Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

大きな卵 一

2010/05/11 21:55:19
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 ある日の地霊殿。

 中庭の扉を開けてお空とお燐はご飯を食べに来た。

「さとり様ーーこいし様ーー来ましたよー」

 しかし、さとり様は出掛けていていないようだった。二人は台所にいって食

べ物を漁ろうと決めていた。

「ねえ、お空。何か作って食べようよ」

 お燐は冷蔵庫を漁った。何もなかった……巨大な卵以外は――


 机においた巨大な卵と二人はにらめっこをしていた。大きくて堅くてまった

く知らない卵だった。

「お、お空。これ何の卵かな」

「う、うにゅ……わたしは知らないよ。それにしても見たこと無い卵だね」

 地霊殿の冷蔵庫にこんな大きな卵があるなんて、何の卵かは不明だ。

 きっと、こいし様が地上から拾って来たに違いない。あの人は目に付いた物

を何でも持ってくるのだ。この前だって、神社の賽銭箱を持ってきて巫女にこ

っぴどく怒られたばかりなのに。その、こいし様も今はいない。

「……さとり様がしまったんだから、夕食にでもするのかも」

「それにしてもお燐。本当にこれ、なんの卵だろうね」




 お燐は大棚からネコまんまを見つけた。缶詰を爪でカチカチと合わせて蓋を

開けようとするが……ペチッ。

「ああ~。か、缶詰が。私のご飯が~」

 お燐は頭を抱えて嘆いた。缶のプルトップが取れてしまった。もう、缶切り

でしか開けることできなくなった。

「……お空。私のご飯が今なくなったよ。真っ白に燃え尽きたよ、私は」

 お空は巨大な卵を見ている。

「お燐。わたし、これを食べたい」と目が語っていた。



「お空。どうやって食べる気なのよ」

「もちろん。ゆで卵。ゆで卵。ゆ・で・タ・マ・ゴ」

 地霊殿では、この卵を茹でることが出来る鍋はなかった。それでは、どこで

茹でればいいのでしょうか?そんなの、決まっています――灼熱地獄の間欠泉

です。

 それで、やってきた灼熱温泉。湯船に滑車に括りつけた巨大な卵を沈めてい

った。

「う、うにゅ~」

「に、にゃ~ん」

 汗は滴り、お腹が限界の二人は底にある卵をいつまでも見つめていた。

 数十分後、「お空、引き上げるよ」「うにゅ」

 巨大卵のゆで卵は、その迫力に圧倒していた。

「どうやって、割るんだろうね――」

「……」

 ガタガタッ。卵は信じられない勢いで動いた。

 パキッ!!パチ…パチ……。大きな雛鳥が生まれた。

 これがダチョウの卵とは二人は知ることはなかった。
 こいし様が持ってきたダチョウの卵。生まれる直前に紫の隙間に落ちてしまったらしい。

続編を書きます。
七つの唐津
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
ええと…これで終わり?続くの?
続くなら待ってます
2.名前が無い程度の能力削除
オチがない、てことは続きを期待してもいいわけ?

〉出掛けていないようだった
これだと誤読してしまう恐れがあります。
なので
出掛けていていないようだった
のほうがいいでしょう。
3.奇声を発する程度の能力 in 携帯削除
続き待ってます。