Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

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2011/10/11 23:49:46
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とある夜の京都、深夜に開き朝が明けると同時に閉まる不思議な喫茶店がある。

奥の階段が目立ち、一匹の黒ネコと一羽のカラスが描かれた絵や八角形の蜀台、傘が数本壁に掛けられその傍に六花の壁飾りと薄い黄色の羽箒が組み合い置かれ、瓢箪の横に年 代物のカメラ、ガマの穂にフラフープ、なんと大剣や日本刀、ミサイルまで置いてある。

和洋折衷どころか全てを混ぜ合わせ暗さでごまかす失敗品、カオスと不安を明りで濁らせる結界。
そして喫茶店の奥の奥、その場所に何故か設けられたレジとカウンター、そして作業台。
銀髪の店主がそこに座る客なき喫茶店。
『名』は無い。


そんな店にある日、風が安定を世界に伝えるかのような深夜、そんな中二人の女性が入ってくる。そして入ってくるなり


「此処に不思議はありますか?」


なんて聞くものだから僕は彼女達に答えた。

「そうだね、この部屋には不思議なんてものが一切ない。不思議だろう?」
「確かに、不思議ですね」
「あ、メリー、これこれ」
「ん?」

黒い帽子の彼女が奥から持ち出したのは―――

「…お目が高い、それは少し昔の人形遣いが作った人形、大江戸爆薬からくり人形だ」
「蓮子、すぐにそれを戻しなさい」
「はーい、…ちなみにいくら?」
「蓮子?」
「おお怖。戻しますよーだ」
そそくさと奥に戻って行く黒い帽子の少女――蓮子(というらしいが)
「すみません…ちなみになんか危なげな名前だったんだけど爆発するのですか?」
「人一人なら余裕で弾け飛ぶんじゃないかな」
「蓮子ー!慎重にー!!」



―――あいよー



「全く…鑑定屋じゃないんですか?」
「それ以外にもあるのさ。さて…不思議か。僕にとっての不思議は此処には無いよ全てにおいて思考の限りを尽くしてこれ等を見抜こうとしてきた」
「ふむふむ」
「そんなわけだ、不思議以前に粗方片づけたからね。不思議なら君達が探すといい、ただし非売品は売らないよ」
「店に置いてあるものは非売品でも売るんじゃないの?」
「そうはいかない、これらは僕のコレクション。売るつもりもなければタダで渡す事もない」
「むう…まあ不思議元より勝手に探すつもりだったからいいけど…」
「何より此処は鑑定屋、適切な値段で僕個人頼みで買い取りするときはあるがあくまで販売は行ってないのさ」



「では―――森近霖之助さん」



「………その名前はもう名乗ってないよ。僕はあの場所を失ったんだ」
「そうですか…なら何と呼べばよろしいですか?」
「何とでも呼べばいい」
「では店主さん。私は貴方の名前を知っています」
「みたいだね、何処で知ったんだい?」
「私達の通っている大学です、そこに貴方の名前を知っている人が居ます」
「……名前は?」
「岡崎夢美、北白河ちゆり」
「…彼女達か、なるほど筋は通っている。予想とは少し違っていたが」
「と言うわけで貴方が様々な賢知に通じているのは知っています」
「そこまでではないがね。それでなんだい?」
「…幻想郷を…知っていますか?」
「どうなの?マスター」
「そうかと聞かれれば知っている、当たり前の答えだ」
「…店主さん」
「如何したんだい?」
「名乗っていませんでしたね。私はメリーって呼んでください、その方が慣れたので。こっちは蓮子」
「そうか。で、なんだい?」

「協力してくれませんか?あの不思議を境界を結界を謎を解き明かすために」

「驚いた、…君も見えるのかい?」
「まあね、例え今の政府が禁止してたって活動を止めるつもりはない」
「…お二人さん、今度またここを訪ねてくれないか?」
「え?何で?」
「いいから、君達に損はさせないつもりだよ」
そう言って納得させ一度、帰させた。
次に来たときには準備を終わらせなければ。



こう見えても色々社会から狙われないように僕は仲間を募っていた。
ある者は学生、ある者は会社員、ある者は金持ちの息子などと、仲間を集めコミニュティを作り輪を作り網を広げ情報を集まるように組織を組んだ。
今、階段の上、待機しているメンバーが部屋に集まり論議を重ねているだろう。
そんな繰り返しで組織を立ち上げ、その名を出せば誰もが聞いたことがある名であるぐらいには大きくした。

通称「罪袋」
―――突っ込みは無しだ。



そうして僕らは契約した。

内容は

1、僕及び組織を上げての秘封倶楽部周辺をバックアップすること。
2、その見返りは発見したものの報告と依頼したことによる出動。
3、最後にこの二者は対等であること。

これだけ。



そして彼女達が此処にやってくる3回目。


「…いらっしゃい、お二人さん」

「こんばんは店主さん、相変わらず不思議な店ね」
「こんばんはマスター、相変わらず不気味なトコね」
「はいはい。いつも通りだよ、ここは」
「マスター、アイスコーヒー。夜がなんか蒸し暑いよ」
「僕は店主だ、この店の主」
「店なら提供しろよー」
「君達は客じゃないと言っているだろう?」
「はいはいそうでしたねー」
「まあまあ…さて、店主さんのおいしいアイスコーヒーが飲みたいわ」
「…はあ、まあいいか。立ち上がるのが面倒なだけだったし」
「おい」
「そう言えば毎度思うんだけど此処の儲けってどうなってるんですか?」
「…それは簡単だが」
「後ろめたいことでもやったの?」
「そうではないさ、蓮子。ただ単に此処は鑑定屋で買い取りをやってるって事さ」
「買い取りだけじゃバランスが持たないと思うけど」
「そうかな…例えば「とても珍しいことに僕に非売品を売って欲しいと言ってその人はそれを買う。その商品が廻り廻って安く僕が買う」これの繰り返しさ」
「やっぱり、ココ『損益』の境界がおかしかったから」
「まあいいじゃん。で、今日は何してたの?」
「こいつの修復だよ」
二杯のグラスいっぱいに氷を入れコーヒを注ぎ込みガムシロップとミルクを添えて二人の前に出した後に一冊の本を作業場から持ち出す。
「僕の本に挟まっていた一枚のメモさ」

そう言って僕は求聞史記に挟まっていたメモを彼女達の前に置いた。

「私のメモ?」
「メリー、こんなの書いてたの?」
「…夢で書いたんだけど…まさか実在するなんて」
「まず一つだけ言っておく、幻想郷はあるよ。今でもね」
「確証はあるんですか?」
「あるよ、ただそれは後だ。そしてこのメモが君のなら、やはり君達は僕と共に動いてもらいたい」
「それは…構いませんが正直内容によります」
「無理はできないしねー」
「…まあ大丈夫、無茶はしないつもりだ。話は戻すがこれは僕が幻想郷にいた頃の物だ、まあ君達が生まれたり活動する前だろうから君は過去に行っているわけだ」
「ええ」
「なら君は過去に行くことに成功した代償、それが付きまとうだろう。不条理が起きるかも知れない」
「…ええ」
「それと君達に協力してもらいたい第一に優先したい事があるがこれは契約は関係ない。ただ幻想郷に関係があると思われるだろう君達にお願いしたい事なんだ」
「何々?どうしたの?」





「君達には僕と一緒に異変を解決して欲しいんだ」
はじめまして、え首イヒと申します。
つたない文章でしょうがよろしくお願いします。
え首イヒ
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
おお、どうなっていくんでしょう。
2.名前が無い程度の能力削除
展開が早くて何が何やら…
3.削除
これは続きに期待。

ただ読んでいて所々言葉が飛んでいる様な場所や
一息では読めないようなものが少しありました。

もう少し「、」や見直しをすればいい物になると思います。
まぁ、余り偉そうに言える立場ではありませんが。

今後の展開が楽しみです。頑張って下さい。