連日続く宴会騒ぎ、騒ぎ続ける少女達
これは、そんな宴の良くある一コマである
今日もまた、誰とも無く神社に集まり飲んで騒いでの宴会が行われていた
そんな宴会の中では、普段仲が悪い者達や過去に諍いのあった者達も仲良く楽しんでいる
けれど、やはり祭りと喧嘩は幻想の華
人が集まって騒がしければ些細な事で何かしら騒動が起こるものなのだ
「妖夢はね、少し無茶な事言っても真面目に考えて全力で応えてくれる所が可愛いのよ」
「結果が伴わなければ意味は無いでしょう? 其の点、咲夜は自慢出来るぐらいに完璧ね」
此処に、自分に仕える者を自慢しあう者達がいた
白玉楼の主『西行寺幽々子』と紅魔館の主『レミリア・スカーレット』の二人である
最初はお互いの壮健を祝う挨拶から始まり最近の世間話、そして互い相手に仕える者を褒める話し合いだったのだ
『貴女の所のメイド、とっても優秀ね』
『そちらの庭師は、一緒に居て退屈しないだろう』
そんなほのぼのした話だったのに何を間違ったのか、お互いこう言い始めたのだ
『妖夢には負けるけど』
『咲夜ほどではないけど』
そして何気に負けん気の強いレミリアが己の従者自慢を始めれば、幽々子も負けじと自慢話
ちなみにその自慢話を後ろで聞いている二人は、恥ずかしそうに頬を桜色に染めていた
「うちの妖夢が振るう刀に、斬れない物はあんまりないわ」
「咲夜のナイフ捌きは芸術よ」
「でも、ナイフなのね」
「芸術なのよ」
「イナフー」
「その喧嘩買った! 」
聞いていた誰もが理解できない理由で喧嘩になる
レミリアは咲夜に命令した
「咲夜! 貴女のナイフでそこの半霊を三寸刻みにしてやりなさい! 」
「・・・・・・・お嬢様、あれほど駄目だと言いました例のAB型を飲んでいますね? 」
「出来たら、ご褒美に『ちゅー』してあげるから! 」
「あぁ其処の半人前、ちょっと面貸して? 」
紅魔館のメイド『十六夜咲夜』が幽人の庭師『魂魄妖夢』に良い笑顔で手招き、ナイフは既に何かの血に濡れている
それと全く関係ないが『例のAB型』とは、70歳の人間でありながらどう見ても10歳以下だったどこかしらレミリアに似ていた人間の血の事である
其の血は吸血鬼を悪酔いさせる程度の味がすると言う、咲夜が衝動的に攫ってきたけれど泣く泣く人里に返したという逸話も在り
「幽々子様、どうしましょうか? 」
「斬りなさい」
「分かりました」
一言、妖夢にとっては幽々子の一言で十分に刀を抜く意味になる
妖夢は構えた、斬る覚悟完了
そんな妖夢に両手に持つナイフで襲い掛かる咲夜、宴会の席と心がけて能力は使用しないがちょっと本気だ
ナイフと刀が激しく火花を散らし、そしてナイフが砕け散る
妖夢はその隙を逃さないとばかりに斬りつけるも、気がつけば咲夜の姿は忽然と消えてレミリアの後ろにあった
「流石に、真正面からは難しいです。申し訳在りません」
「じゃ、ご褒美はなし」
十六夜咲夜、撃沈
けれどそんな二人の会話を聞いていた幽々子は、手に持つ扇子で口を隠しながら上品に笑った
「ふふふ、ナイフが斬れちゃったー」
「ぐ・・・・・確かに中々鋭い切れ味ね」
「斬れちゃったー」
「でも、斬れたんじゃなくて砕けたのよ」
「イナッフー」
「パチェ! 何か其処の半霊が斬れない位硬い物出してー! 」
レミリアは珍しく一緒に、と言うか無理やり連れて来た親友の魔女『パチュリー・ノーレッジ』に泣きついた
「面倒」
「そんな!? 私がこんなに必死に頼んでいるのにそんな理由で断るの!? 」
「はいはい、わかったから。あんまりくっつかないで、ウザイ」
「・・・・・・・喜ぶべきか、悲しむべきか」
複雑な心境で悩み始めるレミリアを放っておいて、パチュリーは魔法を展開する
魔法で出来た魔法陣の上に、光と共に何かが召還された
「ちゅるちゅる」
鶉、ではなく冷やし素麺を食べる紅魔館門番『紅美鈴』だった
呼び出された美鈴は、突然呼び出されたので座っていた椅子もなければ食べていた素麺の入っていた器も無い事に愕然した
なので仕方なく帽子の中から椅子と机と素麺を取り出して食事再開する美鈴、周りから歓声が上がる
自分自身が不思議な存在であるにもかかわらず、その不思議な出来事に固まっている妖夢
「そんな刀で、私達の仲を斬る事は出来ないわ」
呆然とする妖夢に見せ付けるかのように美鈴へとしなだれかかるパチュリー、勿論酔っていた
美鈴は素麺を食べている
「そんな! 私との事は遊びだったの!?」
酔っているパチュリーの行動に前振りも無く復活した咲夜が激昂、怒りながらもハンカチを噛み締めるという細かいところまで瀟洒だ
美鈴は素麺を食べていた
「パチュリー様! パチュリー様の事を一番に分かっているのは私なのにっ・・・・! 」
ひょっこりと何処からとも無く出てきたヴワル図書館司書『小悪魔』は眼が少し本気である
けれど残念ながら続くレミリアの妹『フランドール・スカーレット』は来なかった
自分の体調を壊してみると動けない、彼女は自らを顧みないチャレンジャー
こうして紅魔館の面々が神社にて大集合、美鈴は素麺を食べていた
「な、何なの!? 」
困惑するレミリアが放置され、面々が動き出す
持ちえる能力全開で動き出した彼女達に不可能は無い、三秒で劇場が完成した
仲が良い上に湧き上がる拍手と視線を独り占め、蚊帳の外なレミリアは納得いかない
納得いかないレミリアが華麗にスルーされて、彼女達は歌いだす
「「 斬れない物ー 」」
「「 それは縁ー 」」
「「 硬い物ー 」」
「「 それは深い絆ー 」」
「「 そして最も硬い物ー 」」
「「「「 そーれーはー、あーいー! 」」」
出演:劇団式『紅い魔の館』
音楽:騒霊『プリズムリバー』
脚本:脚本家『謎のパチュレッジ ( 匿名 ) 』
紅魔館の面々が歌い終わり一仕事した顔で撤収し、エンディングまで流れ始めた
それを見た宴会に訪れていた面々は『良いもの見たなぁー』と酔い気持ちで居た時、放置され続けたレミリアが言う
「家の門番は、硬いから斬れないはずよ」
全員が驚愕の視線をレミリアに向ける、まわりの視線を独占し満足するレミリアは空気を読まない
そして幽々子は面白そうに妖夢に言う
「妖夢、斬っちゃいなさい」
言われて妖夢は困った
美鈴を見ていると、斬ったらきっと真っ二つになると思えたからだ
幽々子の言葉を聞いた美鈴は本気で逃げようとするが、レミリアに逃がすなと間髪入れずに命令された咲夜の捕縛技術はかなり高くエロかった
「ぬ、脱げる!? 」
「動くと、さらに脱げるわ」
酔っ払い達の脱げ脱げコールに、美鈴は逃げる事を諦めた
そんな美鈴を妖夢は斬った、押さえていたはずの咲夜は既に離脱済み
ズンバラリ、普通に腰から上が宙を舞う
そして何事も無かったかのように上半身が落ちてきて合身、くっついた
「「「「「「「な、何ぃー!? 」」」」」」
「ふぅ、死ぬかと思った」
「き、斬ったけど・・・・・・全然分からない!? 何なのこれ!? 」
「これが・・・・・・ガッツ! 」
こうして、何事も無く一日が終わったのであった
これは、そんな宴の良くある一コマである
今日もまた、誰とも無く神社に集まり飲んで騒いでの宴会が行われていた
そんな宴会の中では、普段仲が悪い者達や過去に諍いのあった者達も仲良く楽しんでいる
けれど、やはり祭りと喧嘩は幻想の華
人が集まって騒がしければ些細な事で何かしら騒動が起こるものなのだ
「妖夢はね、少し無茶な事言っても真面目に考えて全力で応えてくれる所が可愛いのよ」
「結果が伴わなければ意味は無いでしょう? 其の点、咲夜は自慢出来るぐらいに完璧ね」
此処に、自分に仕える者を自慢しあう者達がいた
白玉楼の主『西行寺幽々子』と紅魔館の主『レミリア・スカーレット』の二人である
最初はお互いの壮健を祝う挨拶から始まり最近の世間話、そして互い相手に仕える者を褒める話し合いだったのだ
『貴女の所のメイド、とっても優秀ね』
『そちらの庭師は、一緒に居て退屈しないだろう』
そんなほのぼのした話だったのに何を間違ったのか、お互いこう言い始めたのだ
『妖夢には負けるけど』
『咲夜ほどではないけど』
そして何気に負けん気の強いレミリアが己の従者自慢を始めれば、幽々子も負けじと自慢話
ちなみにその自慢話を後ろで聞いている二人は、恥ずかしそうに頬を桜色に染めていた
「うちの妖夢が振るう刀に、斬れない物はあんまりないわ」
「咲夜のナイフ捌きは芸術よ」
「でも、ナイフなのね」
「芸術なのよ」
「イナフー」
「その喧嘩買った! 」
聞いていた誰もが理解できない理由で喧嘩になる
レミリアは咲夜に命令した
「咲夜! 貴女のナイフでそこの半霊を三寸刻みにしてやりなさい! 」
「・・・・・・・お嬢様、あれほど駄目だと言いました例のAB型を飲んでいますね? 」
「出来たら、ご褒美に『ちゅー』してあげるから! 」
「あぁ其処の半人前、ちょっと面貸して? 」
紅魔館のメイド『十六夜咲夜』が幽人の庭師『魂魄妖夢』に良い笑顔で手招き、ナイフは既に何かの血に濡れている
それと全く関係ないが『例のAB型』とは、70歳の人間でありながらどう見ても10歳以下だったどこかしらレミリアに似ていた人間の血の事である
其の血は吸血鬼を悪酔いさせる程度の味がすると言う、咲夜が衝動的に攫ってきたけれど泣く泣く人里に返したという逸話も在り
「幽々子様、どうしましょうか? 」
「斬りなさい」
「分かりました」
一言、妖夢にとっては幽々子の一言で十分に刀を抜く意味になる
妖夢は構えた、斬る覚悟完了
そんな妖夢に両手に持つナイフで襲い掛かる咲夜、宴会の席と心がけて能力は使用しないがちょっと本気だ
ナイフと刀が激しく火花を散らし、そしてナイフが砕け散る
妖夢はその隙を逃さないとばかりに斬りつけるも、気がつけば咲夜の姿は忽然と消えてレミリアの後ろにあった
「流石に、真正面からは難しいです。申し訳在りません」
「じゃ、ご褒美はなし」
十六夜咲夜、撃沈
けれどそんな二人の会話を聞いていた幽々子は、手に持つ扇子で口を隠しながら上品に笑った
「ふふふ、ナイフが斬れちゃったー」
「ぐ・・・・・確かに中々鋭い切れ味ね」
「斬れちゃったー」
「でも、斬れたんじゃなくて砕けたのよ」
「イナッフー」
「パチェ! 何か其処の半霊が斬れない位硬い物出してー! 」
レミリアは珍しく一緒に、と言うか無理やり連れて来た親友の魔女『パチュリー・ノーレッジ』に泣きついた
「面倒」
「そんな!? 私がこんなに必死に頼んでいるのにそんな理由で断るの!? 」
「はいはい、わかったから。あんまりくっつかないで、ウザイ」
「・・・・・・・喜ぶべきか、悲しむべきか」
複雑な心境で悩み始めるレミリアを放っておいて、パチュリーは魔法を展開する
魔法で出来た魔法陣の上に、光と共に何かが召還された
「ちゅるちゅる」
鶉、ではなく冷やし素麺を食べる紅魔館門番『紅美鈴』だった
呼び出された美鈴は、突然呼び出されたので座っていた椅子もなければ食べていた素麺の入っていた器も無い事に愕然した
なので仕方なく帽子の中から椅子と机と素麺を取り出して食事再開する美鈴、周りから歓声が上がる
自分自身が不思議な存在であるにもかかわらず、その不思議な出来事に固まっている妖夢
「そんな刀で、私達の仲を斬る事は出来ないわ」
呆然とする妖夢に見せ付けるかのように美鈴へとしなだれかかるパチュリー、勿論酔っていた
美鈴は素麺を食べている
「そんな! 私との事は遊びだったの!?」
酔っているパチュリーの行動に前振りも無く復活した咲夜が激昂、怒りながらもハンカチを噛み締めるという細かいところまで瀟洒だ
美鈴は素麺を食べていた
「パチュリー様! パチュリー様の事を一番に分かっているのは私なのにっ・・・・! 」
ひょっこりと何処からとも無く出てきたヴワル図書館司書『小悪魔』は眼が少し本気である
けれど残念ながら続くレミリアの妹『フランドール・スカーレット』は来なかった
自分の体調を壊してみると動けない、彼女は自らを顧みないチャレンジャー
こうして紅魔館の面々が神社にて大集合、美鈴は素麺を食べていた
「な、何なの!? 」
困惑するレミリアが放置され、面々が動き出す
持ちえる能力全開で動き出した彼女達に不可能は無い、三秒で劇場が完成した
仲が良い上に湧き上がる拍手と視線を独り占め、蚊帳の外なレミリアは納得いかない
納得いかないレミリアが華麗にスルーされて、彼女達は歌いだす
「「 斬れない物ー 」」
「「 それは縁ー 」」
「「 硬い物ー 」」
「「 それは深い絆ー 」」
「「 そして最も硬い物ー 」」
「「「「 そーれーはー、あーいー! 」」」
出演:劇団式『紅い魔の館』
音楽:騒霊『プリズムリバー』
脚本:脚本家『謎のパチュレッジ ( 匿名 ) 』
紅魔館の面々が歌い終わり一仕事した顔で撤収し、エンディングまで流れ始めた
それを見た宴会に訪れていた面々は『良いもの見たなぁー』と酔い気持ちで居た時、放置され続けたレミリアが言う
「家の門番は、硬いから斬れないはずよ」
全員が驚愕の視線をレミリアに向ける、まわりの視線を独占し満足するレミリアは空気を読まない
そして幽々子は面白そうに妖夢に言う
「妖夢、斬っちゃいなさい」
言われて妖夢は困った
美鈴を見ていると、斬ったらきっと真っ二つになると思えたからだ
幽々子の言葉を聞いた美鈴は本気で逃げようとするが、レミリアに逃がすなと間髪入れずに命令された咲夜の捕縛技術はかなり高くエロかった
「ぬ、脱げる!? 」
「動くと、さらに脱げるわ」
酔っ払い達の脱げ脱げコールに、美鈴は逃げる事を諦めた
そんな美鈴を妖夢は斬った、押さえていたはずの咲夜は既に離脱済み
ズンバラリ、普通に腰から上が宙を舞う
そして何事も無かったかのように上半身が落ちてきて合身、くっついた
「「「「「「「な、何ぃー!? 」」」」」」
「ふぅ、死ぬかと思った」
「き、斬ったけど・・・・・・全然分からない!? 何なのこれ!? 」
「これが・・・・・・ガッツ! 」
こうして、何事も無く一日が終わったのであった
美鈴斬れてるけどすごい、けどの体力的には瀕死なのか~
アレ思い出しましたね。
ちなみにモリガン大好きです。美鈴も。でもおっぱいが好きってワケでもないです。リグルキュンも好きです。関係ないですね。