Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

二十のルールをブチ破れ!

2010/05/18 01:45:04
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【ヴァン・ダインの二十則】

01.作中の事件の謎を解く鍵は尽く作中に描写されなければならない。
02.悪意を持って読者を混乱させる叙述を禁ずる。
03.不要な恋愛シーンの描写を挿入し、読者に混乱を招いてはならない。
04.探偵、ないし警官や捜査員が突然犯人に豹変してはならない。彼らは天地が引っくり返ろうとも正義の側である。
05.非論理的な推理による犯人の追及を禁止する。偶発的、突発的に真実が明らかになるのは恥ずべきである。
06.作中には探偵役が登場し、その人物の捜査と推理によって事件は解決されなければならない。
07.死体を出せ。空き巣や痴漢程度でミステリは完成しない。
08.霊感による推理を禁ずる。
09.複数の探偵が協力して推理をするのは、単独で事件に挑んでいる読者に対して不公平である。
10.犯人は作中の重要人物であり、まかり間違っても最後にいきなり登場するモブであってはならない。
11.端役が犯人であるならば、わざわざそれを物語にする価値はあるのだろうか? 重要な人物が犯人であってこそのミステリである。
12.複数の殺人事件が発生したとしても、それらは単独の犯人によって引き起こされた物である。
13.秘密結社や暗黒教団、異世界の侵略者等の登場はアンフェアである。
14.科学的、かつ合理的な方法でのみ作中の事件と推理は構成される。
15.事件の真相を解く手がかりは、真実を暴くまでの間に読者に対して提示されなければならない。
16.不要な描写は省く。
17.熟練の殺し屋やテロリスト等、プロが犯人であるのは好ましくない。アマチュアこそが推理小説の犯人に相応しい。
18.事故死や自殺等、犯人が介入出来ない死は禁止である。
19.あくまでも殺人の動機は個人的な物であるべきである。政治的な動機はスパイ小説やサスペンスが担当するのだから。
20.先人の手垢が染み付いている、使い古されたトリックは陳腐である。双子の替え玉や指紋の偽造、ブラフをかけて犯人に自供をさせるのはもはやありふれているのだから。






「大変よ咲夜。フランのホカホカドロワーズが盗まれたわ!」
「はあ、そうですか。殺人じゃなくて窃盗ですか。お嬢様がそんな事で慌てるとは珍しい」
「何を言っているの! 早く何とかして頂戴っ!
 容疑者と思われるのは紅魔館の住人。そして昨日の夜のパーティーに参加していた霊夢と魔理沙と早苗よ!」
「面倒ですねぇ。ドロワ程度なら買い直せば良いのに」
「何を言っているのよ! モタモタしていると伝説の聖剣に導かれた勇者が魔王を倒してしまうわ! 大変っ」
「急に勇者が登場しましたね。それ、事件に関係あるんですか?」
「ええ……あの勇者様と私とは、かつてワラキア公国で共に戦った仲――そして、なによりも私の許婚なの。初恋の相手でもあるわ」
「しかも早々に恋愛だ」
「……はっ! 突然宇宙からお告げが来たわ! た、た……食べちゃうぞぉー!!!! 悪い霊夢は食べちゃう――そうか、犯人は霊夢ね! あるいは私!」
「直感と霊感で推理をしないで下さい。あとお嬢様が犯人だと本末転倒ですよ」
「あら? こんな所に偶然にも犯人が残したと思わしき足跡が」
「滅茶苦茶偶然ですね。お嬢様が食べちゃうぞーのアクションで椅子を蹴飛ばしたから足跡が出現しました」
「ふふふっ。こうなったら私と咲夜で協力して違った角度から推理をしないとね」
「いえ。それは勘弁して下さい。描写されないシーンで私達だけ手がかりを手に入れるのでは読者が可愛そうですし」
「あらそう? そう言えば名も無き妖精メイドが怪しい気がするんだけど」
「そんなどうでも良い背景キャラが犯人だったなら、読者がキレますよ」
「大変! 今度は小悪魔の漆黒ブラジャーが盗まれたわ! 別の犯人かしら?」
「いえ。多分同一犯です」
「もしかすると外の世界の秘密結社が犯人かも!」
「そんなのが相手だったらアンフェアの極みですね」
「……そうだわ! 偶然にもドロワとブラジャーを構成する原子が一斉に崩壊して、それで盗まれた様に見えたに違いない! 量子力学的に考えて!」
「そんな偶然のせいで事件が起こったのなら探偵はお手上げですよお嬢様」
「ふふふっ。でもまあ、私は既に犯人の手がかりを持ってるんだけどねー? 最後まで教えないけど」
「いえ、教えて下さい。私にも、読者にも」
「唐突だけどチンチロリンがしたくなったわ。お茶碗とサイコロを用意して頂戴。てゐ愛地下王国の456サイをね」
「推理に関係無いシーンは省きますよ」
「もしかすると犯人はプロかも。殺人と下着ドロをかれこれ数十年繰り返したプロ中のプロ」
「そんなのが犯人だったら興醒めです」
「盗まれたと思われた下着達……実は、局地的な地滑りで断層の下に潜り込んだって可能性も」
「事故だったら探偵の出番が無くなっちゃいます。自然現象には勝てません」
「そうか! この事件の背景には幻想郷の裏社会と外の世界の政局に関する海よりも深い因縁が」
「急にスケールを大きくしないで下さいよ。探偵の手に負えません」
「双子の入れ替わりトリック……あるいは変装、はたまたは鍵の複製……」
「ありがちすぎて面白くないです」
「で、犯人が見つかったわ!」
「あら、それは良かった。で、誰だったんですか?」
「えへへー。犯人は雲山でしたー!」
「今まで一文字も名前が出ていなかったぽっと出のキャラが犯人とか非常識にも程があります」
「幻想郷では常識に囚われてはならないのよ」
「お後が宜しい様で」
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
ルールを破った先にしか見えないものがある・・・・・・っ!
そう考えていた時期が私にもありました。
2.名前が無い程度の能力削除
                       ヘ(^o^)ヘ いいぜ
                         |∧  
                     /  /
                 (^o^)/ てめえが推理小説に
                /(  )    ルールをつくっちまうってなら
       (^o^) 三  / / >
 \     (\\ 三
 (/o^)  < \ 三 
 ( /
 / く  まずはそのふざけた
       ルールをブチ破る
3.奇声を発する程度の能力削除
どうしてこうなった
4.名前が無い程度の能力削除
東方でミステリをすると色々なアンフェアが発生するのかなあ
さとりの読心術・フランの理不尽な破壊能力・時間操作・死を操る・隙間etc
とにもかくにも密室トリックやら論理的な推理やらを構築するにはこれらがデカ過ぎる
5.名前が無い程度の能力削除
ならばそのルール破ろう!
世界には! そうせねば見えない景色がある……!!
6.名前が無い程度の能力削除
十戒も適用するともっと凄い
中国人は何故かNGだし
7.名前が無い程度の能力削除
破ってなおミステリの女王の座にあるクリスティまじすごい
8.名前が無い程度の能力削除
推理小説でこれ全部守っているのがどれくらいあるかなあ。
これだけ言っているヴァン・ダインの小説を読んでみたくなった。

しかし、全部破ろうとしている作品は見たことが無い。面白かったです。
>直感と霊感で推理をしないで下さい
そんなこと言ったら霊夢が異変を解決できなくなってしまう!
9.名前が無い程度の能力削除


10.DA削除
このルールって洒落みたいなもんて聞いた事あるがな。
あと十戒の中国人は中国人なら東洋の不思議パワーもってるからダメって理由。
11.名前が無い程度の能力削除
これ、犯人は探偵役のお嬢だろ
“ホカホカ”ドロワーズって言ってるし(犯人しか知り得ない情報)
12.名前が無い程度の能力削除
東方キャラの能力くらい皆知っているのだからトリックに使っても
と思ったが
能力自体ひどく曖昧であったり、限界がはかれなかったり、やっぱ駄目ですな
咲夜にアリバイ持たせることすら難しい


てゐ愛グループ……
13.名前が無い程度の能力削除
小悪魔の漆黒ブラについてkwsk