一人でひとつめの千年の時を駈け
二人でふたつめの千年を漂い
三人でこの地に留まり
時を数えることを
止めた
博麗の大結界と呼ばれるこの地
幻想のモノドモが集い
幻想の領土を宣言するここにも
やはり
日輪は巡り
月星は其れを追う
が
それらもまた
幻想の眷属
ならば
時は
流れているのか?
ここは
在るのか?
とうの昔に
止めていた
考えることを
止めてから
どれほどの時が
流れたのか
数えることを
忘れた
時は、
流れたのか?
本当に?
己は、
在るのか?
本当に?
数えることも
考えることも
狐は
止めていた
とうの昔に
止めて
止めたことすら
忘れていた
狐が忘れて
いくつの
千年が
流れたのか?
本当に
流れたのか?
永遠は
もう
終わっている