ぽかぽかと暖かい日差しの降り注ぐ午後。
突然の内緒話が始まったのは、私とチルノがなんとはなしに湖の周りを散歩していた時だった。
「ねえねえまりさ。ちょっと耳かして」
「ん?」
私を見上げて嬉しそうにぴょこぴょこと飛び跳ねているチルノ。
周りにまったく人がいないのに内緒話をする必要性があるのかどうか疑問に思いながらも私はかがんで彼女の口元に耳をよせた。
「あのね、めーりんてば今日もお昼寝してたんだよ」
「……へ?」
ひそひそと小さな声で放たれた言葉が私の耳に届く。
……届きはしたが。
「なあ、チルノ。それ、わざわざ内緒話にしなくても良かったんじゃないか?」
別段、内緒にするような話ではなかった。
「むー。だって大ちゃんは、内緒話をするときは誰にも言えないような秘密の話をするんだよ、って言ってたよ」
「んー……まあ、そうだな」
「めーりんはお昼寝のことをメイド長とかお嬢様に秘密にしたいんだから、これは秘密の話なんじゃないの?」
なんと言えばいいものか、私は少し頭を捻る。
「そのさ、あそこの門番がよく昼寝をしてるのなんてみんな知ってるだろ?秘密の話ってのはみんなが知ってちゃだめなんだよ」
「うーん、じゃあ、あたいしか知らない話は秘密の話?」
「……そう言えなくもないな」
ちょっと違うような気もするけど、とは言わないでおくことにした。
少しして、あっ、と突然チルノが声を上げる。
見ればきらきらと目を輝かしてこちらを見ていた。
「あったよ!誰も知らない秘密の話!」
彼女はどうしても内緒話がしたいらしく、ずっと考えていたようだ。
「よーし。じゃあ今度こそすごいのを頼むぜ」
もう一度かがんでチルノの口元に耳をよせた。
耳にかかる吐息がすこしだけくすぐったい。
「じつはね、あたい、まりさのことがだいすきなんだよ」
一言ずつ区切るようにひそひそと、でもしっかりと放たれた言葉。
一瞬意味を理解するのが遅れてまじまじとチルノの得意げな顔を見てしまった。
そして理解すると同時に耳元だけではなくてなんだか胸の内もくすぐったくなってきたような気がする。
直後私は、勢いよく立ち上がってチルノの頭をわしゃわしゃと少し乱暴に撫でた。
「まーったく、お前は!」
「え、わっ、なにすんのさ!……もしかしてまた、内緒話になってなかったの?」
「……いや!今のはすごい内緒話だったぞ。うん」
「ほんと?」
「ああ、だからこれは誰にも言うなよ?私とお前の二人だけの秘密だ」
「うん!秘密!」
内緒話が成功だったと聞いてチルノは満足気な表情をうかべていた。
けれどもまだ頭を撫でる手は止めない。否、止められないのであった。
その理由が先ほどのチルノの発言によって赤くなった頬と、つい緩んでしまう口元を隠すためだということは、私しか知らない、とびきりないしょのはなしである。
突然の内緒話が始まったのは、私とチルノがなんとはなしに湖の周りを散歩していた時だった。
「ねえねえまりさ。ちょっと耳かして」
「ん?」
私を見上げて嬉しそうにぴょこぴょこと飛び跳ねているチルノ。
周りにまったく人がいないのに内緒話をする必要性があるのかどうか疑問に思いながらも私はかがんで彼女の口元に耳をよせた。
「あのね、めーりんてば今日もお昼寝してたんだよ」
「……へ?」
ひそひそと小さな声で放たれた言葉が私の耳に届く。
……届きはしたが。
「なあ、チルノ。それ、わざわざ内緒話にしなくても良かったんじゃないか?」
別段、内緒にするような話ではなかった。
「むー。だって大ちゃんは、内緒話をするときは誰にも言えないような秘密の話をするんだよ、って言ってたよ」
「んー……まあ、そうだな」
「めーりんはお昼寝のことをメイド長とかお嬢様に秘密にしたいんだから、これは秘密の話なんじゃないの?」
なんと言えばいいものか、私は少し頭を捻る。
「そのさ、あそこの門番がよく昼寝をしてるのなんてみんな知ってるだろ?秘密の話ってのはみんなが知ってちゃだめなんだよ」
「うーん、じゃあ、あたいしか知らない話は秘密の話?」
「……そう言えなくもないな」
ちょっと違うような気もするけど、とは言わないでおくことにした。
少しして、あっ、と突然チルノが声を上げる。
見ればきらきらと目を輝かしてこちらを見ていた。
「あったよ!誰も知らない秘密の話!」
彼女はどうしても内緒話がしたいらしく、ずっと考えていたようだ。
「よーし。じゃあ今度こそすごいのを頼むぜ」
もう一度かがんでチルノの口元に耳をよせた。
耳にかかる吐息がすこしだけくすぐったい。
「じつはね、あたい、まりさのことがだいすきなんだよ」
一言ずつ区切るようにひそひそと、でもしっかりと放たれた言葉。
一瞬意味を理解するのが遅れてまじまじとチルノの得意げな顔を見てしまった。
そして理解すると同時に耳元だけではなくてなんだか胸の内もくすぐったくなってきたような気がする。
直後私は、勢いよく立ち上がってチルノの頭をわしゃわしゃと少し乱暴に撫でた。
「まーったく、お前は!」
「え、わっ、なにすんのさ!……もしかしてまた、内緒話になってなかったの?」
「……いや!今のはすごい内緒話だったぞ。うん」
「ほんと?」
「ああ、だからこれは誰にも言うなよ?私とお前の二人だけの秘密だ」
「うん!秘密!」
内緒話が成功だったと聞いてチルノは満足気な表情をうかべていた。
けれどもまだ頭を撫でる手は止めない。否、止められないのであった。
その理由が先ほどのチルノの発言によって赤くなった頬と、つい緩んでしまう口元を隠すためだということは、私しか知らない、とびきりないしょのはなしである。
仲の良い姉妹とか、近所のお姉さんポジっていいですよね。
魔理沙が思いだし語りするのを考えると…
真っ赤になるんだろうなぁ
>遊 様
チルノの可愛さは半端ないですよね!
>2 様
お姉さんポジション大好物です!
>奇声を発する程度の能力 様
ありがとうございます!個人的ほのぼのコンビ第一位です。
>けやっきー 様
うわあああそれヤバいですね!
「な、なんでいつまでも覚えてるのさ!」