Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

妖夢のとある朝

2007/11/23 04:33:58
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あるのどかな冬の朝
妖夢は歯の音を鳴らしながら雪かきをしていた
というかさせられていた
「しくしく・・・・・・幽々子さま、幻想郷……というか香霖堂は世知辛い所です・・・・・・」
彼女がまたしても香霖堂の雪かきをする羽目になった経緯はこうである
幽々子が自分の茶碗(どんぶりサイズ)を割ってしまったので妖夢を使いに出し、
繕ってもらうなり代わりの茶碗(どんぶり)なりを購入しようと香霖堂に来店し、
うっかり商品を壊してしまったのだ。
つまり彼女の自業自得である。
「やっと終わった・・・はやくあのすとーぶとかいう外の道具で暖まりたい・・・」
ようやく雪かきが終わり香霖堂の中に入る妖夢。
店内に充満したストーブの暖気が妖夢を包む
「霖之助さん・・・雪かき終わりました・・・」
冷え切った身体を温めるためにストーブの近くに向かいながら仕事が終わったことを報告する
しかし返事が無い
「・・・・・・霖之助さん?」
ストーブの前に陣取りながらもう一度尋ねる
「・・・・・・」
またしても返事は無い
訝しみながら霖之助に近づく
すると
「Zzz」
寝息が聞こえてきた
「うぅ・・・人には雪かきさせといて自分は寝てるなんて・・・」
そのとき妖夢に電流はしる!
今ならば霖之助は無防備!ならば・・・
(今までの仕返しをしてやるー)
そーっと近づき、霖之助の顔から眼鏡をとろうとする
(獲った!)
妖夢が自らの勝利を確信したのも束の間、

ムギュッ

霖之助に抱きしめられた
「~☆Σ&#:2p!?」
あまりの自分の理解力を超えた出来事に声がでず、酸欠の金魚のように口をパクパクさせる
(顔が!顔が近い!?)
妖夢は師匠兼祖父の妖忌ぐらいしか男性との接点がほとんど無い
つまり霖之助のように(見た目は)若い男に対する免疫など無い
よって既に妖夢の顔はよく熟れた林檎のように真っ赤だった
(KOOLになれ、KOOLになるのよ妖夢・・・こんなことでは師匠に笑われ)
そう考えたのも束の間、まだ夢の中の霖之助の寝言が聞こえてきた
「よ・・・うむ・・・」

ボンッ

耳元で自分の名前を囁かれて冷静になれるわけが無かった
(わわわWAWAWA輪和私の名前!? もしかして私の夢を見ていやいやいつも私に酷いことしてるしでもそれって愛情のうらがえしあうあう)
混乱した思考が彼女の頭を駆け巡る
ソレが限界に達した時
彼女は

―プツンッ

意識を手放した。

その数十分後、霖之助は目を覚ました
「む・・・眠ってしまっていたか」
意識が急速に覚醒していくと自分の腕の中で目を回している妖夢に気付いた
「・・・なんでだ?」
彼女が腕の中で気絶している理由について思考をめぐらすが、
寝起きでまだ覚醒しきっていない脳では思考が纏まらない。
「まあ、いいか」
考えても分らないことは考えないという思考停止に行き着く
「雪かきも終わっているようだし、少し寝かせといてあげよう」
そう言い、起こさないように妖夢の小さい身体を抱き上げ奥の居間に運んでいく
客用の布団を出し、そこに妖夢を横たえ、掛け布団を被せてやる
そしてまた店に戻った
その後、起きた妖夢は顔を真っ赤にし、逃げるように店を後にした
妖夢が香霖堂によく来るようになったのはまた別の話
どうも、男女カップリング厨の文月です
とある人にエロいとか言われた。鬱だ(゚∀゚ ≡ ゚∀゚)
関係ないけどスタッドレスタイヤに交換した。これで雪の日も安心
文月
コメント



1.nama-hane削除
なかなかにニヤニヤさせられるやり取り(?)・・・
何より横文字に弱い妖夢に萌えました!w
2.祟と祚を操る程度の能力削除
KOOLって。妖夢……
3.名無し妖怪削除
誰も言わないから、ここでオレが
こーりん殺す
4.ドルルン削除
抱きしめるだなんて…なんてエロいことを…
それは置いといてニヤニヤしながら読ませていただきました。
ごちそうさまです
5.名無し妖怪削除
いい感じだ・・・文月さん。
この調子で東方香霖堂の続編っぽいものを、ぜひ書いていただきたい!
あと、あまりにも私事なコメントにも萌えた。
6.蜃気楼削除
こーりん、何をしている…