周りの景色は見渡す限りの竹林
そんな中、ひっそり佇む永遠亭
不思議な機材が一杯の、怪しいお部屋は誰の部屋?
「ししょー、お客さんですよー」
ドンドンと扉を叩く音がする
従者のウサギが呼んでいる
付け耳ウサギが呼んでいる
「付け耳じゃありません!」
「ウドンゲ、誰に怒鳴っているの?」
ガチャリとノブを鳴らしつつ、のっそり出てきたお師匠さん
目の下真っ黒クマ作り、徹夜の証が自己主張…………歳か
「年齢は関係ありません! というか不老不死ですっ!」
「師匠こそ、誰に怒鳴ってるんですか?」
似たもの同士の師匠と弟子が、二人で一緒に首傾げ、頭にハテナを浮かべてる
困っているのは訪問者
呼ばれて訪れやってきた、七色ゴスロリ人形使い
普段は深い森の中、人形相手にヒキコモリ
今回久々出てきた訳は頼んだ薬が出来たから?
「ちょっと、二人して首傾げないで欲しいんだけど」
「ああ、ごめんなさいね」
「す、すいません」
「まぁいいけど、ところで頼んでいた薬が出来た頃かと思って来たんですが」
頬を微妙に引きつらせ、訪ねてみるのは出来具合
「ええ、今しがた出来たところよ」
「効果の程は?」
ゆっくりお庭を指差す永琳
つられてお庭を眺めるアリス
「待ってー! 妹紅ーっ!」
「来るなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ピンクのハートを飛ばしつつ、ライバルたちが鬼ごっこ
輝夜と妹紅の鬼ごっこ
桃色オーラを身に纏い、輝夜が妹紅を追いかける
汗かきベソかき髪の毛乱し、妹紅は必死に逃走中
「私のっ! 愛をっ! 受けっ止めってーっ!」
「あんた今日おかしいってばぁぁぁっ!」
土煙を巻き上げながら二人は遠くへ消えていく
「いい加減、あの二人の喧嘩にも嫌気がさしちゃって」
「主に一服持ったわけ?」
「毎回毎回、屋敷の修復をするのも大変なのよ?」
従者もうんうん頷きながら師匠の言葉に同意を示す
ともあれ効果はしっかり目にし、アリスはにっこり微笑んだ
どうせ所詮は他人事、重要なのは自分事
七色魔法の人形遣い、腹はしっかり真っ黒だ
「じゃあ、これお礼ね」
「はい、毎度あり」
お代を払って受け取るは、永琳印の紙包み
怪しい怪しいお薬はカプセル? 錠剤? 飲み薬?
「混ぜやすいように、粉末にしておいたわよ」
「それはどうも」
「気をつけて使ってね」
しっかり包みを胸に抱き、想うは黒い想い人
これから出向いて一服もって、今夜は夢見た桃色時空!
溢れる涎もそのままに森の自宅へまっしぐら
まずはお風呂に着替えにベッドメイク
ぬかりは無いわよ、霧雨魔理沙!
「ししょー、あんなお薬売っちゃってほんとに良いんですかー?」
「あら、ウドンゲまだ居たの?」
去ってくお客を見送りながら、従者が師匠に質問ひとつ
師匠に存在忘れられ、従者はショックでため息ひとつ
それを見ながら微笑む師匠、S度は多分世界一
「あれ、ほれ薬ですよね?」
「そうよ、使い方はいたって簡単。 飲んでからはじめて見た人を好きになるの」
「またえらく古典的なものを……」
「あら、でもそのおかげでお屋敷は壊れずにすんでるのよ?」
「まぁ、それはそうなんですけど」
ところが人生甘くない
遠くで聞こえる地響きふたつ、だんだんこっちに向かってる
埃と砂を巻き上げながら二人の視界で止まる影
「はぁはぁ、妹紅ーっ!」
「ぜぇぜぇ、輝夜ーっ!」
「そこまで言うこと聞かないのなら」
「なんだってんだよヒキコモリ」
「ころしてでもうばいとる」
逃げ出すウサギに、泣き出すウサギ周りの迷惑省みず、やっぱり始まる弾幕戦
がんばれ妹紅、負けるな妹紅
馬鹿は死ななきゃ直らない、薬の効果も今生限り
色に狂ったライバルを、殺して正気に戻らせろ!
負ければ地獄、勝っても地獄?
勝ったら結局いがみ合い
負けたら…………
そんな中、ひっそり佇む永遠亭
不思議な機材が一杯の、怪しいお部屋は誰の部屋?
「ししょー、お客さんですよー」
ドンドンと扉を叩く音がする
従者のウサギが呼んでいる
付け耳ウサギが呼んでいる
「付け耳じゃありません!」
「ウドンゲ、誰に怒鳴っているの?」
ガチャリとノブを鳴らしつつ、のっそり出てきたお師匠さん
目の下真っ黒クマ作り、徹夜の証が自己主張…………歳か
「年齢は関係ありません! というか不老不死ですっ!」
「師匠こそ、誰に怒鳴ってるんですか?」
似たもの同士の師匠と弟子が、二人で一緒に首傾げ、頭にハテナを浮かべてる
困っているのは訪問者
呼ばれて訪れやってきた、七色ゴスロリ人形使い
普段は深い森の中、人形相手にヒキコモリ
今回久々出てきた訳は頼んだ薬が出来たから?
「ちょっと、二人して首傾げないで欲しいんだけど」
「ああ、ごめんなさいね」
「す、すいません」
「まぁいいけど、ところで頼んでいた薬が出来た頃かと思って来たんですが」
頬を微妙に引きつらせ、訪ねてみるのは出来具合
「ええ、今しがた出来たところよ」
「効果の程は?」
ゆっくりお庭を指差す永琳
つられてお庭を眺めるアリス
「待ってー! 妹紅ーっ!」
「来るなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ピンクのハートを飛ばしつつ、ライバルたちが鬼ごっこ
輝夜と妹紅の鬼ごっこ
桃色オーラを身に纏い、輝夜が妹紅を追いかける
汗かきベソかき髪の毛乱し、妹紅は必死に逃走中
「私のっ! 愛をっ! 受けっ止めってーっ!」
「あんた今日おかしいってばぁぁぁっ!」
土煙を巻き上げながら二人は遠くへ消えていく
「いい加減、あの二人の喧嘩にも嫌気がさしちゃって」
「主に一服持ったわけ?」
「毎回毎回、屋敷の修復をするのも大変なのよ?」
従者もうんうん頷きながら師匠の言葉に同意を示す
ともあれ効果はしっかり目にし、アリスはにっこり微笑んだ
どうせ所詮は他人事、重要なのは自分事
七色魔法の人形遣い、腹はしっかり真っ黒だ
「じゃあ、これお礼ね」
「はい、毎度あり」
お代を払って受け取るは、永琳印の紙包み
怪しい怪しいお薬はカプセル? 錠剤? 飲み薬?
「混ぜやすいように、粉末にしておいたわよ」
「それはどうも」
「気をつけて使ってね」
しっかり包みを胸に抱き、想うは黒い想い人
これから出向いて一服もって、今夜は夢見た桃色時空!
溢れる涎もそのままに森の自宅へまっしぐら
まずはお風呂に着替えにベッドメイク
ぬかりは無いわよ、霧雨魔理沙!
「ししょー、あんなお薬売っちゃってほんとに良いんですかー?」
「あら、ウドンゲまだ居たの?」
去ってくお客を見送りながら、従者が師匠に質問ひとつ
師匠に存在忘れられ、従者はショックでため息ひとつ
それを見ながら微笑む師匠、S度は多分世界一
「あれ、ほれ薬ですよね?」
「そうよ、使い方はいたって簡単。 飲んでからはじめて見た人を好きになるの」
「またえらく古典的なものを……」
「あら、でもそのおかげでお屋敷は壊れずにすんでるのよ?」
「まぁ、それはそうなんですけど」
ところが人生甘くない
遠くで聞こえる地響きふたつ、だんだんこっちに向かってる
埃と砂を巻き上げながら二人の視界で止まる影
「はぁはぁ、妹紅ーっ!」
「ぜぇぜぇ、輝夜ーっ!」
「そこまで言うこと聞かないのなら」
「なんだってんだよヒキコモリ」
「ころしてでもうばいとる」
逃げ出すウサギに、泣き出すウサギ周りの迷惑省みず、やっぱり始まる弾幕戦
がんばれ妹紅、負けるな妹紅
馬鹿は死ななきゃ直らない、薬の効果も今生限り
色に狂ったライバルを、殺して正気に戻らせろ!
負ければ地獄、勝っても地獄?
勝ったら結局いがみ合い
負けたら…………