私は東方プロジェクトという同人ゲームのSSを書いて、インターネット上のあるスペースに投稿した。
それなりに自信もあり、われながら傑作だと思う。
しかし、結果はさんざんだった。
作品には読者からコメントと点数がつけられるようになっているのだが、私の作品には一個もコメントがつかなかったのだ。
私は頭にきて、意地でも読者をうならせる作品を書いてやる、そう思いそれから毎日SSを書いた。
それから何作か投稿し、それなりにコメントも付くようになったのだが、せいぜい5、6個で、とても人気作品とは言えない。
はっきりいって私はこのスペースの読者の質を疑っている。
いったいここの住人たちには、ものを見る目がちゃんと備わっているのだろうか。
もしかしたら、単に運が悪いだけなのかもしれない。
たまたま読者がみな、私の作品を見過ごすという偶然が続いただけなのかもしれない。
読者の趣味も偏りすぎているような気がする。だいたいこいつら、普段本を読んでいるのか?
日本語が怪しい作品に点が入って、私の作品に点が入らないというのはどういう了見だ。
とまあ、誰でも人気が出なかった時は自分の作品の出来を棚に上げて、愚痴を言いたくなるものだ。
それは仕方ないことだと思う。
誰だって、自分の作品には思い入れがあるし、多少は自信があるからこそ投稿するのだから。
しかし、私の作品については別だと思うのだ。
もし原作の世界観を忠実に再現した東方SSの方が魅力があるとするなら、私の作品がそれに一番近いはずなのだ。
でも、私は思い違いをしているのかもしれない。
もしかしたら、ここの読者は別段原作の世界観を求めているわけではないのかもしれない。
それも同人の業界なのだから、当然と言えば当然なのかもしれない。
とはいえ、私にも譲れない線と言うものがある。
いくら人気が欲しいからと言って、無分別に読者に迎合するのはあまりにもプライドがなさ過ぎると言うものだ。
物書きとして、自分が信じていない価値を筆に乗せて書くわけにはいかないのだ。
だから私はこれからも自分が面白いと思うものだけを書くことにする。
だって私の目に見える東方こそが、私にとっての東方であり、私の書くものこそが、本物の東方SSなのだから。
今週も一作品投稿した。
一日置いて、結果を見るために投稿サイトのリンクを開く。
コメントが一個付いていた。50点。
それでも。
……うれしかった。
「紫様、何を見ているんですか?」
「え?」
急に式に話しかけられたのでびっくりした。
これからもがんばって
ゆかりん頑張れ。
けどゆかりんは逆に無い事無い事書きまくると思うw
さてゆかりんに負けないように精進精進
そこから既にネタバレになっているとは、なんとも含みの多いSSですねw