皆さんは、考えたことあるだろうか。
この世界が……そう、例えば「絶対の存在」によって創られたものであって。
作られた物語(レール上)を、造られた終点までに運ばされるだけが人生だったとしたならば。
人生って、なんなんだろうなあ。
物凄く単純で、物凄く繊細で、だけどつまらなくて、だけど面白い。
俺はそう思っていた。
……見覚えのないこの場所に来るまでは。
うん、どこだここ。
「昨日は何をしてたっけなあ……。」
記憶の糸を手繰るが、全くそれらしい心当たりは無かった。
昨日も一昨日も、風邪で寝込みながらも家でゲームしていたから。
「いやー、全く。シューテュング苦手なのかなー、ノーマルでもえーりんで死んでしまうなあ。」
自分の状況を忘れて何を口走っているのか。
自身で突っ込んでしまった。
「取り敢えず、ここは何処だろう。森……?に、投げ出された、のか?俺は。
携帯ポケット入れてたな、そういえば……。何かされた様子もないし、質の悪い愉快犯だな。」
携帯で時刻を確認したところ、7月の10日、8:26。
夏場に森へ置き去りとは。意味不明がすぎる。
「人生ってやっぱりわかんねーわ。」
冒頭のくだりを微妙に否定しながら、寝転がされたままだった姿勢を起こして立ち上がる。
見渡す限りはまさに木、とよく分からないキノコくらいしかなかった。
「携帯は圏外……。歩いて、みるか?」
熊とかいないよな。
心の中で祈るように呟いて、木が少しばかり拓けた方向へ歩き始める。
……少しすると獣道のような不自然に、雑に整えられた道があったので進んでみた。
……また少しして。20分程歩いただろうか、森の中だというのに、怪しげな家?いや、店が建っていた。
すぐ見えるところに、「魔法の森入り口」と書かれた看板が建っていたので、森を抜けても良かったのだが。
店に興味をそそれらる名前が書いてあった。
香霖堂。
「香霖堂……?と、魔法の森?」
自分の中で、その名前は「あり得ない」ものであった。
香霖堂、名前を知っていた。
何故なら、自分が好んでいるとあるゲームの中の設定だから。
「これはもしかして、幻想入りって奴か……。つまり、俺の時代なんだな(キリッ)。」
にわかに自分の状況を理解してきた。
だが同時に信じられてもいなかった。
目の前に不自然なことがある以上、確かめねばなるまい。
思ってもいない言葉を自分の内でぼやき、香霖堂と書かれた店に足を進める。
間近で見ると年季が入っているのが分かる。……気がする。
少しばかり、緊張をしつつ戸を開けた。
「いらっしゃい。何の、ご用だい?」
戸を開けると、声が飛んできた。
想像通り過ぎて吃驚した。
と、形容するしかないほどの衝撃だった。
この店の店主、だろう、いやそうだと断定出来るほどに知っていた。
灰がかった銀の髪、優しそうな瞳に、今時京都でも見ないであろう和服。
森近霖之助。これも、自分が好むゲームの中のキャラクターであった。
「……どうしたんだい、入り口で立ち止まって。(お客じゃないのかな……。)」
もう一声かけられ、ハッと我に帰る。
「え、あ、えーと……道?に?迷った?んですけど、ここは何処ですか?」
確かめるようにして、店主に質問をする。
「……!ああ、その服装……、成る程。まあ、立ち話もなんだ、上がっておくれよ。(客じゃなかった……。)」
こちらも成る程であった。自分の中で疑問は確固たるものになっていた。
恐らくここは幻想郷、で間違いなく。
目の前の人物は通称こーりんで。
そして自分はこちらへ来たと。
いや、夢じゃないのか?
うん、本当に幻想郷があるわけないし。
そう思ってお決まりに、頬をつねってはみるが、ものの見事に痛いのである。
「うっそ……。」
「ん、どうかしたかい?お茶くらい出すよ、ここのこと説明するから遠慮なく。」
待たせるわけにもいかず、言われるがまま、奥の部屋へ行くことにした。
「さ、座って。えーと、君は……?」
「あ、俺は……日本太郎と言います。えっと、ここって……幻想郷、で、森近霖之助さんですよね?」
遠慮を口に含みつつ、訊ねる。
すると少しばかり驚いたようにおや、とこーりんが反応し。
「そうだね。ここは幻想郷。そして僕もあっているよ。……太郎君は服装から見るに外の世界から来たのだろう?知っているのかい?」
まあ当然の反応だろう。
何か幻想入りのSS見てたらお決まりかなあ、という具合の答えが返ってきた。
「……まあ、そうですね。こちらでも一部の人間は幻想郷に興味を持っているというか知っている、というか。
……本当にあったとは微塵も思っていませんでしたけど。」
すると、こーりんは少し考えたように首を捻る仕草をして
「ふーむ、なら話は早い、かな?帰る気はあるのかい?」
そうこーりんに言われ、考えた。
帰る、か。
いや別にもう酒も飲める歳で一人暮らしだしな。
せっかく来たからには幻想郷を見て回りたいな。
というか、あちらにはあまり未練もないな。
一瞬で結論は出た。
「……いえ、せっかくこちらに来られたのですし。見て行きたいなあ、とも……。」
正直な言葉をそのままに出してみる。
本音であった。
「そうかい。幻想郷の事が分かるなら、人喰い妖怪がいるということも分かるかな?むやみに外に出るのは危険だから、今日はここに泊まっていって構わないよ。」
分かりすぎて困るくらいに想像が容易であった。
妖怪。そんな存在信じたこともなかった。
別世界。これも憧れはしていたが信じてなどいなかった。
人生は面白いがつまらないものだと思っていたから。
「あ、はい、ではお言葉に甘えさせていただきます……。」
こーりんの申し出に、素直に甘えることにした。
知識はあっても実際自分より格上に生物にあってしまってはどうしようもない、と直感していたから。
「そんなに畏まることないよ、太郎くん。……やれやれ、何処かの魔法使いにも見習わせたいけどね。」
そうこーりんが苦笑して皮肉げに呟くと、戸の外側からトッ、音がして、人形の影があった。
この世界が……そう、例えば「絶対の存在」によって創られたものであって。
作られた物語(レール上)を、造られた終点までに運ばされるだけが人生だったとしたならば。
人生って、なんなんだろうなあ。
物凄く単純で、物凄く繊細で、だけどつまらなくて、だけど面白い。
俺はそう思っていた。
……見覚えのないこの場所に来るまでは。
うん、どこだここ。
「昨日は何をしてたっけなあ……。」
記憶の糸を手繰るが、全くそれらしい心当たりは無かった。
昨日も一昨日も、風邪で寝込みながらも家でゲームしていたから。
「いやー、全く。シューテュング苦手なのかなー、ノーマルでもえーりんで死んでしまうなあ。」
自分の状況を忘れて何を口走っているのか。
自身で突っ込んでしまった。
「取り敢えず、ここは何処だろう。森……?に、投げ出された、のか?俺は。
携帯ポケット入れてたな、そういえば……。何かされた様子もないし、質の悪い愉快犯だな。」
携帯で時刻を確認したところ、7月の10日、8:26。
夏場に森へ置き去りとは。意味不明がすぎる。
「人生ってやっぱりわかんねーわ。」
冒頭のくだりを微妙に否定しながら、寝転がされたままだった姿勢を起こして立ち上がる。
見渡す限りはまさに木、とよく分からないキノコくらいしかなかった。
「携帯は圏外……。歩いて、みるか?」
熊とかいないよな。
心の中で祈るように呟いて、木が少しばかり拓けた方向へ歩き始める。
……少しすると獣道のような不自然に、雑に整えられた道があったので進んでみた。
……また少しして。20分程歩いただろうか、森の中だというのに、怪しげな家?いや、店が建っていた。
すぐ見えるところに、「魔法の森入り口」と書かれた看板が建っていたので、森を抜けても良かったのだが。
店に興味をそそれらる名前が書いてあった。
香霖堂。
「香霖堂……?と、魔法の森?」
自分の中で、その名前は「あり得ない」ものであった。
香霖堂、名前を知っていた。
何故なら、自分が好んでいるとあるゲームの中の設定だから。
「これはもしかして、幻想入りって奴か……。つまり、俺の時代なんだな(キリッ)。」
にわかに自分の状況を理解してきた。
だが同時に信じられてもいなかった。
目の前に不自然なことがある以上、確かめねばなるまい。
思ってもいない言葉を自分の内でぼやき、香霖堂と書かれた店に足を進める。
間近で見ると年季が入っているのが分かる。……気がする。
少しばかり、緊張をしつつ戸を開けた。
「いらっしゃい。何の、ご用だい?」
戸を開けると、声が飛んできた。
想像通り過ぎて吃驚した。
と、形容するしかないほどの衝撃だった。
この店の店主、だろう、いやそうだと断定出来るほどに知っていた。
灰がかった銀の髪、優しそうな瞳に、今時京都でも見ないであろう和服。
森近霖之助。これも、自分が好むゲームの中のキャラクターであった。
「……どうしたんだい、入り口で立ち止まって。(お客じゃないのかな……。)」
もう一声かけられ、ハッと我に帰る。
「え、あ、えーと……道?に?迷った?んですけど、ここは何処ですか?」
確かめるようにして、店主に質問をする。
「……!ああ、その服装……、成る程。まあ、立ち話もなんだ、上がっておくれよ。(客じゃなかった……。)」
こちらも成る程であった。自分の中で疑問は確固たるものになっていた。
恐らくここは幻想郷、で間違いなく。
目の前の人物は通称こーりんで。
そして自分はこちらへ来たと。
いや、夢じゃないのか?
うん、本当に幻想郷があるわけないし。
そう思ってお決まりに、頬をつねってはみるが、ものの見事に痛いのである。
「うっそ……。」
「ん、どうかしたかい?お茶くらい出すよ、ここのこと説明するから遠慮なく。」
待たせるわけにもいかず、言われるがまま、奥の部屋へ行くことにした。
「さ、座って。えーと、君は……?」
「あ、俺は……日本太郎と言います。えっと、ここって……幻想郷、で、森近霖之助さんですよね?」
遠慮を口に含みつつ、訊ねる。
すると少しばかり驚いたようにおや、とこーりんが反応し。
「そうだね。ここは幻想郷。そして僕もあっているよ。……太郎君は服装から見るに外の世界から来たのだろう?知っているのかい?」
まあ当然の反応だろう。
何か幻想入りのSS見てたらお決まりかなあ、という具合の答えが返ってきた。
「……まあ、そうですね。こちらでも一部の人間は幻想郷に興味を持っているというか知っている、というか。
……本当にあったとは微塵も思っていませんでしたけど。」
すると、こーりんは少し考えたように首を捻る仕草をして
「ふーむ、なら話は早い、かな?帰る気はあるのかい?」
そうこーりんに言われ、考えた。
帰る、か。
いや別にもう酒も飲める歳で一人暮らしだしな。
せっかく来たからには幻想郷を見て回りたいな。
というか、あちらにはあまり未練もないな。
一瞬で結論は出た。
「……いえ、せっかくこちらに来られたのですし。見て行きたいなあ、とも……。」
正直な言葉をそのままに出してみる。
本音であった。
「そうかい。幻想郷の事が分かるなら、人喰い妖怪がいるということも分かるかな?むやみに外に出るのは危険だから、今日はここに泊まっていって構わないよ。」
分かりすぎて困るくらいに想像が容易であった。
妖怪。そんな存在信じたこともなかった。
別世界。これも憧れはしていたが信じてなどいなかった。
人生は面白いがつまらないものだと思っていたから。
「あ、はい、ではお言葉に甘えさせていただきます……。」
こーりんの申し出に、素直に甘えることにした。
知識はあっても実際自分より格上に生物にあってしまってはどうしようもない、と直感していたから。
「そんなに畏まることないよ、太郎くん。……やれやれ、何処かの魔法使いにも見習わせたいけどね。」
そうこーりんが苦笑して皮肉げに呟くと、戸の外側からトッ、音がして、人形の影があった。
主人公が独り言ぶつぶつ言ってるのも気持ち悪い。
他にも突っ込みどころは多々あるが、酷過ぎて引くレベル。
とりあえず某動画サイトのノリがどこでも受け容れられると思わないほうがいい。
あと「書くの初めて」って文句は相応の努力をしてないのなら何の免罪符にもならない。
このようなお見苦しい自己満足、戻るも押さずに自分の価値観を押し付けることができる寛大さ!
初対面であるにかかわらず自己投影と決め付けられる判断力!
それに初めて取り組むものでも評価されるであろう器用さを持っているとは違いますねー。
ありがとうございます!
今後は注意点に気を付けて取り組もうと思いますね!
あえて、修羅の道に行くのもまた道でしょう