Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

掌編:13.2th

2013/07/19 02:09:10
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光の届かぬ、昏き地の底。影が二つ、光が一つ。


「…げ、橋姫」
    「会いたくないならどうして此処に来たのかしら?」
「別にお前に用があって来た訳じゃない、って言ってんの」
    「それはどうも。私も正体不明の化け物とは関わりたくないのよ」
「嫌いになれる程度には私のことを知ってるくせに」
    「五月蝿い。貴方の方こそさっさと通り過ぎればいいんじゃないかしら?ぬえ」
「やだ。誰かが困ってる顔は私の大好物だしー」
    「…呆れた」


    「で。この先に何の用があるのかしら?」
「んー?"郵便屋さん"…かな」
    「手に持ってるそれが"お届け物"、か」
「御明察。ちょっとしたプレゼントってやつ」
    「随分と怪しいプレゼントもあったものね。一体なんなのよ、それ」
「希望、かな。…たぶん」
    「…はぁ?」
「言葉そのままの意味。活力とか、意志とか…私もはっきりとは分からないけど、そういう概念が詰まってる」
    「少なくとも私には無用の長物ね。むしろ、貴方が持ってればずっと貴方を嫉み続けることが出来るのに」
「…ククッ、さすがは橋姫。でもさぁ、私―」

こいつを持たせたら面白いことになりそうな奴、一人だけ知ってるんだよね

「見たいと思わない?あいつが皆から羨望の眼差しを受けてるところ」
    「馬鹿馬鹿しい。誰が希望を持ったって私のやることは変わらないわ」
「…。やっぱやーめたっ。これは私のものだ」
    「…?何を言って―」
「これがあればお前の視線を独り占めできるかも知れないから。村紗が悲しむだろーなー。ねーパルスィー?」


「…ヒャハハッ、なーに泣きそうな顔してんの!?嘘に決まってんじゃんバーカ!」
    「…調子付くなよ、ぬえ」
「いだっ、いだだだだ」
    「誰が希望を持とうが、私は全てを嫉み続けるだけ。特定の誰か、まして水蜜だけなんて論外もいいところ」
「っつつ…。…わざわざ名前呼びしてるくせに」
    「…ぁ…、と、とっとと行きなさい、この馬鹿!」
「はいはい、それじゃあ行ってきます…あぁ、そうそう」
    「まだ私に向けた厭味が残ってたかしら?」
「…村紗、本当に悲しんでたから。たまには命蓮寺に会いに行ってやって欲しいな」
    「…此処でやることが無くなったら考えるわ」
「そっか。村紗には伝えないでおく」
    「…ありがとう、ぬえ」
「橋姫のお礼なんて要らない」
    「だったら、そこの"希望"の一つにでもしてあげて頂戴」
「それにはちょっと勿体無いなー…なーんて。それじゃ、また近いうちに」


光が去った、昏き地の底。あとに残るは、影が一つ。
事のほとぼりが冷めた後、ぬえが宗教家達(と、妖怪狸)の凄まじい報復を受けるところまででワンセット。
パルスィはそんなぬえのことを「誰かと関わりあうことが出来るなんて」と嫉み、こいしはこころと仲良く決闘してます。あれ?
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コメント



1.oblivion削除
ムラパルじゃないですか(ガタッ
2.奇声を発する程度の能力削除
良かったです