日が沈めば、そこは妖怪が支配する世界。それは、この世界の掟である。
こんな時間に表に出ている者は、命知らずか愚か者ばかりだ。
だからこそ、だろうか。この世界の夜は、外の世界とは比べ物にならないくらいの星で飾られている。
「綺麗…」
誰に言うでもなく呟く。
幻想郷にきて、もうどれだけの時間が過ぎただろうか。
山の上に神社ごとこちらへ来たこと、神奈子様が核エネルギーを妖怪に与え、エネルギー革命を起こそうとしたこと、UFOを追いかけたこと、他にも沢山――。
その中で、いろんなことを知った。見て、聞いて、時には触れて、この世界は広いと感じた。
その中でも、私はこの星空が幻想郷に来て一番印象的だった。
深い蒼のキャンパスに、まるで砕かれたダイヤモンドが散りばめられたように、それは夜全体が輝きを放っているのである。
昔は外の世界でも見れたんだよ、と諏訪子様に教えてもらって、尚私は魅了された。
まるでタイムスリップしたみたい、と私は今でも思う。
ここが私がこれから生きる世界。前にいた世界とは隔たれた“忘れられたものの楽園”。
「早苗ー、どこー? 夕飯にしようよー」
不意の声に、追想が途切れる。
遥か下の境内で諏訪子様があちこちを見回している。
その姿が、外見相応ながらも不思議と可笑しくなってしまう。
そう、確かに前にいた外の世界とは違うけど、それでも――。
「はーい、ただいま行きまーす!」
東風谷早苗は、今日を生きます。これからもここで、生き続けます。
こんな時間に表に出ている者は、命知らずか愚か者ばかりだ。
だからこそ、だろうか。この世界の夜は、外の世界とは比べ物にならないくらいの星で飾られている。
「綺麗…」
誰に言うでもなく呟く。
幻想郷にきて、もうどれだけの時間が過ぎただろうか。
山の上に神社ごとこちらへ来たこと、神奈子様が核エネルギーを妖怪に与え、エネルギー革命を起こそうとしたこと、UFOを追いかけたこと、他にも沢山――。
その中で、いろんなことを知った。見て、聞いて、時には触れて、この世界は広いと感じた。
その中でも、私はこの星空が幻想郷に来て一番印象的だった。
深い蒼のキャンパスに、まるで砕かれたダイヤモンドが散りばめられたように、それは夜全体が輝きを放っているのである。
昔は外の世界でも見れたんだよ、と諏訪子様に教えてもらって、尚私は魅了された。
まるでタイムスリップしたみたい、と私は今でも思う。
ここが私がこれから生きる世界。前にいた世界とは隔たれた“忘れられたものの楽園”。
「早苗ー、どこー? 夕飯にしようよー」
不意の声に、追想が途切れる。
遥か下の境内で諏訪子様があちこちを見回している。
その姿が、外見相応ながらも不思議と可笑しくなってしまう。
そう、確かに前にいた外の世界とは違うけど、それでも――。
「はーい、ただいま行きまーす!」
東風谷早苗は、今日を生きます。これからもここで、生き続けます。
しかし、好みを別としても、作品としてよく整っていて、表現などもとても綺麗で、とても思いつきをぱぱっと書いたようには思えません。同じく数年ぶりに筆を持つ者として素直に感動させていただきました。