「物部様。」
「なんじゃ?青娥殿」
「シュレディンガーの猫、って言葉をご存知かしら?」
「シュレ?・・・すまぬ、分からぬ。横文字には疎いのでな。」
「例えば猫を箱に入れて毒ガスを注入したとします。」
「いきなり酷いことをなさる。」
「毒ガスを吸えば猫は死んでしまいます。
しかし箱を開けてみない限り猫が生きているか死んでいるかわからない。
この状態において猫が生きている可能性と死んでいる可能性は重なっていると言えます。
このように可能性が重なっている状態を『シュレディンガーの猫』と呼ぶのですわ。」
「うむ、さっぱりわからん!」
「まあこの辺は聞き流してもらっても構いませんわ、大事なのはここからでして。」
「ふむ。」
「我々二人は買出しからまさに豊聡耳様の居る霊廟に戻ろうとしているわけですが。」
「そうだな。」
「なにやらあそこ、妙にピンク色の雰囲気が漂っていると思いませんか?」
「我もそれには気付いておった。恐らくまた太子様が・・・」
「ええ。蘇我様か、もしくは寺の住職か。どちらかを部屋に連れ込んでイチャイチャしてるのでしょう。」
「何時ものことだな。」
「私達は霊廟の扉を開けるまで、豊聡耳様がどちらとイチャついているのかわかりません。
蘇我様か、住職か。みことじかひじみこか。今あの霊廟には二つの可能性が重なっているのですわ。」
「言わんとしてることは分かる。」
「これを『シュレディンガーのミコ』と呼びます!」
どやぁ
「・・・青娥殿、お主、それが言いたかっただけか。」
「そうですけど?」
「そのためだけに外の世界の用語の解説までして、我は頭が痛いぞ。」
「いい勉強になったでしょう?」
「・・・だが、その解釈は間違っておるぞ。・・・そろそろかな?」
「え?」
ビシャーン!!
「・・・ふむ、雷が落ちたな。
おおかた部屋でイチャついてた太子様と住職を見つけて屠自古がキレたのだろう。」
「あらら・・・」
「我々が扉を開けるまでもなく、確認することが出来てしまったな?」
「なんじゃ?青娥殿」
「シュレディンガーの猫、って言葉をご存知かしら?」
「シュレ?・・・すまぬ、分からぬ。横文字には疎いのでな。」
「例えば猫を箱に入れて毒ガスを注入したとします。」
「いきなり酷いことをなさる。」
「毒ガスを吸えば猫は死んでしまいます。
しかし箱を開けてみない限り猫が生きているか死んでいるかわからない。
この状態において猫が生きている可能性と死んでいる可能性は重なっていると言えます。
このように可能性が重なっている状態を『シュレディンガーの猫』と呼ぶのですわ。」
「うむ、さっぱりわからん!」
「まあこの辺は聞き流してもらっても構いませんわ、大事なのはここからでして。」
「ふむ。」
「我々二人は買出しからまさに豊聡耳様の居る霊廟に戻ろうとしているわけですが。」
「そうだな。」
「なにやらあそこ、妙にピンク色の雰囲気が漂っていると思いませんか?」
「我もそれには気付いておった。恐らくまた太子様が・・・」
「ええ。蘇我様か、もしくは寺の住職か。どちらかを部屋に連れ込んでイチャイチャしてるのでしょう。」
「何時ものことだな。」
「私達は霊廟の扉を開けるまで、豊聡耳様がどちらとイチャついているのかわかりません。
蘇我様か、住職か。みことじかひじみこか。今あの霊廟には二つの可能性が重なっているのですわ。」
「言わんとしてることは分かる。」
「これを『シュレディンガーのミコ』と呼びます!」
どやぁ
「・・・青娥殿、お主、それが言いたかっただけか。」
「そうですけど?」
「そのためだけに外の世界の用語の解説までして、我は頭が痛いぞ。」
「いい勉強になったでしょう?」
「・・・だが、その解釈は間違っておるぞ。・・・そろそろかな?」
「え?」
ビシャーン!!
「・・・ふむ、雷が落ちたな。
おおかた部屋でイチャついてた太子様と住職を見つけて屠自古がキレたのだろう。」
「あらら・・・」
「我々が扉を開けるまでもなく、確認することが出来てしまったな?」
オチも綺麗についていていい感じ
途中までは布都の推理どおりで最後は丸く収まっちゃった感じなんでしょうか。
全体的な雰囲気はとても好みでした。