世界が揺れている。
私の頭も揺れている。
発想の仕方を少しおかしくしてみると、私の頭が揺れているから世界が揺れているのではないかと言う推論が成り立った。
頭を止めた。
世界も止まった。
「それでよかったんじゃないか」
隣で妹紅が嗤う。
何が良かったのかについて彼女とは向こう一週間ばかり討論せねばなるまい。
ただそれはそれで彼女には言わねばならない事がある。
「妹紅」
「うわっキモッ」
「やめてくれないか私が泣いてしまう」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
そうして妹紅は嗤っていた。
何か嫌な事でもあったんだろうか。
考えてみたが彼女にとってはエブリデイが嫌な事なんじゃないか?
死にたいんでしょ?
死ねないんでしょ?
「妹紅」
「えっそんな酷い」
「まだ言ってない」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
また妹紅は嗤っている。
親が見たら施してきた教育方針について暫し熟考しそうな気がするが、なんだっけ、妾腹の子だから陸に顧みられる事も無く、でも妹紅は親を嫌えず慕っていたらなんか振られて自棄になっているのを見て何を逆恨みをしたか復讐しようと考えたのだっけ。
「妹紅」
「慧音愛してる」
「そんな事は知ってる」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
恥ずかしそうに嗤う妹紅を私は微笑ましく思う。
嫌な顔には違いないが楽しそうなのは良い事だ。永遠亭の住人に変なモノでも吹き込まれたんだろうか、それとも変な薬でも注射されたんだろうか、それとも最初からこうだったっけ。
まぁ良いか。
「妹紅」
「あっちょっと待って今チャーゴグガゴグマンチャウグガゴグチャウバナガンガマウグの方で何かが」
「人間の言葉を話せ」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
チャーゴグガゴグマンチャウグガゴグチャウバナガンガマウグと言いながら嗤う妹紅は美しかった。
ただその訳の分からないカナ文字の羅列にどんな意味があるのか知る由もないが、そろそろ言っておきたい事がある。
鎖骨だ。
妹紅は全裸だから鎖骨が見えてしまっているんだ。
彼女に羞恥心というものはないのだろうか?
「妹紅」
「私は悪くない!」
「そういう問題じゃない」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
嗤う妹紅を見ながらそういえば気付いた事がある。
私も全裸だった。
つまり鎖骨が露出しているという事だ。
こんなに恥ずかしい事は無い――私は手近な木に思い切り頭を打ち付け――
私の頭も揺れている。
発想の仕方を少しおかしくしてみると、私の頭が揺れているから世界が揺れているのではないかと言う推論が成り立った。
頭を止めた。
世界も止まった。
「それでよかったんじゃないか」
隣で妹紅が嗤う。
何が良かったのかについて彼女とは向こう一週間ばかり討論せねばなるまい。
ただそれはそれで彼女には言わねばならない事がある。
「妹紅」
「うわっキモッ」
「やめてくれないか私が泣いてしまう」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
そうして妹紅は嗤っていた。
何か嫌な事でもあったんだろうか。
考えてみたが彼女にとってはエブリデイが嫌な事なんじゃないか?
死にたいんでしょ?
死ねないんでしょ?
「妹紅」
「えっそんな酷い」
「まだ言ってない」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
また妹紅は嗤っている。
親が見たら施してきた教育方針について暫し熟考しそうな気がするが、なんだっけ、妾腹の子だから陸に顧みられる事も無く、でも妹紅は親を嫌えず慕っていたらなんか振られて自棄になっているのを見て何を逆恨みをしたか復讐しようと考えたのだっけ。
「妹紅」
「慧音愛してる」
「そんな事は知ってる」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
恥ずかしそうに嗤う妹紅を私は微笑ましく思う。
嫌な顔には違いないが楽しそうなのは良い事だ。永遠亭の住人に変なモノでも吹き込まれたんだろうか、それとも変な薬でも注射されたんだろうか、それとも最初からこうだったっけ。
まぁ良いか。
「妹紅」
「あっちょっと待って今チャーゴグガゴグマンチャウグガゴグチャウバナガンガマウグの方で何かが」
「人間の言葉を話せ」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
チャーゴグガゴグマンチャウグガゴグチャウバナガンガマウグと言いながら嗤う妹紅は美しかった。
ただその訳の分からないカナ文字の羅列にどんな意味があるのか知る由もないが、そろそろ言っておきたい事がある。
鎖骨だ。
妹紅は全裸だから鎖骨が見えてしまっているんだ。
彼女に羞恥心というものはないのだろうか?
「妹紅」
「私は悪くない!」
「そういう問題じゃない」
「ごめん」
「許した」
「助かる」
嗤う妹紅を見ながらそういえば気付いた事がある。
私も全裸だった。
つまり鎖骨が露出しているという事だ。
こんなに恥ずかしい事は無い――私は手近な木に思い切り頭を打ち付け――