「もっていきなさい」
「何言ってるんだパチュリー、私は『もってくぜ』って言ったんだぞ?」
「そんなこと分かってるわよ。だから私は『もっていきなさい』って言ってるんじゃない」
「昨日までは私が本を持って行こうとすると全力で阻止しようとしていたくせに、一体どういう風の吹き回しなんだ?私の耳がおかしくなったのか?」
「とりあえず、貴方の耳は多分正常きわまりないから安心しなさい。ネズミたる魔理沙に持って行くなと言っても焼け石に水…ならまだ良いんだが、それどころか火に油を注ぐ結果にしかならないとようやく悟れたのよ。だから、後から代償を請求することにするわ。借りた量と借りた時間に応じてね」
「はは、ネズミに代償の請求なんてちゃんちゃらおかしいぞパチュリー。踏み倒すぜ?」
「させないわよ。死ぬまで借りるというなら、私もそれなりの代償を貰うわ」
「やれるもんなら」
そう笑って、本を鞄に詰め込み、図書館を後にした。
********************
「よう、パチュリー」
「こんにちは魔理沙。今日も持って行くつもり?」
「言わずもがなだぜ」
「もっていくといいわ」
「言われずともだぜ」
「その代わり代償は貰うわよ?」
「踏み倒すぜ」
「させないわよ」
********************
「よう、パチュリー」
「こんにちは魔理沙」
「何してるんだ?それ」
「新しいスペルカードのアイデアを練ってるのよ。名前は…そうね、火符『科学忍法・火の鳥』とかどうかしら」
「どっかで聞いたことあるような気がするが、まぁいいや。今日も持って行くぜ」
「もっていくといいわ」
「言われずともだぜ」
********************
「よう、パチュリー」
「今日も本?」
「いや、今日は普通に遊びに来ただけだ」
「…そう」
「何で残念そうなんだ?」
「さあね」
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「ぐすっ、パチュリー…」
「どうしたの魔理沙、ボロボロじゃない」
「紫と霊夢にボコボコにされたぜ…あいつら酷いぜ、二人がかりって…」
「そう。大変だったのね」
「うわぁぁぁん」
「よしよし」
********************
「よう、パチュリー」
「はぁ…」
「どうした?」
「きゃっ!居たの魔理沙?いや、何でもないわ。久しぶりね魔理沙?」
「そうだな、研究に没頭してたから、二ヶ月ぶりくらいか…どうかしたのか?」
「いえ、最近本を取りに来ないなと思ってね…」
「良い事じゃないのか?蔵書が減らなくてすんで。まあ私が言う事じゃないけどな」
「代償が取れないじゃない」
「踏み倒すぜ?」
「させないわよ?」
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「ぐすん、パチュリー…」
「どうしたの魔理沙、ボロボロじゃない」
「蛇の神様にやられた…ノーマルよりイージーが難しいなんて反則だぜ…」
「そう。パワー3にすればいいのに真面目ね魔理沙は」
「うわぁぁぁん」
「よしよし」
********************
「ようパチュリー」
「こんにちは魔理沙、はい紅茶」
「ありがとう。美味いぜ」
「今日も持って行くの?」
「いや、もう家に場所がない。持って行けないぜ」
「なら門番に増築させるわ」
「でも悪いぜ。そんなことさせるわけには…」
「魔理沙にも常識があったのね。でも、これも後で代償としていただくから大丈夫よ」
「代償の量が大変なことになりそうな気がするが、いずれにせよ踏み倒す」
「させないわよ」
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「なぁパチュリー」
「何?」
「新しく増築して貰ったミニ図書館な、何で居住スペースがあるんだ?」
「使うと良いわ。いちいち母屋に戻るのも面倒でしょう」
「はあ、そういうもんか?」
「そういうものよ。今日も持って行く?」
「もちろん。あの図書館の本棚を早く埋めたいぜ」
「読みなさいよ?」
「もちろん。じゃあ持って行くぜ」
「代償、忘れないでよ」
「忘れないけど踏み倒すぜ」
「忘れさせないしさせないわよ」
********************
「種族魔法使いになろうと思うんだ」
「いいんじゃないかしら?」
「でも材料が足りないんだぜ。高純度の水晶の塊なんて普通じゃ手に入らないぜ」
「はい、どうぞ」
「は?いや、え、何で」
「持って行くと良いわ」
「それはいくら何でも本格的に悪いぜ。そうそう手に入らないじゃないか」
「大丈夫よ。属性魔法使えばいくらでも作れるんだから」
「なるほど」
「でも代金は頂くわ。代償に上乗せでね」
「踏み倒すぜ」
「させないわよ」
********************
「パチュリー、ミニ図書館の本棚が埋まっちゃったぜ」
「なら門番に増築させるわ」
「あいつって本職は大工だったのか?」
「違うわよ。あ、因みに代金は」
「代償に上乗せか?」
「ええ」
「踏み倒すぜ」
「させないわよ」
********************
「パチュリー、増築したのはいいがな、あんなでかいのどうするんだ」
「いいじゃない。大は小を兼ねるのよ」
「本棚がスカスカだとなんだか気持ちが悪いぜ」
「ならもっと持って行くと良いわ」
「…パチュリー、何が狙いだ?」
「一括請求よ」
「踏み倒すぜ」
「させないわよ」
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「これで最後の一冊だな…ここに来る必要もなくなっちゃったぜ」
「そうね。それにしても随分時間がかかったわね。霊夢が年増美人になっちゃったわよ」
「香霖は幸せだな。あんな怠惰な嫁もらえて」
「そうね。あ、魔理沙、ついでにこれも持って行きなさい」
「ん、これ、お前がいつも読んでたグリモアか?」
「ええ。別にもういらないわ」
「そうか。じゃあ有り難く貰ってくが、代償は踏み倒すぜ」
「させないわよ」
********************
「さて、魔理沙大図書館完成だな」
「おめでとう魔理沙」
「って、パチュリー、お前何でこんな所に居るんだ」
「代償を払ってもらいに来たのよ。忘れた訳じゃないでしょ?」
「忘れはしないぜ。だが、全力で踏み倒す」
「させないわよ」(ちゅっ)
「むっ!?…パチュリー、な、何をするんだ」
「だから、代償。『魔理沙のお嫁さんの座』を、もらうわ」
「…踏み倒せないぜ」
「言ったじゃない。させないって」
これは見事な策士のパチュリーですね。
あと、捨虫の魔法はあってますがもう一つのは捨食の魔法です。
後は蛇足。
少しは捻りがほしかったです。
パチュマリなのさああああ!!!
まさかの後書きでミスに悶えました。ご報告ありがとうございます。今は携帯からのため無理なので、明朝にでも正しておきます。
>2様
そうですか、なるほど…
ギャグならかなりあり得ない落ちでも大丈夫だったりするのですが、真面目な話だとなかなかそれができないんですよね…。
あっと驚く展開で、落ちが読めない作品を書けるよう、これからも精進します。
公式かどうか忘れましたが、あの図書館にはどんどん本が入ってくるのでなくならないと思います
二次かもしれませんが…
最後に一つ。
マリアリは俺のジャスティス!異論は認めない!
イエス。また私ですサ-セン(・3・)
貴方のハンドルネームのセンスが欲しいです真剣に。
なんと。それは不味い。物語が破綻……パッチェさんパワーって事でいいですよね、もう(マテ
ええ、私はマリアリも大好きです。私はマリアリも大好きです(大事な事なので二回言いました)
ポンポン読み進められて、最後の「踏み倒せないぜ」にニヤリとしました。
しかし霊夢が嫁入りするのは…個人的に許さんぞ!旦那は俺と代われ!
さあいっしょに悶えましょう。いざ美しき悶えの世界へ。
ニヤリとしてくださいましたか。こちらの意図した通りのコメントに狙いが上手くいった事を知り悶えました。やったね!
違います違います。こういう時に最適なセリフがあるじゃないですか。
旦那ころす
ちょまwww私は独身ですので七代祟られる以前の問題です、対象がいませんwwww
とまあ冗談は置いといて、大丈夫です死にません。マリアリも大好きですからマリアリも大好きですから。(言わないと呪殺されそうなので二回言いました)
つワ○ダモーニングショット(ブラック)
了解、もっとやります。
ほのぼの書いたところで変態は変態www
ま た 百 合 で す
変態な子は嫌いですか?
そう……信じようじゃないか。
しかし魔理沙が絡むCPに萌えない、悶えない、ときめかない。
わたしゃ人として欠陥品なのだろうなぁ、とふと思いました。
レミリア×輝夜とかなら悶えるんですがね!
あ、そのカップリング良いかもしれませんね。
萌えない、悶えない、ときめかない原因は確実に私ですね。文章力身につけます申し訳ない。
あーそうか、霊夢は永遠の1(ry
新しい図書館にはこあももちろんついてきて
ただれた三角関係がはじまるのですね、わかります。
な、なんだってー!?
ご報告ありがとう御座いました。訂正しておきます。
小悪魔、純粋に忘れてた・・・。
>「そうね。それにしても随分時間がかかったわね。霊夢が年増美人になっちゃったわよ」
「香霖は幸せだな。あんな怠惰な嫁もらえて」
OK、そこんとこkwskたのむ
ニヤニヤしていただけたなら幸いです。
>19様
文字通りの意味ですとも。ええ。
「貴方の作品の魔理沙」ではなく「CPで扱われている全魔理沙」に萌えない、悶えない、ときめかないのです。
分かりにくくて本当に申し訳無いです。
多分他のキャラへの愛情の代償として魔理沙に萌えられないだけだと思います。
狂人さんの力量不足だなんて事は『絶対』に無いですぜ。
あと創想話さん私用でコメしてごめんなさい。
最後の「…踏み倒せないぜ」のところが特に良い
そして霊夢、俺と代わろうか…
こいつは間違いなく萌える。
べっ、別にあなたのSSが大好きとかそんなんじゃないんだから!勘違いしないでよね!