいが。
「あの、パチュリー様」
……来た。
「何?咲夜」
「この衣装を見てどう思いますか?」
咲夜が手にしているファンシーな服。
一つは白い、清楚な感じのヒラヒラ。
もう一つは黒い、活動的なミニスート。
「随分派手な服ね。それ、何に使うの?」
「お嬢様方二人に着て頂いて、正義と愛と微百合の力で戦う戦士になって貰うのです」
……どうしようかしら。焼こうかしら。
「……詳しく教えてくれる?」
「はい。これを着た二人は決め台詞も有るのです。ふたりはプリ……じゃなかった。『ふたりはドラキュラ!!』なんですがどうでしょう?」
小さい子とオジサンが喜びそうね。
「テーマ曲も考えたんです」
~KANZEN!ふたりはドラキュラ~
ドラキュラ ドラキュラ
ドラキュラ ドラキュラ ドラキュラ ドラキュラ
ドラクルでキュアキュア ふたりはドラッキュラ~!
一難去ってまた一難 ぶっちゃけありえない!
十字架見ててもふたりは むちゃくちゃタフだしぃ
お互い日差しを乗り越えるたび 強くペドくなるね
うーbest!mybest!
生きてるんだから新月なんてメじゃない!
血吸う門に福来る(きたる)でしょ!ネガティブだって ブッ飛ぶぅ~!
鮮血の花 咲かせて!思いっきり~もっとロリロリ!!
ドラキュラ ドラキュラ ドラキュラ ドラキュラ
ドラクルでキュアキュア ふたりはドラッキュラ~!
「ちなみに続編は『ふたりはドラキュラ MyHeartブレイク』になるんですがどうでしょう?」
「咲夜……貴方の努力は認めるわ。でもね、女の吸血鬼はドラキュラじゃなくて、ドラキュリーナよ」
「――え!?」
「『おジャ魔女どレミィ』にしたら?」
「なるほど!!!」