~あらすじ~
ある日、紅魔館の本が盗まれるという事件が発生した。
犯人を捕まえるため、手がかりとされるボタンを手に、咲夜とレミリアは香霖堂へ調査に来ていた。
ズズズ
「このボタンがどうかしたのかい?」
香霖堂の店主、森近 霖之助がコーヒーをすすりながら尋ねた。
「いえ…見覚えがないのなら別にいいんです。どんな服に着いていたボタンなのか思い出せなくて……」
咲夜がそう言うと、店主は「ふ~~ん」と言った後、自分の食べていたたべっ子どうぶつをレミリアに薦めていた
「おじょうちゃん 「たべっ子どうぶつ」ひとつどお?ラクダは最後に食べるって決めているからそれ以外ならナに食べてもいいよ」
「いえ…けっこうだわ」
店主はレミリアの断りに顔色を変えることなく口を開いた。
「でも見覚えがないもなにもさ…その『ボタン』の服ならほら そこに修理したばっかのヤツがあるよ 昨日まったく同じ『ボタン』を付け直してくれってお客さんあってさ」
「えっ!?」
驚愕の表情を浮かべるレミリア
「ほら同じ『ボタン』でしょう……?」
店主を置いてきぼりにして店内の空気が張り詰めていく
「咲夜ッ!!」
「やれやれね…見つけましたわね…お嬢様……」
「見つけた?」
店主が不思議そうな顔でレミリアを見つめる。
「い…いや…そ…それよりどんな客だったのかしら?名前わかるかしら?」
誤魔化しながらレミリアは店主に尋ねる。
「名前? そりゃあわかりますともバカにしているのかい?注文を受けたお客の名前は全て覚えているさ。それがお客に対する思いやりってやつさ何千何百人だろうとね!」
「本当なの…」
「やっやったァ!スゴイわッ! な…なんて名前かおしえてもらえるかしら?」
店主は数秒間沈黙した後に、口を開いた。
「それよりも服のえりのところに注文フダがついててね…もちろん覚えているさ何百人だろうとね…見た方が早いかなーと思って…」
そう忘れていたことの言い訳をしながら店主は服のエリえと手をかける。
咲夜とレミリアの緊張は高まり、早くその名前が読まれることを待った。
「え~とえ~とこの名字は……何て読むのかな…たしか…」
「ど…どれかしら み…見せなさい」
レミリアが名字の読めない店主へと近づいた時だった。
ボ ゴ オ ォ ッ
「え? え?」
その瞬間、店主の持っていたマグカップは割れ、店主の指が空中を舞っていた。
店主は何が起こったかわからないという様子で自分の手を見つめている。
「はっ!」
咲夜の視線が店主の肩に集中する
『コッチヲ見ロ』
店主の肩には一体の可愛らしい人形が乗っていた。
「な……なあんだあ――――ッ!?僕の手がぁ―――ッ」
ようやく状況を飲み込んだ店主が叫ぶと、肩に乗った人形は呟いた
『オイ コッチヲ見ロッテイッテルンダゼ』
「? ? !?」
その声に店主が振り向くと肩には人形が店主を睨みつけていた。
「うわああああああっ! あごォッ!!」
店主が叫ぶと人形は店主の口の中へと飛び込んだ。それにより店主の顔中から血が噴出し、店主は倒れた。
「うああああああああああ」
その光景に叫びをあげるレミリア。
「『犯人』の能力か……!?」
その中で咲夜だけが冷静だった。
とっさに咲夜の後ろに隠れたレミリア。しかしそこであることに気づく。
「さ、咲夜ッ!」
レミリアの声に咲夜が振り向くと、犯人の服のかけてあったハンガーの横のドアが少し開いており、そこから何者かの手がその服をつかんでいたのだ。
「ヤ……『犯人(ヤツ)』がいるッ!上着を持っていかれるわッ!」
そのころ扉の向こうでは……
「………まさかどこかでなくしたとばかり思っていた上着の『ボタン』を調べている者がいるなんて…見られたかしら……?このアリス・マーガトロイドの名を…なぜ最近こんな目になかり遭うのかしら…?こいつら…消えてもらうわ…私の作ったの第2の人形で……『チルノ』とかいう小娘のよーに………」
そして店内
「やれやれ…『犯人』が服をとりに来るなんて……」
そこでレミリアは人形の異変に気づく。
「はッ! ま……まだ動いてる……な…何をする気なの……」
TO BE CONTINUED……
『変なコンプレックスを持っている敵のスタンド使い』の役にアリスが似合いすぎてて笑いました。
>服のエリえと
エリへと じゃないでしょうか。
あと襟が平仮名だったり片仮名だったりしているので、統一した方がよいのではないでしょうか。