この作品は「悪魔の館に差し込む光 4」の続きとなっております。
そちらから読むことをお勧めします。
↓面倒だぜ!って方のためのあらすじ↓
・フランと三妖精が弾幕ごっこ
・敵うはずもなく簡単に敗北
・お願いしてサニーと咲夜、ルナとパチュリー、スターとフランで弾幕ごっこの修行するよ!
以上分かりにくいあらすじでしたー
本編どうぞ!
~~~~~【紅魔館ロビー】~~~~~~
「よし、これで館のお掃除は終わりね。お疲れ様」
「ぜぇ……はぁ……やっと、終わった……」
弾幕ごっこの修行をお願いしたはずなのにどうして館の掃除を……
大体この館広すぎるのよ!それに他の妖精メイドはおしゃべりしててまったく掃除してないせいでほぼ私たちがやってるし!
「それじゃあお掃除も終わったことだし、約束通り弾幕ごっこの修行をしましょうか」
「おぉー待ってました!」
「ところであなた、得意なこととかあるの?例えば私が時間を操れるみたいに」
「うーん……光を屈折させて姿を消したりレーザー撃ったりですかね?」
「光を屈折ね……ふむ」
あ、咲夜さんの口元に手をやって考えてる姿、かっこいいかも。
私もやってみようかしら?
名探偵サニーミルク☆この事件の犯人は魔理沙!あなたです!
きゃーサニー様かっこいー!
「すごく楽しそうなこと考えてるところ悪いんだけどいいかしら?」
「へ!?あ、はい!」
「私は時間を操る以外にも空間を弄ったりしてナイフ弾幕を反射させたりしてるんだけど、あなたも似たようなことができないかって思ってね」
「弾幕を反射ですか……?」
「そう、太陽光とかを屈折させられるんだったらレーザーや光弾とかも屈折させられるんじゃないかってね」
「なるほど!レーザーとかを屈折させていろんな方向から相手に向けて飛ばしたりするってことですか!」
そんな考え今までなかったわー。
できるだけいっぱい弾をばら撒いて当たれーって感じだったものね、確かに直線だけじゃなくていろんな方向からの方が避けにくいかも……
「そういうこと、妖精にしてはなかなか物分りがいいじゃない」
「へへん、これでも光の三妖精のリーダーですからね!」
私達の完璧な悪戯は大体私が考えてるのよ?すごいでしょう?
うわ、何もないところに急に的が!これが時間を操る能力ってやつね。
「じゃああそこにある的に向かってレーザーを撃ってみましょうか?もちろん直線じゃなくて広範囲にレーザーを出して一気に的に屈折させるのよ」
「わっかりました!いきますよー!」
まずは広範囲にレーザーを出して……それを屈折して……
ってうわ!レーザー出しすぎてこれじゃ全部制御できないかも!?
(カシャーン)
あ……制御しきれなかったレーザーが壷に……
「えっと……えへへ♪」
「はぁ……えへへ♪じゃないわよまったく」
「ごめんなさい……」
「まぁこんなところで練習させた私にも問題があるし、外でやるとしましょう。ここを片付けておくから先に門の近くに行って待ってなさい」
「はーい」
うーんやっちゃったなぁ……
あんまり咲夜さん怒ってなかったみたいだからよかったけど……次からこういうことがないようにがんばりましょ。
~~~~~~【大図書館】~~~~~~
「えぇと……ルナチャイルドっていったかしら、あなた本は読むの?」
「え?本なら夜二人が寝たあととかに結構読みますよ。ルナでいいですよ、堅苦しいのもあれなんで」
「あら、てっきり読まないと思ってたけど本を読むなんて珍しい妖精もいたものね。読みたい本があれば言ってくれれば貸すわよ」
「本当ですか!おいしい珈琲の作り方とか書いてある本を読んでみたいかも」
「珈琲の本ね……こぁーいるー?」
「はーいここにいますよー何かお探しですか?」
「珈琲の本ですね、わかりました少し待っててくださいね」
「えぇ、よろしく」
へぇ~ここに来るのは初めてじゃないけどパチュリーさんとお話しするのは初めてね、結構いい人じゃない。
サニーとスターはあんまり本とか興味ないみたいだしたまに来て本借りたりしようかな、それにパチュリーさんと色々お話したいかも。
「……そういえば弾幕の練習だったわね、あなたは月の魔法を使えそうね」
「そうですね、月の力を借りるのが一番しっくりくるというかなんというか」
「月の妖精だしそうなんでしょうね、まぁアドバイスなんだけど……月符は陰を表すの、だから落ち着いた静かな心を持ちなさい」
「落ち着いた静かな心……ですか」
「そう、あなたが仕事してるのはたまに見てたけど、妖精のわりに集中力はあるんだけどちょっとしたことですぐ転んだりお皿を割ったり……要するにがんばりすぎなのよ、もう少しひとつひとつのことをリラックスしてやってみたらどうかしら?」
う……鈍くさいとはよく言われるけどがんばりすぎてたのが原因だったのかしら……
確かにひとつのことに夢中になると足元見えてなかったりするわね、それで石に躓いたり……
「お待たせしました~頼まれてた珈琲の本をお持ちしましたよー」
「ありがとうこぁ、ちょうどいいところに来たわね」
「いえいえ~ちょうどいいところとは?」
「まぁちょっと聞いてなさい、それでルナ、今からここにある本を本棚に戻してきて欲しいの。場所は本に挟まってる栞を見れば分かると思うわ」
「この本を戻せばいいんですね、わかりました」
「でもただ戻すだけじゃないわ、ルナが戻してる間こぁにはちょっかいを出してもらいます」
「私が……ですか?」
「そうよ、ルナはそれで気を乱して本をばら撒いたりしないように気をつけること。さっき言ったとおりがんばりすぎるとちょっかい出されて動揺しちゃうから心に余裕を持つのよ」
「なるほどーわかりました、がんばってみます!」
「えぇ、がんばってね」
これってただ単に雑用じゃ……いやパチュリーさんだしちゃんと考えてこの練習にしたに違いないわ、そうよね?
~~~~~【紅魔館廊下】~~~~~~
ふぅ……ここなら誰もいないかしら。
弾幕ごっこの練習をするのはいいけど私の相手だけ強すぎるわよ、さすがにやってらんないわ。
こうなったら二人の修行が終わるまで適当に時間潰して……
「あら?あなたは確かこの前咲夜に捕まってた妖精じゃない、こんなところで何をしているの?」
うわ、当主……
「何よ私に会っちゃまずいみたいな顔して?もしかして大事な花瓶を割ったとか……」
「いやいや割ってませんよ?何も悪さなんてしてないですよ私は。それでは急いでるのでここら辺で」
「あ、お姉さまー!スター見てないー?」
「あらフラン、スターってこの妖精のことかしら?」
「あーいたー!まったくどこ行っちゃうのよー!」
み、見つかっちゃったわ……
どうしよう、これじゃもう逃げられそうにないわ。
これは覚悟を決めるしかないみたいね。
「フランとスターは何かする予定でもあるの?」
「えっとね、弾幕ごっこの修行!そうだお姉様も一緒にどう?」
「フランが弾幕ごっこの修行を?うーん、一人だとなにかと心配だし……そうね、私もご一緒させてもらおうかしら?でもやるからには全力よ!」
「やった!じゃあ早く弾幕ごっこ用の部屋にいこういこう!」
「えぇ、行きましょうか。ほらあなたも早く行くわよ、一回休みになりたくなければフランの機嫌を損ねないことね」
「は、はい……」
冗談じゃないわよ、吸血鬼姉妹二人に弾幕ごっこの修行なんて耐えられるわけないじゃない!死んじゃうわよ!
でも確かにフランさんを怒らせたら一回休みどころじゃないかもしれないし……いくしかないのかなぁ。
「大丈夫よ、私がフランのことも制御するし危なくなったら止めさせるようにするわ」
「よろしくお願いしますよ、いやほんとに」
レミリアさんがついてきてくれて逆によかったのかもしれないわね……
一回休みにならないようにがんばりましょう、はぁ……