※俺の妄想設定多すぎ・咲夜さんが過去なので口調が違うので注意!
森の中に大きな館がある。
その館の名前は紅魔館。
その館には二つの影。
館の主とそこに存在してはいけない人間…二人の少女が居た。
銀色の髪の少女はナイフを握り締めて。
紫色の髪の少女は椅子に腰をかけたまま、微笑んでいた。
「はじめまして、お嬢さん。物騒な武器を持っているわね?」
「当然よ、貴方を退治に来たのだから」
「武器はその銀のナイフだけのようね」
「手の内をバラすなんて行為をするのは油断してる証拠よ。それと貴方のように油断している吸血鬼も」
「あら、私のこれは油断なんかじゃないわよ」
「余裕、とでも言うつもり?」
「いいえ、違うわ。答えは…戦えばわかるんじゃない?」
「そう、じゃあ行くわよ吸血鬼」
「どうぞ、吸血鬼狩り(ヴァンパイア・ハンター)さん…これじゃ長いわね、名前は?」
「人外に名乗る名前なんてない!」
「そう。私の名はレミリア。レミリア・スカーレット。素敵な夜になりそうね」
銀色の髪の少女は手からレミリアに向かいナイフを大量に投げつける。
「…実力を測ろうとしているのか?そんなこと、無駄無駄」
レミリアの服の中から蝙蝠が大量に飛び出す。
「吸血鬼の戦い方ってものを見せてあげるわ」
「…ッ」
少女の投げたナイフは蝙蝠に全てぶつかり、落ちる。
落とすべき対象を失くした蝙蝠は、少女に一斉に飛び掛る。
少女に蝙蝠がぶつかり、少女は体のバランスを崩す。
一匹の蝙蝠が少女の肩に噛み付く。
「痛っ…!」
少女は蝙蝠を振り払おうと腰のナイフに手をかける。
「なっ・・・!?」
腰に手を動かした瞬間、ナイフの影から蝙蝠が飛び出す。
その蝙蝠に怯んだ少女は、後ろへと跳ねた。
──だが、その判断がいけなかった。
跳ねた先に、レミリアがにっこりと笑って微笑んでいたのだ。
「──いただきます」
口を歪ませたレミリアは、自らの牙を少女の肌にあてがい、突き刺す。
「う、ぐぁぁっ!」
ちゅう、ちゅう。
痛みに苦しむ少女の肌から血を吸い終えたレミリアは後ろに跳ね、空へと飛翔し少女との距離を取る。
「…ぷはぁっ、ごちそうさま。あまりダメージは無いけれど・・・屈辱的でしょう?」
「貴・・・様ァっ!」
「安心なさい、吸血鬼にはならないわよ。みすみす相手に塩を送る必要はないもの。」
「う、うぅ…うわぁあああっ!」
少女は狂ったようにありったけのナイフを投げつける。
「あら、ワンパターンね。そんなので吸血鬼は倒せるほど甘くな…」
レミリアは蝙蝠を盾として展開した。
──その瞬間。
少女以外の全ての時が──止まる。
生命の息吹は感じられない。無機物さえもまるで命をもっていたものが活動を止めたように見える。
時は止まった。
「はぁっ…!」
少女はレミリアに向け追加のナイフを大量に投げる。その全てがレミリアの手前…蝙蝠の前で止まる。
「そして時は…動き出す」
少女以外の時も、動き出す。
ざく、ざく、ざく、ざく
多くの蝙蝠がナイフにより撃ち落とされる。
「っ!?…まさかっ…!」
レミリアは突然ナイフの量が増えたことに驚きつつも、バリアを展開する。
──が、守りが固まる前にナイフは蝙蝠を貫く。
「…ぐぅっ!?」
いくつかのナイフは蝙蝠で庇いきれず、レミリアの羽へと突き刺さる。
羽へのナイフの直撃を喰らったレミリアは、地へと落ちる。
「どうだっ…!?」
土煙が上がる。
──その中からレミリアは出てきた。
「あぁ…あ…ぁ…」
その手に輝く聖槍…グングニルを持ち。
「…ふぅ、驚いたわ。まさか時を操る能力を持っているなんて。…でも、これで御終いね」
「あ…ぁ」
「さようなら…と言いたいところだけど、私を傷つけてくれたから…これで、まず肩を刺すことにしたわ」
ぐさり。聖槍は少女を突き刺す。
「う、うわぁあぁぁぁぁぁぁっあ!…っぐぅ…」
「どう?苦しいでしょう?私も痛かったわ。…時を止める能力、面白かったから一つだけ願いを聞いてあげてもいいわ」
「吸血鬼なんかに叶えられるなど…こちらから願い下げだッ!」
レミリアは黙り込む。
「どうした!早く…殺せぇっ!」
「貴方、面白いわね、本当に。本当ならこのまま出血多量で死ぬけれど…」
「殺せ!ころせぇ!」
「私が運命を変えてあげる。もう一度名乗るわ、私はレミリア・スカーレット。能力は──運命を操る程度の能力」
「殺してくれ…!」
「私は貴方の運命を変えて、貴方を生かす。…そういうのも、たまにはいいわね。」
「やめろ…貴様の手先になどならないぞ…」
「まずは貴方に名前をあげる。そうね、今日の月から…十六夜咲夜、というのはどうかしら?」
「やめ…ろ…」
少女──咲夜の身体から、力が抜ける。それを、レミリアは優しく支える。
「ようこそ、紅魔館へ。とりあえず…お休みなさい。咲夜」
「咲…夜…か」
咲夜の意識は──そこで途絶えた。
咲夜は紅魔館の部屋で目を覚ました。
「ここは…あの館か」
「あら、気がついたの?」
咲夜の近くに居たレミリアは、にっこりと微笑む。
「貴様ぁっ…!」
身体を起こした咲夜を、レミリアはぴこん、と小突く。
「こら、寝てなさい。あれから3日も寝てたのだから疲れているでしょう?」
「ぅ…く、仕方が無い…」
ぐぎゅるるる
咲夜のお腹から音が鳴り、咲夜は顔を赤くする。
「しょうがないわ、ずっと食べてないんだから…今、食べ物を持ってくるから待っていなさい」
毒が入っているかもしれない。断ろう。
──そう咲夜が考えていると、レミリアはくるり、と咲夜を振り向く。
「ちなみに、毒なんて入れないわよ。入れるくらいだったらあそこで殺してるわ」
自らの考えを見透かされていた、そう考えると咲夜は少し屈辱的な気分になり、ベッドにぱたん、と倒れこんだ。
数分後、レミリアは咲夜の食事を持ち、部屋に入る。
大人しく、咲夜は食事を始めた。
「なぜ、私にここまでする?」
「メイドがほしいからよ。私の為に働くメイド」
「え…?」
あまりにも風変わりな答えに、咲夜は食事の手を止める。
「そこまで驚くことはないじゃない。さ、食事が終わったらこの服を着て頂戴」
レミリアが咲夜に突きつけた服はメイド服。
それが可笑しくて、咲夜は笑いを漏らす。
「…どうしたの、咲夜」
「いや…私を生かした理由がそれかと思うと可笑しくて…」
「ふふ、それもそうね」
くすくす、と部屋に笑いが漏れる。
「さ、食べ終わったらメイドとしての教育をするわよ、咲夜」
「…わかった」
思ったより、人間に優しい吸血鬼だな、必死に討伐を考えていた自分が馬鹿らしく思えてきた。
──咲夜はそう思い、ふふ、と笑う。
「とりあえず、私のことはお嬢様と、レミリアお嬢様と呼びなさい」
まだ食べ終わってていないのに訓練開始か…咲夜は内心苦笑する。
「わかりました、レミリアお嬢様」
咲夜は、にっこりと微笑んだ。
森の中に大きな館がある。
その館の名前は紅魔館。
その館には二つの影。
館の主とそこに存在してはいけない人間…二人の少女が居た。
銀色の髪の少女はナイフを握り締めて。
紫色の髪の少女は椅子に腰をかけたまま、微笑んでいた。
「はじめまして、お嬢さん。物騒な武器を持っているわね?」
「当然よ、貴方を退治に来たのだから」
「武器はその銀のナイフだけのようね」
「手の内をバラすなんて行為をするのは油断してる証拠よ。それと貴方のように油断している吸血鬼も」
「あら、私のこれは油断なんかじゃないわよ」
「余裕、とでも言うつもり?」
「いいえ、違うわ。答えは…戦えばわかるんじゃない?」
「そう、じゃあ行くわよ吸血鬼」
「どうぞ、吸血鬼狩り(ヴァンパイア・ハンター)さん…これじゃ長いわね、名前は?」
「人外に名乗る名前なんてない!」
「そう。私の名はレミリア。レミリア・スカーレット。素敵な夜になりそうね」
銀色の髪の少女は手からレミリアに向かいナイフを大量に投げつける。
「…実力を測ろうとしているのか?そんなこと、無駄無駄」
レミリアの服の中から蝙蝠が大量に飛び出す。
「吸血鬼の戦い方ってものを見せてあげるわ」
「…ッ」
少女の投げたナイフは蝙蝠に全てぶつかり、落ちる。
落とすべき対象を失くした蝙蝠は、少女に一斉に飛び掛る。
少女に蝙蝠がぶつかり、少女は体のバランスを崩す。
一匹の蝙蝠が少女の肩に噛み付く。
「痛っ…!」
少女は蝙蝠を振り払おうと腰のナイフに手をかける。
「なっ・・・!?」
腰に手を動かした瞬間、ナイフの影から蝙蝠が飛び出す。
その蝙蝠に怯んだ少女は、後ろへと跳ねた。
──だが、その判断がいけなかった。
跳ねた先に、レミリアがにっこりと笑って微笑んでいたのだ。
「──いただきます」
口を歪ませたレミリアは、自らの牙を少女の肌にあてがい、突き刺す。
「う、ぐぁぁっ!」
ちゅう、ちゅう。
痛みに苦しむ少女の肌から血を吸い終えたレミリアは後ろに跳ね、空へと飛翔し少女との距離を取る。
「…ぷはぁっ、ごちそうさま。あまりダメージは無いけれど・・・屈辱的でしょう?」
「貴・・・様ァっ!」
「安心なさい、吸血鬼にはならないわよ。みすみす相手に塩を送る必要はないもの。」
「う、うぅ…うわぁあああっ!」
少女は狂ったようにありったけのナイフを投げつける。
「あら、ワンパターンね。そんなので吸血鬼は倒せるほど甘くな…」
レミリアは蝙蝠を盾として展開した。
──その瞬間。
少女以外の全ての時が──止まる。
生命の息吹は感じられない。無機物さえもまるで命をもっていたものが活動を止めたように見える。
時は止まった。
「はぁっ…!」
少女はレミリアに向け追加のナイフを大量に投げる。その全てがレミリアの手前…蝙蝠の前で止まる。
「そして時は…動き出す」
少女以外の時も、動き出す。
ざく、ざく、ざく、ざく
多くの蝙蝠がナイフにより撃ち落とされる。
「っ!?…まさかっ…!」
レミリアは突然ナイフの量が増えたことに驚きつつも、バリアを展開する。
──が、守りが固まる前にナイフは蝙蝠を貫く。
「…ぐぅっ!?」
いくつかのナイフは蝙蝠で庇いきれず、レミリアの羽へと突き刺さる。
羽へのナイフの直撃を喰らったレミリアは、地へと落ちる。
「どうだっ…!?」
土煙が上がる。
──その中からレミリアは出てきた。
「あぁ…あ…ぁ…」
その手に輝く聖槍…グングニルを持ち。
「…ふぅ、驚いたわ。まさか時を操る能力を持っているなんて。…でも、これで御終いね」
「あ…ぁ」
「さようなら…と言いたいところだけど、私を傷つけてくれたから…これで、まず肩を刺すことにしたわ」
ぐさり。聖槍は少女を突き刺す。
「う、うわぁあぁぁぁぁぁぁっあ!…っぐぅ…」
「どう?苦しいでしょう?私も痛かったわ。…時を止める能力、面白かったから一つだけ願いを聞いてあげてもいいわ」
「吸血鬼なんかに叶えられるなど…こちらから願い下げだッ!」
レミリアは黙り込む。
「どうした!早く…殺せぇっ!」
「貴方、面白いわね、本当に。本当ならこのまま出血多量で死ぬけれど…」
「殺せ!ころせぇ!」
「私が運命を変えてあげる。もう一度名乗るわ、私はレミリア・スカーレット。能力は──運命を操る程度の能力」
「殺してくれ…!」
「私は貴方の運命を変えて、貴方を生かす。…そういうのも、たまにはいいわね。」
「やめろ…貴様の手先になどならないぞ…」
「まずは貴方に名前をあげる。そうね、今日の月から…十六夜咲夜、というのはどうかしら?」
「やめ…ろ…」
少女──咲夜の身体から、力が抜ける。それを、レミリアは優しく支える。
「ようこそ、紅魔館へ。とりあえず…お休みなさい。咲夜」
「咲…夜…か」
咲夜の意識は──そこで途絶えた。
咲夜は紅魔館の部屋で目を覚ました。
「ここは…あの館か」
「あら、気がついたの?」
咲夜の近くに居たレミリアは、にっこりと微笑む。
「貴様ぁっ…!」
身体を起こした咲夜を、レミリアはぴこん、と小突く。
「こら、寝てなさい。あれから3日も寝てたのだから疲れているでしょう?」
「ぅ…く、仕方が無い…」
ぐぎゅるるる
咲夜のお腹から音が鳴り、咲夜は顔を赤くする。
「しょうがないわ、ずっと食べてないんだから…今、食べ物を持ってくるから待っていなさい」
毒が入っているかもしれない。断ろう。
──そう咲夜が考えていると、レミリアはくるり、と咲夜を振り向く。
「ちなみに、毒なんて入れないわよ。入れるくらいだったらあそこで殺してるわ」
自らの考えを見透かされていた、そう考えると咲夜は少し屈辱的な気分になり、ベッドにぱたん、と倒れこんだ。
数分後、レミリアは咲夜の食事を持ち、部屋に入る。
大人しく、咲夜は食事を始めた。
「なぜ、私にここまでする?」
「メイドがほしいからよ。私の為に働くメイド」
「え…?」
あまりにも風変わりな答えに、咲夜は食事の手を止める。
「そこまで驚くことはないじゃない。さ、食事が終わったらこの服を着て頂戴」
レミリアが咲夜に突きつけた服はメイド服。
それが可笑しくて、咲夜は笑いを漏らす。
「…どうしたの、咲夜」
「いや…私を生かした理由がそれかと思うと可笑しくて…」
「ふふ、それもそうね」
くすくす、と部屋に笑いが漏れる。
「さ、食べ終わったらメイドとしての教育をするわよ、咲夜」
「…わかった」
思ったより、人間に優しい吸血鬼だな、必死に討伐を考えていた自分が馬鹿らしく思えてきた。
──咲夜はそう思い、ふふ、と笑う。
「とりあえず、私のことはお嬢様と、レミリアお嬢様と呼びなさい」
まだ食べ終わってていないのに訓練開始か…咲夜は内心苦笑する。
「わかりました、レミリアお嬢様」
咲夜は、にっこりと微笑んだ。
だがよかった。
ここからの展開も見てみたい気がする。