Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

なんでもない日

2012/02/20 17:43:59
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「おや、縁側でお昼寝ですか。気持ちよさそうですね」
「ちょっと待て」
「え、どうしたんですか? どうぞ私に構わず」
「構うわ! カメラ向けられて眠れるかっ!」

 人が寝ようとしているというのにこれだ。
 霊夢は溜息を吐きながら上体を起こし、当然のように文がその隣に座った。

「何しに来たのよ」
「暇潰しに安眠妨害を」
「さっさと帰れ」
「冗談よ。次に取材するつもりだった相手が見つからないから、少し休もうと思って」
「いつからうちは休憩所になったのよ」

 文句は言うが追い払おうとはしない。文の笑顔に隠しきれない疲れの色が見て取れたからだ。

「もしかして寝不足?」
「あやややや、ばれちゃったか。どうしてわかったの?」
「隈ができてる」
「え、嘘」
「嘘吐いてどうすんのよ」
「あーあ、やっぱり一時間ちょっとじゃ寝足りないかー」

 言いながら大きな欠伸をすると、文は柱にもたれかかった。

「あー無理、限界……」
「取材はいいの?」
「どうせ一時間やそこらじゃ帰って来ないわよ」

 もう一度欠伸して、そのまま眠ってしまった。

「なんでわざわざここで寝るのよ……」

 小さく息を吐き、ちらちらと文の様子を確認し、頭をかく。

「風邪ひいたらどうするつもりよ」

 渋々といった風に立ち上がり、霊夢は屋内に引っ込んだ。





 文が目を覚ますと、隣にいたはずの霊夢はいなかった。
 伸びをしようとして毛布が掛けられていたことに気付き頬を緩める。

「……ん?」

 視界の端に何かを捉えて柱の反対側を見る。
 霊夢が毛布を肩に掛け、同じ柱に身をあずけていた。

「霊夢?」

 声をかけるが返事はない。眠っているようだ。

「うーん……」

 どうしたものか、と顎に手をやり思案する。
 あれから二時間も経っていないようだし、もしかすると相手は戻っているかもしれない。しかし睡眠時間が足りず頭が働かない。それにこのまま霊夢の隣で昼寝しているというのも悪くない。
 しばし唸った後、文は再び柱に寄りかかった。
 春先の風が眠る二人の髪を揺らして通り過ぎた。
文羽といいます。はじめまして。
霊夢の話を書きたいとずっと思ってたんですが、
夢に文が出てきたので両方出してみました。
最後までお楽しみいただけたなら幸いです。
高々と「あやれいむ最高」と叫び続けます!

追伸
縦読みしてもしなくてもあんまり変わりません。



2/24 誤字訂正
文羽
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
うむ こんな何でもない日常大好き
2.奇声を発する程度の能力削除
ほのぼのしてて良かったです
3.名前が無い程度の能力削除
あやれいむのほとんどは文のキャラがさん付けになってるSSが多いけど、取材以外じゃ普通にフランクに接するんだよね
自然な会話で和んだ
いいね、あやれいむ
4.名前が無い程度の能力削除
こういう何でもない日ってステキ
5.名前が正体不明である程度の能力削除
なんでもないのが、一番いい。
6.名前が無い程度の能力削除
縦読みってなるほど…。
7.こーろぎ削除
文霊夢最高!!
8.名前が無い程度の能力削除
縦読みって、そこのことかーw
とても良い雰囲気でした。
9.名前が無い程度の能力削除
最高だ!