「今日も通らせてもらうぜ中国!」
「だから私の名前はほんめいり…」
「マスタースパーク!!」
「キャああああああ!!」
今日も今日とて紅魔館。いつもどおりに霧雨魔理沙がマスタースパークにより門番の紅美鈴ごと吹き飛ばす。
「じゃあな!」
「うう、待って…くださ…」
魔理沙が箒にのって悠々と門(の跡)を通過していく。美鈴はその跡すぐに気を失った。
数時間後
「また侵入を許したのね・・・」
目を覚ました美鈴に待っていたのはメイド長である十六夜咲夜によるいつもどおりのお説教である。
「あう、すいません…」
美鈴は長身の体を小さくして地面に正座している。咲夜はそれを見て小さくため息をつくと美鈴に向き直る。
「まああの魔理沙に勝てとまでは言わないけど、いい加減に門の破壊はどうにかならない物かしらね?」
「うう…」
その言葉に美鈴はますます小さくなる。咲夜は腕を組んだままそれを見下ろしているのだが、もう一度ため息をついた後美鈴に向かって話しかける。
「美鈴、立ちなさい」
「ふえ?」
「立てと言ってるの」
「は、はい!」
美鈴が立ち上がると咲夜はある言葉を告げた。
「今日から3日間あなたに暇を出します」
「はい!…はい?」
美鈴の奇妙な声が辺りに響いた。
「それって…くびってことですか・・・?」
美鈴が泣きそうな声で咲夜にたずねる。咲夜は不思議そうに首を捻りながら答えた。
「あのねえ、くびなら3日間なんて条件つけないわよ」
「へ?」
「これ以上門を壊されるのをレミリアお嬢様は防ぎたいらしくてね。パチュリー様に魔法での強化をお願いしたの。その魔法を行使するのに3日間かかるらしいんだけど、生物がいると難しいらしいのよ。だからその間あなたにここからどいてほしんだそうよ」
「なるほど、納得です」
美鈴はコクコクと頷く。咲夜はそれを見ると紅魔館に戻っていった。とりあえず美鈴は門を直しに掛かる。崩れた石を集めて使えなくなった物は代用を近くの倉庫にとりに行く。一時間ほどそれを続けいつもの門柱を築き上げると近くに吹き飛ばされている門の本体を持ち上げる。門自体は滅多に壊れないように頑丈に作られており、幻想郷の中で1、2を争う破壊力を持つマスパを喰らっても原型を保っていた。
「よっこい、しょ!」
美鈴がそれを声と共に持ち上げる。門はその分重量があり並みの人間では持ち上げることも出来ないのだが、美鈴はそれを軽々と持ち上げ門柱に設置する。
「よし!終わり!」
元の姿に戻った門を前に大きく頷き魔理沙が来る前と同じように再び門の前に立つ。
-数時間後-
あったかい日差しの下、うつらうつらして来た美鈴の耳に後ろから扉の開く音が聞こえた。振り向くと紅魔館からパチュリー・ノーレッジが使い魔の小悪魔と共に出てくるところだった。
「お疲れ様です」
美鈴が門を開けながら二人に話しかける。パチュリーはその言葉を聞こえているのかいないのか全く反応せずに門の外に出る。小悪魔は苦笑いをしつつペコリと頭を下げた。
「小悪魔、手伝って」
「あ、はい!」
パチュリーが小悪魔に向かって声をかける。小悪魔はパチュリーのすぐ近くにいくと指示に従って
魔方陣を描いていく。美鈴はそわそわしつつ声をかけた。
「あのー、私にも手伝えることはありませんか?」
「ないわ」
それをパチュリーは一蹴する。
「むしろここにいられると迷惑よ」
「はい?」
「あら?咲夜からこの魔法についての説明をきいてないの?」
「門を強化する魔法ということは聞きましたが…」
「なるほど、じゃあ魔法自体についての説明は聞いてないってことね?」
「生き物がいると難しいって聞きました」
「ふむ…」
パチュリーは小悪魔に作業を続けるように言うと美鈴の隣に立つ。
「あなた、咲夜から暇をもらったわよね?」
「え?あ、はい」
「この魔法はね、分かりやすく言うと門自体を『強化』するというより『別物』に帰るような魔法なの」
「え?」
「つまり門の構成物質ではなく概念自体を壊れないようにする物なの。といってもあなたには分かりにくいかしら?」
「は、はい。もうちょっと分かりやすく」
「まあ最初に言った以上に分かりやすくは出来ないわ。とりあえず今分かっていて欲しいのは門を別物に変えるということ。分かった?」
「一応は」
「そしてこの魔法は概念をいじる以上その門に思い入れのある人が近くにいると魔法が掛からないのよ。そうね、大体半径一キロは離れていないと…」
「えっと、それってつまり・・・」
「そう。この3日間あなたには紅魔館から出ていて欲しいのよ」
「………」
美鈴がその話を聞いて動きを止めた。それこそ瞬きもしていない。パチュリーが不思議に思って声をかけると
「美鈴?」
「エーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
あまりの大声に門が揺れた。
続きます
「だから私の名前はほんめいり…」
「マスタースパーク!!」
「キャああああああ!!」
今日も今日とて紅魔館。いつもどおりに霧雨魔理沙がマスタースパークにより門番の紅美鈴ごと吹き飛ばす。
「じゃあな!」
「うう、待って…くださ…」
魔理沙が箒にのって悠々と門(の跡)を通過していく。美鈴はその跡すぐに気を失った。
数時間後
「また侵入を許したのね・・・」
目を覚ました美鈴に待っていたのはメイド長である十六夜咲夜によるいつもどおりのお説教である。
「あう、すいません…」
美鈴は長身の体を小さくして地面に正座している。咲夜はそれを見て小さくため息をつくと美鈴に向き直る。
「まああの魔理沙に勝てとまでは言わないけど、いい加減に門の破壊はどうにかならない物かしらね?」
「うう…」
その言葉に美鈴はますます小さくなる。咲夜は腕を組んだままそれを見下ろしているのだが、もう一度ため息をついた後美鈴に向かって話しかける。
「美鈴、立ちなさい」
「ふえ?」
「立てと言ってるの」
「は、はい!」
美鈴が立ち上がると咲夜はある言葉を告げた。
「今日から3日間あなたに暇を出します」
「はい!…はい?」
美鈴の奇妙な声が辺りに響いた。
「それって…くびってことですか・・・?」
美鈴が泣きそうな声で咲夜にたずねる。咲夜は不思議そうに首を捻りながら答えた。
「あのねえ、くびなら3日間なんて条件つけないわよ」
「へ?」
「これ以上門を壊されるのをレミリアお嬢様は防ぎたいらしくてね。パチュリー様に魔法での強化をお願いしたの。その魔法を行使するのに3日間かかるらしいんだけど、生物がいると難しいらしいのよ。だからその間あなたにここからどいてほしんだそうよ」
「なるほど、納得です」
美鈴はコクコクと頷く。咲夜はそれを見ると紅魔館に戻っていった。とりあえず美鈴は門を直しに掛かる。崩れた石を集めて使えなくなった物は代用を近くの倉庫にとりに行く。一時間ほどそれを続けいつもの門柱を築き上げると近くに吹き飛ばされている門の本体を持ち上げる。門自体は滅多に壊れないように頑丈に作られており、幻想郷の中で1、2を争う破壊力を持つマスパを喰らっても原型を保っていた。
「よっこい、しょ!」
美鈴がそれを声と共に持ち上げる。門はその分重量があり並みの人間では持ち上げることも出来ないのだが、美鈴はそれを軽々と持ち上げ門柱に設置する。
「よし!終わり!」
元の姿に戻った門を前に大きく頷き魔理沙が来る前と同じように再び門の前に立つ。
-数時間後-
あったかい日差しの下、うつらうつらして来た美鈴の耳に後ろから扉の開く音が聞こえた。振り向くと紅魔館からパチュリー・ノーレッジが使い魔の小悪魔と共に出てくるところだった。
「お疲れ様です」
美鈴が門を開けながら二人に話しかける。パチュリーはその言葉を聞こえているのかいないのか全く反応せずに門の外に出る。小悪魔は苦笑いをしつつペコリと頭を下げた。
「小悪魔、手伝って」
「あ、はい!」
パチュリーが小悪魔に向かって声をかける。小悪魔はパチュリーのすぐ近くにいくと指示に従って
魔方陣を描いていく。美鈴はそわそわしつつ声をかけた。
「あのー、私にも手伝えることはありませんか?」
「ないわ」
それをパチュリーは一蹴する。
「むしろここにいられると迷惑よ」
「はい?」
「あら?咲夜からこの魔法についての説明をきいてないの?」
「門を強化する魔法ということは聞きましたが…」
「なるほど、じゃあ魔法自体についての説明は聞いてないってことね?」
「生き物がいると難しいって聞きました」
「ふむ…」
パチュリーは小悪魔に作業を続けるように言うと美鈴の隣に立つ。
「あなた、咲夜から暇をもらったわよね?」
「え?あ、はい」
「この魔法はね、分かりやすく言うと門自体を『強化』するというより『別物』に帰るような魔法なの」
「え?」
「つまり門の構成物質ではなく概念自体を壊れないようにする物なの。といってもあなたには分かりにくいかしら?」
「は、はい。もうちょっと分かりやすく」
「まあ最初に言った以上に分かりやすくは出来ないわ。とりあえず今分かっていて欲しいのは門を別物に変えるということ。分かった?」
「一応は」
「そしてこの魔法は概念をいじる以上その門に思い入れのある人が近くにいると魔法が掛からないのよ。そうね、大体半径一キロは離れていないと…」
「えっと、それってつまり・・・」
「そう。この3日間あなたには紅魔館から出ていて欲しいのよ」
「………」
美鈴がその話を聞いて動きを止めた。それこそ瞬きもしていない。パチュリーが不思議に思って声をかけると
「美鈴?」
「エーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
あまりの大声に門が揺れた。
続きます
一つにまとめてプチじゃないほうに投稿するといいと思います
あと最後のあまりの大声に~のところは終わりとしてはあまり良くないと思います
続編待ってます。
あと"くび"より"解雇"がいいのでは?
続きに期待です