Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

悪魔の館に差し込む光 1

2012/04/17 23:37:05
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霧の湖の近くに建つ悪魔の館 紅魔館
今日はここ紅魔館でメイドたちの休養も兼ねたパーティーが行われていた。
悪魔や魔女、メイド、巫女などが飲み歌い踊っている。


一方紅魔館の地下では……

「ルナー!スター!いないのー!」

一人の妖精が迷っていた。
彼女の名前はサニーミルク 魔法の森に住む光の三妖精の一人でありリーダーでもある。

「まったくどこいっちゃったのよ二人とも……二人が居ないと音も消せないし誰か来てもわからないし……」

三妖精の残りの二人は
【周りの音を消す程度の能力】を持つルナチャイルド
【動くものの気配を探る程度の能力】を持つスターサファイアである。
サニーの能力は【光を屈折させる程度の能力】であり、三人揃えば姿を消し、音も消し、周りのものの気配を察知することができる。
この抜群のコンビネーションで今まで数々の悪戯を成功させてきた。

しかし現在、この場に居るのはサニーのみ……つまりはぐれてしまったのだ。
妖精である彼女たちはその外見通りの力しかなく、腕力などでは人間にも劣ってしまう程度である。悪魔が相手となれば一分持つかもわからない。

「まぁ、ここのメイド服着てるわけだし堂々としてれば何とかなるかもしれないけど……やっぱり心細いわね」

そう、今彼女は紅魔館のメイド服を着ている。
どうして着ているのかというと……紅魔館に忍び込んだのはいいけど、折角なら堂々と館内を歩き回りたい!
とサニーが言ったのでこっそりとメイド服をお借りしている。

「……ネェ」
「!!?」

突然後ろの方から声がした。
急に声が聞こえたのでサニーはすっかり動揺してしまっている。

「…コニ…ァレ?」
「ひぃぃ!?ごめんなさいごめんなさい私悪い妖精じゃないです!」
「そこにいるのはだぁれ……ってどうしたの?」
「私食べてもおいしくないですだから許してくださいぃぃ!」
「いや、別にあなたのこと食べたりしないよ!? 落ち着いて落ち着いて」
「へ……?」

恐怖で目を閉じてぎゃーぎゃー言っていたサニーだったが可愛らしい優しい声に我に帰る。
そしてゆっくりと目を開けた先には赤を基調とした服に身を包み金色の髪を横で結わっている少女がいた。

「あの…あなたは……?」
「私はフランドール・スカーレット ここの住民よ?あなたはこんなところで何してるの?」
「わ、私はえーっと……掃除?」
「なんで疑問系なのよ…それに掃除用具なんて何一つ持ってないじゃないの」
「あ……」

掃除なんてのは今考えただけの嘘、当然掃除用具なんて持っていない。


「はぁ……あなた、ここのメイドじゃないわね?」
(ばれてる、完全にばれてる 自己紹介でスカーレットって言ってたしここの悪魔と関係してる人よね 忍び込んだのがばれたら……殺される!?)
「別に獲って食おうなんて思ってないわよ なんで思ったことがばれてるのって顔してるけど、そんな顔してたら誰でもわかるわよ?」
「あ、あはは……」

サニーの考えてることなど大体お見通しである。
サニーに限らず妖精はポーカーフェイスができるほど器用ではない。

「ところで、あなたは誰?結局何をしていたの?」
「えっと、魔法の森に住んでるサニーミルクって言います 今日は紅魔館の探検でもしようかなーと……」
「へぇ~それで私に見つかっちゃって一回休みにされちゃうと思ったんだ?」
「はい…ごめんなさい……」
「うーん、そうだ!私のメイドになってみない?最近遊び相手がいなくって暇なのよねー」
「メイド……ですか?」
「そうそうメイド、私専属のね そうすれば咲夜やお姉様にも忍び込んだことを黙っててあげる……もしこのことがばれたりしたら…ナイフでサボテンになっちゃうかもね?」
「ひぃ……!わ、わかりましたやります!やりますから許して!」

素敵な笑顔で提案を持ちかけているフラン。
しかしその笑顔には恐怖しか感じられずついついやると言ってしまうサニー。

「ほんと!?じゃあこっちこっち!」
「わわっ」

その返答を聞いてフランは嬉しそうにサニーの手を引いて走っていく
その腕を引く力が結構強く、抵抗もできずに連れられていくサニー。

そして地下の奥にある部屋まで案内された フランの自室である

「ここが私の部屋だよ!地下には他にたいした部屋もないし……この部屋を一緒に使っていいよ!」
「うわぁ……広い……」

フランの部屋は広かった それはもうサニーの部屋の数倍は。
その広さに圧倒され部屋を一緒に使うととんでもないことを言われたことに対しても特に気にしてはいなかった。

「それでメイドの仕事なんだけどーって聞いてる?」
「え?あ、はい!」
「もう、しっかりしてよ? それで仕事だけど、身の回りのことは咲夜とかがやってくれるから基本的に遊び相手ね!」
「遊び相手?それだけでいいんですか?」

てっきり掃除とか色々させられると思っていたが遊び相手だけと聞いて驚いている。

「そうそう遊び相手!じゃあさっそく今から……と思ったけど今日は疲れちゃったから寝ちゃおうかなぁ」
「あ、あの……私はどうすれば?」
「あ、ベッドひとつしかない……けどあなた小柄だし大丈夫でしょう!一緒に寝ましょ?」
「い、一緒に!?」
「ほらほら~はやくはやく♪」
「うぅ……」

無理やりベッドに引きずり込まれ、色々あったからか急な眠気に襲われ、寝てしまうサニーだった。
一緒のベッドで寝るってルナやスターとでも経験ないのになんだってこんなことに……と思いながらも
どうもおはこんばにちわ、切り株と申します。
実は数年前に「悪魔とてんしが居る館」というお話を書いたものと同じ人だったりしますw

小説を書くのはほんと1年ぶりぐらいでなかなか苦戦しましたがこれからがんばって元のペースに戻したいなーと思っております。

今回は三人称で進んでいきましたが、2話以降はサニー目線になると思いますので先に言っておきます。

こんな話がみたい!とかありましたらコメントでじゃんじゃん書いていってくださいな!
切り株
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
>「悪魔とてんしが居る館」
おー、貴方だったのか
何となく作風が似てるからまさかなと思ったらw

サニーとフランが今後どういう関係になるか楽しみです
後、アリスとのやり取りのお話が読んでみたいです。
2.名前が無い程度の能力削除
ほう…惹かれる組み合わせだ
3.切り株削除
>1様 
そうです、私です(デデン
またフランかよ!とか思うかもしれませんがなんだかんだでフランちゃんが出てきてしまうんです

>2様
サニー×フランはやれ!