12月24日の雪の降る夜の旧都を、古明地こいしが駆け回る。
今日の彼女はサンタクロース。
皆に夢を届けるためにぶかぶかのサンタの衣装で旧都を駆け回る。
彼女がサンタをやる理由はなんだ?と言われたのならこう答えよう。
そんなの何時もと変わらぬ無意識だ、と。
◇
こいしサンタはまず手始めに、桶に入った釣瓶落としのキスメにプレゼントを持っていく。
「メリークリスマス」
眠る彼女が起きないように、プレゼントをそっと彼女の眠る桶に詰め込んでいく。
詰め込まれているのは可愛い可愛いぬいぐるみ、キスメが起きないように器用に詰められていく。
そんな可愛いぬいぐるみと、楽しく遊ぶためのアドバイスをこいしは最後に残していく。
『首元を横から思い切りチョップしたら「モルスァ」みたいなこと言いながらすごい勢いで飛んで行くよ』
とメッセージを添えると、こいしは一人満足して次へ向かった。
◇
次にこいしが行ったのは土蜘蛛のヤマメ。
感染系の病を操る彼女には、今の時期にピッタリなアイテムをプレゼントだ。
「メリークリスマス」
眠る彼女が起きないように、プレゼントをそっと置いて行く。
袋に入っているのは感染病予防もできる、男性用避妊具。
地底のアイドルだものアングラなスキャンドルの一つや二つ、これでカバー出来るね!カバーだしね!!
でもこのままただ置いて行くだけじゃつまらない、そう思いこいしはまたメッセージを残していく事にした。
『聖なる性夜もこれで安心だね!ご利用は計画的に!!』
これでバッチリだ。シャレも利いている!最高だ。
こいしは達成感のある笑顔を浮かべ満足すると次の場所へ向かった。
◇
次は橋姫のパルスィの所だ。
パルスィには特別に手作りの贈り物をプレゼントする事にしていた。
「メリークリスマス」
眠る彼女が起きないように、プレゼントを枕元にそっと置いて行く。
枕元に置いたのはお手製の調査ノート。
ノートの正体は、こいしが本日人間の里で見つけた幸せそうなカップル達を事細かに記した閻魔帳。
表紙には『武器を持て!立ち上がれ!パルパル、君になら出来る!!奴らを始末しろ!!』と記しておいてある。
だが、やはりこれだけでは寂しいと思ったので、メッセージを残して行く事にした。
『It can do, if it is OK and you!!』
エキサイト!!と、一人ガッツポーズをして張り切って次に行く。
◇
さて、お次は鬼の勇儀、の元に来たのだが……。
もう日付も変わったというのに、灯りが点いたままだった。
中をそっと除いて見ると絶賛酒盛りの真っ最中だった。
こんな時間までお酒を飲んで起きているなんて悪い子だ。
こいしは悩んだ、プレゼントはいい子にあげるもので、悪い子にプレゼントはあげられない。
しかし、鬼は正直者だ。嘘をつかない!つまりいい子だ!!さてどうしょう?
「……まぁ、いいか」
少し考えてそう結論した。しかし、ちょっとだけ悪い子なのでその分ちょっとだけペナルティを付けて置ことにする。
気付かれない様に無意識で室内に入って、無意識で調理場へ向かい、無意識で持ってきていたプレゼントのおつまみ様の豆を、無意識火力で無意識炒め!
そして、出来上がった無意識炒り豆をそのまま無意識で勇儀の背後に回り込み、背中に流し込む事にした!!
「メリークリスマース!」
気配に気付いている様子もないので大きめの声で元気よく叫びながら、背中から服の襟元をぐいっと引っ張り、背中に豆ざばぁ……。
『…………いってぇぇえええ!!?』と、ワンテンポ遅れて聞こえる悲鳴を聞きながらそのまま逃げる様に無意識ダッシュ!
それにしても炒った豆で『いってぇぇえええ!!?』とは、これまたなかなかシャレが利いてるもんだ。
頷きながら、そのまま次に向かう。
◇
向かった先は地霊殿、サンタ役をするための残りはあと3人だ。
最初は姉のさとりの元へと向かった。
だが、姉のさとりの姿は何故か寝室になかった。
屋敷内を探してみるとすぐに見つかった。
さとりは食卓で突っ伏して寝ていた。
テーブルにはすっかり冷えてしまったが、ご馳走が並んでいた。
お姉ちゃん、待っていてくれたんだ……、ごめんねお姉ちゃん、今帰ったよ。
寝ているさとりを起さぬように小さな声で囁くように
「……メリークリスマス」
頬にちゅっ、と姉だけへのサービスもくわえる。
起してしまうのも可哀想だったが、このままでは風邪をひいてしまうかもしれない。
だからこいしは、さとりの部屋からシーツを持ってきてシーツを被せて、暖炉にも火を灯しておいた。
これなら大丈夫だろう、一仕事終えるとさとりを起さぬようにテーブルに静かにプレゼントを置いて行く。
中身はぺったんこの姉のために見つけてきた水を利用した豊胸機、注意書きのメッセージも添えられていく。
『冬はお湯を使った方がいいよ』
これでよし、と姉の喜ぶ顔を思い浮かべながら、次のお燐の所に向かう。
◇
お燐の部屋にやってきた。お燐には何をあげたらいいかとても迷った。
死体が一番いいかもしれない、とも考えたが今日はクリスマスだ。血生臭いのよくない。よくない。
だから猫が他に喜びそうな物を考えた。お魚とか猫缶とかの食べ物がいいかと思ったが、猫ならやっぱりマタタビだ!
寝ているお燐を起さない様に気をつけながら枕元に大量のマタタビをパラパラ、パラパラと散らしていく……
「メリークリスマス」
寝ているお燐を起さない様に囁いて部屋を後にする。
帰り際、何だかお燐が熱そうにしていたが、大丈夫だろうか?
風邪とかじゃないといいが、お燐はそんなに弱い子じゃないから心配はいらないか!
結論し、最後のお空の元へ向かう事にした。
◇
本日の最後はお空だ。
お空に用意してきたのはお空が大好きなゆで卵。コレを口の中に詰め込んで、それで今日のサンタクロースは、はい終了!の予定でいる。
さてさて、さっそく卵をいれますか……、とお空に近付いてみると、枕下に手紙がおいてあるのを見つけた。
さて、誰への手紙だろう?と考えたが、今日手紙を出す相手は一人しか思いつかない。やっぱりサンタさんへ、だろう。
サンタさんをちゃんと信じている事に、お空は純粋だなと思いながら、ではではこいしサンタが君の願いを叶えてあげよう。
と、サンタさん宛ての手紙をパラっと開いて読んでみる。てっきり『お腹いっぱいゆで卵食べたい』とか書いてあると思っていたら
『こいし様がもっと地霊殿に帰ってきてくれるようになって、みんなで楽しくさとり様のご飯を食べれる日をいっぱいください』
何て書いてあった。こいしにとってこの内容は正直不意打ちだった。
「ああ、うん、これは卑怯だよお空……」
今日は、本当なら皆自分のために欲しい物を頼む日なのに、お空はこいしを含めた皆のお願いを望んでる。
それはとても欲張りな事だ。今日一番の欲張りさんだ、とこいしは思う。
でも、そんな欲張りさんのお願いも、良い子にしてたから叶えてあげよう。
卵は明日皆で食べよう、だから、そのままお空のベットの中に潜り込む。
明日の朝、起きたらお空はこのプレゼントを喜んでくれるかな?
喜んでくれるといいな……。
そう思いながら『おやすみなさい』と呟いた。
……ああ、いけない忘れていた。
お空を起さないように言っておこう。
「メリークリスマス」
今日の彼女はサンタクロース。
皆に夢を届けるためにぶかぶかのサンタの衣装で旧都を駆け回る。
彼女がサンタをやる理由はなんだ?と言われたのならこう答えよう。
そんなの何時もと変わらぬ無意識だ、と。
◇
こいしサンタはまず手始めに、桶に入った釣瓶落としのキスメにプレゼントを持っていく。
「メリークリスマス」
眠る彼女が起きないように、プレゼントをそっと彼女の眠る桶に詰め込んでいく。
詰め込まれているのは可愛い可愛いぬいぐるみ、キスメが起きないように器用に詰められていく。
そんな可愛いぬいぐるみと、楽しく遊ぶためのアドバイスをこいしは最後に残していく。
『首元を横から思い切りチョップしたら「モルスァ」みたいなこと言いながらすごい勢いで飛んで行くよ』
とメッセージを添えると、こいしは一人満足して次へ向かった。
◇
次にこいしが行ったのは土蜘蛛のヤマメ。
感染系の病を操る彼女には、今の時期にピッタリなアイテムをプレゼントだ。
「メリークリスマス」
眠る彼女が起きないように、プレゼントをそっと置いて行く。
袋に入っているのは感染病予防もできる、男性用避妊具。
地底のアイドルだものアングラなスキャンドルの一つや二つ、これでカバー出来るね!カバーだしね!!
でもこのままただ置いて行くだけじゃつまらない、そう思いこいしはまたメッセージを残していく事にした。
『聖なる性夜もこれで安心だね!ご利用は計画的に!!』
これでバッチリだ。シャレも利いている!最高だ。
こいしは達成感のある笑顔を浮かべ満足すると次の場所へ向かった。
◇
次は橋姫のパルスィの所だ。
パルスィには特別に手作りの贈り物をプレゼントする事にしていた。
「メリークリスマス」
眠る彼女が起きないように、プレゼントを枕元にそっと置いて行く。
枕元に置いたのはお手製の調査ノート。
ノートの正体は、こいしが本日人間の里で見つけた幸せそうなカップル達を事細かに記した閻魔帳。
表紙には『武器を持て!立ち上がれ!パルパル、君になら出来る!!奴らを始末しろ!!』と記しておいてある。
だが、やはりこれだけでは寂しいと思ったので、メッセージを残して行く事にした。
『It can do, if it is OK and you!!』
エキサイト!!と、一人ガッツポーズをして張り切って次に行く。
◇
さて、お次は鬼の勇儀、の元に来たのだが……。
もう日付も変わったというのに、灯りが点いたままだった。
中をそっと除いて見ると絶賛酒盛りの真っ最中だった。
こんな時間までお酒を飲んで起きているなんて悪い子だ。
こいしは悩んだ、プレゼントはいい子にあげるもので、悪い子にプレゼントはあげられない。
しかし、鬼は正直者だ。嘘をつかない!つまりいい子だ!!さてどうしょう?
「……まぁ、いいか」
少し考えてそう結論した。しかし、ちょっとだけ悪い子なのでその分ちょっとだけペナルティを付けて置ことにする。
気付かれない様に無意識で室内に入って、無意識で調理場へ向かい、無意識で持ってきていたプレゼントのおつまみ様の豆を、無意識火力で無意識炒め!
そして、出来上がった無意識炒り豆をそのまま無意識で勇儀の背後に回り込み、背中に流し込む事にした!!
「メリークリスマース!」
気配に気付いている様子もないので大きめの声で元気よく叫びながら、背中から服の襟元をぐいっと引っ張り、背中に豆ざばぁ……。
『…………いってぇぇえええ!!?』と、ワンテンポ遅れて聞こえる悲鳴を聞きながらそのまま逃げる様に無意識ダッシュ!
それにしても炒った豆で『いってぇぇえええ!!?』とは、これまたなかなかシャレが利いてるもんだ。
頷きながら、そのまま次に向かう。
◇
向かった先は地霊殿、サンタ役をするための残りはあと3人だ。
最初は姉のさとりの元へと向かった。
だが、姉のさとりの姿は何故か寝室になかった。
屋敷内を探してみるとすぐに見つかった。
さとりは食卓で突っ伏して寝ていた。
テーブルにはすっかり冷えてしまったが、ご馳走が並んでいた。
お姉ちゃん、待っていてくれたんだ……、ごめんねお姉ちゃん、今帰ったよ。
寝ているさとりを起さぬように小さな声で囁くように
「……メリークリスマス」
頬にちゅっ、と姉だけへのサービスもくわえる。
起してしまうのも可哀想だったが、このままでは風邪をひいてしまうかもしれない。
だからこいしは、さとりの部屋からシーツを持ってきてシーツを被せて、暖炉にも火を灯しておいた。
これなら大丈夫だろう、一仕事終えるとさとりを起さぬようにテーブルに静かにプレゼントを置いて行く。
中身はぺったんこの姉のために見つけてきた水を利用した豊胸機、注意書きのメッセージも添えられていく。
『冬はお湯を使った方がいいよ』
これでよし、と姉の喜ぶ顔を思い浮かべながら、次のお燐の所に向かう。
◇
お燐の部屋にやってきた。お燐には何をあげたらいいかとても迷った。
死体が一番いいかもしれない、とも考えたが今日はクリスマスだ。血生臭いのよくない。よくない。
だから猫が他に喜びそうな物を考えた。お魚とか猫缶とかの食べ物がいいかと思ったが、猫ならやっぱりマタタビだ!
寝ているお燐を起さない様に気をつけながら枕元に大量のマタタビをパラパラ、パラパラと散らしていく……
「メリークリスマス」
寝ているお燐を起さない様に囁いて部屋を後にする。
帰り際、何だかお燐が熱そうにしていたが、大丈夫だろうか?
風邪とかじゃないといいが、お燐はそんなに弱い子じゃないから心配はいらないか!
結論し、最後のお空の元へ向かう事にした。
◇
本日の最後はお空だ。
お空に用意してきたのはお空が大好きなゆで卵。コレを口の中に詰め込んで、それで今日のサンタクロースは、はい終了!の予定でいる。
さてさて、さっそく卵をいれますか……、とお空に近付いてみると、枕下に手紙がおいてあるのを見つけた。
さて、誰への手紙だろう?と考えたが、今日手紙を出す相手は一人しか思いつかない。やっぱりサンタさんへ、だろう。
サンタさんをちゃんと信じている事に、お空は純粋だなと思いながら、ではではこいしサンタが君の願いを叶えてあげよう。
と、サンタさん宛ての手紙をパラっと開いて読んでみる。てっきり『お腹いっぱいゆで卵食べたい』とか書いてあると思っていたら
『こいし様がもっと地霊殿に帰ってきてくれるようになって、みんなで楽しくさとり様のご飯を食べれる日をいっぱいください』
何て書いてあった。こいしにとってこの内容は正直不意打ちだった。
「ああ、うん、これは卑怯だよお空……」
今日は、本当なら皆自分のために欲しい物を頼む日なのに、お空はこいしを含めた皆のお願いを望んでる。
それはとても欲張りな事だ。今日一番の欲張りさんだ、とこいしは思う。
でも、そんな欲張りさんのお願いも、良い子にしてたから叶えてあげよう。
卵は明日皆で食べよう、だから、そのままお空のベットの中に潜り込む。
明日の朝、起きたらお空はこのプレゼントを喜んでくれるかな?
喜んでくれるといいな……。
そう思いながら『おやすみなさい』と呟いた。
……ああ、いけない忘れていた。
お空を起さないように言っておこう。
「メリークリスマス」
内容は展開がオチとネタありきなのがちょっと…何かこれは無意識と違う気がする
>カバー出来るね!カバーだしね!!
うるせぇよww